感想を閉じるべきか、開けるべきか。返信をするべきか、しないべきか。
まさかこんな事で思い悩む日がこようとは。
感想とは大抵の方がそうであるように、書き手にとって頂いて嬉しいもの。今も変わらず嬉しいやら有難いやらでございますが、思わぬ伏兵が。
ああ、感想返信の難しさよ。
感想を頂けない悲哀を私も知っております。感想を頂けない作品は多くあり、拙宅の作品にも感想を頂けない作品が多々あるからです。贅沢な悩みだと顔を顰める方はいらっしゃるでしょうし、私もそう思いますが、人間とはかくも業深き生き物なのです。
ここで経緯を少し語りましょうか。
私の作品はあまり一般受けしない、読み手様の感性に頼る傾向のものが多く、黒白分明な結末とはならず、それが読み手様を混乱させるため、好悪が別れます。
ただでさえ、このなろうの傾向からすると、すこし浮き気味な私の感性は、実力が足りないがために、読み手様を納得させるに足らない未熟な作品です。
悲しいかな、文才とは簡単に手に入れられるものではないのです。ある種の諦観が私にはあり、持たざるものをとやかく言う情熱はありません。
どんなに未熟な作品でも小説投稿サイトに投稿するからには「誰かに読まれたい」という欲求はございます。この欲求は自己主張であり、共感を得たいという承認欲求でもあります。なろうのシステムとしてはブックマークや評価、PVなどが、この欲求を満たしてくれます。
しかし、数字は良くも悪くもただの数字。猜疑心の強めな私はシステムエラーの可能性を捨てきれません。
感想とは、生のお声です。そのリアルさは数字を上回るものがございます。私の認識では顔も名前もわからない赤の他人に感想を送り、自己の価値観感性時には品性までも無償で公開してくれるという勇気がいる尊い行為です。(なんか、重い・・・)私は作品を公開する際に感想だけは切る事はすまいと心に決めておりました。
ラッキーとしか言いようがない、偶然と奇跡によって、作品を読まれる機会に恵まれ感想を頂く事が出来ました。当初の予想どおり好悪が別れます。それ自体は良いのです。人の好みは十人十色。受け入れてくれる方、無理な方。好きだと言って下さる方、不快感を示される方。どのような反応でも受け止める所存です。
先述のとおり、私の作品は未熟です。それ故にもたらす弊害を予想出来ていなかったのです。
感想返信でついつい語り過ぎてしまう自分がもの凄く恥ずかしい。
物語の背景やら、登場人物の心理状態や意図、行動原理は物語の中で読み手様が感じるものである筈。それをいかに上手に物語の中で伝えるのかが書き手の力量。
全然足りない、全く足りないのです。こんな質問をさせてしまう自分が恥ずかしく情けないのです。
加えて、感想返信は第三者の目にも留まるのです。
未熟な作品とは言え、一度公開した以上はお嫁に出したようなもの。嫁ぎ先でどのような扱いを受けようとも滅多な事では口をはさみたくありません。皆様の色に染めて頂きたい思いがあります。(闇色でも虹色でもいいのです)それなのに、つい語り過ぎる。私の恥ずかしい返信は、第三者にも先入観を与えるものになるのではと危惧しております。
ついに羞恥に耐え切れず、感想受付停止の処置に。
負けました。
頂いた感想の問題ではありません。私の返信の問題です。黒歴史です。
今のところ語り過ぎる自分をどうにかするためには感想受付停止しか浮かびませんでした。(しかし、時すでに遅し………)
決してするまいと思った感想停止。(血涙)
頂いた感想は宝物です。感謝しかありません。感想を書いて下さった方が、もし万が一このエッセイを見て、気分が悪くなったり罪悪感に駆られたりする事がありませんように。頂いた感想は本当に嬉しいものでした。私の中の何かを大いに励まし満たし、気付きを与えてくれる掛け替えのないものでした。ありがとうございました。
問題は返信です。
今度どうするのかはわかりません。何か吹っ切れるか、自分なりの解決策を見つけるか。
今のところ何も思い浮かばない。何も‥‥…。
(この人、どんなに感想を頂くんだと思った方、念のために言っておきますが、対処に困る程大量に頂くわけではありません。量の問題ではないのですよ。感想停止といっても頂く可能性は低く、感想停止する必要もないかもしれない、現状そんな感じです)
以下追記。
他所様の感想を覗き見て参りました。手っ取り早く目に付くランキングを利用させて頂きました。ジャンルは自作も投稿している「異世界恋愛」「異世界転生転移」(他ジャンルは別次元でよくわからない・・・)
感想返信の仕方云々よりも感想を受け付けていない、返信を返していない、想像以上にございました。これは人気作品によく見られる傾向のようです。
常時ランキングにのるような人気作品や作家さんは、もはや、感想や返信の有無に読者は左右されないとの印象です。
もっと言えば、感想の返信に時間を割かれるよりは更新頻度を上げてくれた方が読者的には喜ばしいのかもしれません。
返信がなくても沢山の感想が投稿されるのは、やはり読者自身が感じた事を主張する場が必要だからなのだとも感じました。
勿論、凄い数の感想に返信をかえしておられる方もございました。(そして見る限りで私のように物語について語り過ぎている書き手の方はいない・・・返信の仕方で参考になるようなものはありませんでした)
私個人は感想をあまり覗かない派です。活動報告もあまり覗かない派なので作者の方に対する興味は作品ほど強くはありません。
そんな私から見た印象はこんな感じです。
感想停止→他人の意見に左右されたくない信念を持った方。もしくは気にし過ぎてマイナスに作用されてしまう方。
感想返信がない→読者の叫ぶ場を提供されている。或いは更新の頻度を上げるために頑張っている方。
感想返信がある→読者の交流を楽しまれている方。
自分がどのタイプであるのか・・・どのタイプでもあるようで、ないようで、困ります。
感想返信で失敗しているとは思いますから、交流を楽しめる状況では今はありません。
こうなってくると感想の設定を書き手に委ねられている点も悩ましい。
一つ思う事は、一貫性が大事かもしれません。感想を受け付けないなら初めから受け付けない。返信を返さないなら初めから返さない。一つの姿勢を貫く方が良いのかもしれません。(もう遅かった。)
解決策は見つかりませんが、今すぐ見つける必要もない気が致しております。
覆水盆に返らず、これを心に刻み、次へ。
(次があればね・・・)