ウィズコロナ:死の受け入れ
■登場人物
伸二(以下S):
20代後半、飲食店勤務。
Hに好意を抱いている。(それが恋愛なのか尊敬なのかはわからない)
恋愛経験が少なく、あまり恋愛感情を抱かない。
H:
大学院ゼミ(文化社会学)の助手、院生。
基本明るい性格、しかし繊細、真面目な一面もある。
普段は明るいが急に真剣な表情をする。
設定:
伸二・Hたち大学の同級生でリモート飲み会をするという話になって、その確認のために電話で話している。(お互いの部屋という設定)
■本文
S:
ゆうも神野も11日なら大丈夫みたい。リモート飲み会。
H:
ありがとう。じゃ11日で決定だね。
二人とも元気だった?
S:
神野は元気そうだった。
ゆうは、何か、、自粛期間、一人で寂しかった、っぽくて
彼女ほしいって、ずっと言ってた。
H:
田中さん、いつもそんなこと言ってますね。
でも、こんな状況だと会うのも難しくないですか?
S:
確かに、若い人にも感染が拡がっているから、
会って話すということを敬遠する人もいるだろうね。
H:
コロナで恋愛の価値観も変わっていくのかもしれないですね。
S:
そうだね、、、
マスクやソーシャルディスタンス、今までの価値観、感覚というのではなくなるのかも。
S:
ヒトはこれからどのように生きていくのだろう?
H:
、、、
S:
Hさんはどう思う?
H:
死を受け入れるしかない、って思います。
学生の頃の感情を思い出すS
S:
、、、
H:
ごめんなさい、
上手く説明できないです。
けど、ヒトが病気になっても生きていられるような時代は最近になってで、
それまではいろんな病気によって多くの人が死んでいました。
今の時代よりも死を受け入れていたように思います。
S:
感染のリスクを恐れずに経済を回したほうがいい?ってこと?
H:
そういう話ではないの、、、
うまく説明できなくてごめんなさい。
、、、
私は感染するのは嫌だし、命を守りたい。
でも、死と向き合わずにコロナウイルスと戦うのなら、
間違った選択というのが起こる可能性がある。
Hの考えに感心しながら、あの頃のHのままだと感じているS
H:
ごめんなさい、話がそれてしまいました。
、、、
11日、またみんなで会いましょう。
S:
まぁ、リモートだけどね。