最強主人公が書けない底辺作家の言い訳
1:自己紹介
初めましての方は初めまして。
と言っても私は、連載作品ブクマ2桁作家なので、大抵の方は知らないと思います。
タイトルの通り私は、いわゆるチート主人公が書けません。
こういう発言をすると大抵の方の意見はこうだと思います。
【プライド捨てて伸びたいならテンプレを書け】
もちろんテンプレをベースにした作品が読まれやすく、書籍化の最短ルートの1つなのは私も承知しています。
しかし私は、書かないのではなく書けないのです。
ここでは、その言い訳を延々としたいと思っています。
2:主人公が負けないと話が作れない。
私も何度か主人公をチートにしようと思いました。
しかし、主人公が負けてくれないと話が作れないのです。
作れない理由より、負ける方が作れる理由の方が楽なので、そちらを説明させて頂きます。
~主人公が負けてもOKな場合のストーリー~
①事件発生
➁今回の敵は、こいつだ!!
③戦闘
④敗北
⑤修行
⑥新たな力
⑦リベンジ
かなり大まかですが、少年漫画などの、主人公が負ける話は、こういう流れになっていると思います。
私はテンプレは書けないと言いましたが、この流れも立派なテンプレです。
しかし、なろうテンプレと言われる最強主人公は負けてはいけないのです。
上の流れだと③で決着がついてしまい④~⑦が消えてしまうのです。
これを文字数に換算すると、半分以上は少なくなるのではないでしょうか?
その結果が、私の感じるテンプレは話が膨らまないという事だと思います。
3:私の好きなシリーズが、最強主人公を目指して失敗している。
ここではラノベでもアニメでもなく日曜朝に放送されている50年以上の歴史ある特撮ヒーローの話になります。
このシリーズの中で『初代を超える最強ヒーロー』というコンセプトで製作された作品がありました。
そのヒーローには26の能力が用意されていました。
しかし、最終回を迎えて発覚したヒーローの能力は半分程度だったのです。
理由は、26の能力を明らかにするには、26回、敵に苦戦か敗北をしなければ話が作れなかったからです。
1年の放送で、26回も敗北してしまっては、初代を超える最強のヒーローというコンセプトに合っていません。
それで途中で路線変更したため、26の能力が本編で明らかになる事は無かったのです。
何十年と続く作品の礎を作ったスタッフですら苦戦、というか諦めてしまった程、最強主人公は難しいのです。
4:でも最強主人公の作品、大量にあるじゃん?
以上の事から、最強主人公を書いて話を膨ら前せるのは実は、とてつもなく大変というのが私の結論です。
それでも、チート主人公が登場する作品は大量にあります。
10巻以上も書籍化されてる作品もちらほらあります。
なぜ、難しいはずの最強主人公でそこまで話が作れるのでしょうか?
私は、そういう作品に共通点を見つけ出しました。
【どの作品も、キャラが多い】
これだと思います。
敗北描写を、主人公で無く他のキャラにやってもらう事で、修行パートなどを補っていると思います。
主人公は、共に戦うのではなく助けたい相手を助ける事で仲間を増やしている訳です。
5:そこまで結論が出て、書かないのは……
今までで、最強主人公を書くコツについて結論のような物は出た気がします。
それでも書けないのは……
【結局、自分が書きたいものを書く方が楽しいから】
だと思います。自分が思い付いた物を、そのまま書くのに難しい技術は使わないので、それが楽なのだと思います。
身もふたもない結論ですが、小説投稿サイトは、ほとんどが無料で利用できます。
1作品くらいは、誰かに合わせたりせず、自分の書きたいものを書いても罰は当たらないのではないでしょうか?
少しでも共感できましたら、ブックマークや評価、お願いいたします。
また、こんな作家ですが頑張って連載している『また異世界転生ものが始まりそうです~転生でなく銀髪天使と同居が始まりました~』も、良かったら読んでやってください。