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デュラハン。THE DULLAHAN.  作者: T・C・クローカー(Thomas Crofton Croker)ほか/萩原 學(訳)
エミリー・ディキンソン Emily Dickinson
10/16

「死」を待てぬが故に Because I could not stop for Death

米国の詩人エミリー・E・ディキンソン(Emily Elizabeth Dickinson、1830-1886)が遺した作品に、死の馬車を歌ったものがある。残念ながらデュラハンともコーチ・ア・バワーとも言わず、制作年代不明であるが、アイルランド移民が米国文化に齎した影響を見ることができる。

我等は「死」を待てぬが故に……

彼ご丁寧にも我待ち受けて……

馬車には我等おのが身と……

そして不老不死。

Because I could not stop for Death—

He kindly stopped for me—

The Carriage held but just Ourselves—

And Immortality.


ゆっくり駆ける……急ぐでもなし、

我は捨て去る

労働も余暇も、

彼が死民権に代え……

We slowly drove—He knew no haste,

And I had put away

My labor and my leisure too,

For His Civility—


学校を過ぎた、子供たち励む

休み時間に…輪になって……

麦の穂そよぐ畑を過ぎた……

紅く沈みゆく夕陽を過ぎた……

We passed the School, where Children strove

At recess—in the ring—

We passed the Fields of Gazing Grain—

We passed the Setting Sun—


いや、むしろ…彼こそ我等を過ぎたのか…

朝露降りたは冷たく震え……

我がガウンなる蜘蛛の巣に……

我が肩掛けなる薄絹に……

Or rather—He passed Us—

The Dews drew quivering and chill—

For only Gossamer, my Gown—

My Tippet—only Tulle—


暫しとどまる家の前、見れば

隆起かと、地面の……

かろうじて見える屋根……

軒先…地面に…

We paused before a House that seemed

A Swelling of the Ground—

The Roof was scarcely visible—

The Cornice—in the Ground—


それから…はや何世紀…なおも

あの日よりも短く感じる

最初に見立てた馬の首

永遠に向かって……

Since then—'tis centuries— and yet

Feels shorter than the Day

I first surmised the Horses' Heads

Were toward Eternity—

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