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顔がない女「5」


私は、悪ふざけに古めかしい鏡を割った。

誰も居ない閉鎖された空間

都心の中にある廃墟


「お前は醜くい女だよ!さっさと成仏しろよ!バカ!!ブス!!」


私は、少し嫌な事があったせいか

荒々しい言葉使いで廃墟の整形病院で私と二人の友達と鏡を割ったり壁に落書きをしてしまった。

その時の私は私ではないような事をしてしまった。

後悔しても罪悪感に謝罪しても彼女は許してくれないだろう


その夜…私は、不思議な夢を見た…。

あの廃墟の病院の一室で、黒い長髪の女が割れた鏡の前で髪を古めかしいクシで黒くて長い髪をとかしながら何かを呟いていた。


私は、恐怖感を抱きながら後退りしていた。

なぜ…恐怖感を抱いているのかは、私があの廃墟の部屋で暴言を吐きながら割った鏡だったからだ。

突然身体が動かなくなり息苦しい感覚になって汗が全身から溢れ出すのが感じていた

割れた鏡の前の黒い長髪の女が、ゆっくりとこちらを振り向きながら


「私は…あなたを…」


女の何かを囁いた…

私は、急激な痛みが顔に感じ

その痛みは、だんだんと激しくなっていく


「私は…あなたを…許さない…」


そう聞こえた時、割れていた鏡は綺麗に元通りになっていた。

そこには、先程の黒い長髪の女の姿はなく

鏡には私が映っていた…

だんだんと顔の痛みは激しくなるにつれて私は、無意識にその痛み抗うように両手で顔を触っていた。


ガリガリ…ガリ…ガリガリ…


やがで激しくかきむしるように顔の痛みは、だんだんと激しくなっていく

顔の皮膚は剥がれていくのを見ながら

私は、なせか笑っていた。

そして、私は呟く…


「私は…あなたを…許さない…」


私の暮らしは、だんだんと変わっていくのを感じていた。

あの奇妙な夢を毎日見ていたからだろうか

私は、あの激しい恐怖感から痛みから逃れるように眠りから逃げるように眠るのを拒否していた。

そのうちに、あの廃墟に行った友人が一人自殺をした。

私の精神状況は最悪なものになっていく

いつしか私は、幻覚を見るようになっていた。

黒い長髪をとかす女の後ろ姿を…

だんだんと振り向く女の顔を見るのを拒否するように私は、叫び声をあげてうずくまる事が多くなり

学校もアルバイトも行けなくなり

親に精神科など色々な所に行ってカウンセリングを受けても

その奇妙な事が続いた…

相談すればするほど、周りの人は、私にたいして暴言を吐くように汚い言葉を呟く

その言葉に対して反論したとしても

周りの人は、何も言ってないのに何を叫んで怒っているのか理解できないと言われ

私は、だんだんと孤独になっていたのかもしれない


そのうちに、引きこもりの生活が続いていく

やがて私は、生きる意味も存在する理由も分からないぐらい精神的に病んでいたのかもしれない

やがて、周囲の人は私を見ると何かを呟く

何をしても何かしても周囲の人は、私が何かをしていて何をしていたと呟いていく

そして、それは酷くなっていく嘘が真実になっていくように悪い噂が広まり私は、もう心がボロボロになっていたのかもしれない…。


やがて死を求めはじめる意識は、だんだんと私の精神を蝕む闇となっていく


私の友人は、三人あの場所に行った者達は、もうこの世界には居ない

その友人の自殺が…この苦しみから逃げ出せる答えのように思えていた。


私は、一人であの場所に行くと割れた鏡の部屋は、廃墟だと言っても綺麗なものだった。

割れた鏡の前に立ち私は、祈るように懺悔するように叫び続けていた。


「ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!」


何度も何度も叫び続ける

やがて誰も居ないはずの廃墟の病院の中に響く足音

ヒールで歩いているような足音が聞こえてくる


コツコツ…コツコツ…コツ…コツ…


やがて、その足音は私の背後に止まり

静かな時間が過ぎていく

私の全身は、恐怖心から激しく震えて涙が溢れ出して止まらないでいた。


「ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!」


私は、震える声で必死に叫んでいた。

やがて…空気が変わっていくのが分かった。

足音は、私の背後から遠ざかるように歩いていく

私は、安堵するように割れた鏡を見ると万華鏡のように私の顔が映っていた

私は、その光景を無機質な無感情のまま見つめていると

万華鏡の映る私の顔は、不気味に笑った


「えっ?私…笑ってないよ…」


私は、そう呟くと耳元で聞こえてくる声に私は、叫びを声をあげて倒れて気を失ってしまった…


そして、あの不気味な不思議な黒い長髪の女の夢を見る


「私は…あなたを…許さない…」



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