オオカミ青年
●レミオロメンと異なる点を見せつつ、「相変わらずの良さ」もしっかりと感じられるアルバム。
【収録曲】
1.オオカミ青年
2.ハロー流星群
3.ベテルギウス
4.twilight
5.月食
6.砂時計
7.キャッチ & ボール
8.Beautiful day
9.パーティーサイズ
10.四季追い歌
11.光をあつめて
2012年に活動休止したレミオロメンのフロントマン・藤巻亮太のソロ初となるアルバム。最初と最後に『オオカミ青年』『光をあつめて』とメランコリックな面を強調させた曲を配置したり、『月食』では「太陽はどこだ」とファルセットで歌っていたりと、バンド時代と比べてシリアスな曲が目立つ感じでしょうか。また、ストリングスが一切使用されていないこともあって、よりシンプルにメロディを際立たせているようにも思えます。
とはいえ、以前からほとんど彼自身が作詞・作曲を手掛けていましたし、作風自体が大きく変わった印象はありません。『キャッチ & ボール』『パーティーサイズ』のような明るい雰囲気の曲も収録されていますし、丁寧に作り込まれたメロディも従来通り魅力的。特に、『ベテルギウス』や先程挙げた『光をあつめて』はその点を充分に活かした楽曲に仕上がっていると言えるでしょう。
バンド時代と異なる点を色々と挙げることができるものの、やはりレミオロメンの延長線上にある作品といったところでしょうか。『花鳥風月』に並ぶほどの傑作……とまでは行きませんが、「相変わらずの良さ」をしっかりと感じられたアルバムでした。
評価:★★★★★