act21 回想編13 戦場に出る
部隊フォーメーションは以下の通り。
コンビで行動しフォーローし合うだけである。
初戦なのだから生き残ることが第一条件となるのだ。
X9-3379これは、オレたちのチームに与えられた識別コードとなる。
これをもとにチーム内で番号を以下の通り割り振った。
X9-3379-01津貫シンタロウ
X9-3379-02萩原マサヒロ
X9-3379-03金山リオ
X9-3379-04篠森トモキ
X9-3379-05水島アラタ
X9-3379-06佐備ミズネ
そして、01津貫と02萩原
03金山と04篠森
05水島と06佐備
がペアを組むこととなった。
使用する機体はGTXF-001 バウンド。
銀河系連合軍の一般汎用戦闘機である。
この200年ほど新規バージョンが出ていないのでこの機体が
事実上最新機だ。
こんなロートル機が最新機とは思いやられるが仕方がない。
ないものねだりをしても仕方がないのだ。
デブリシェルのそのために用意した。
こんなものでもないよりはましだ。
何処までできるかわからない。
全ての仲間たち、いや同志たちと言った方がいいかもしれない。
そのすべてを手助けできるなんて思いあがっていない。
できないからね実際。
でも、自分の手が届く範囲くらいはできる。
たとえどんな人間であってもだ。
いま、この瞬間を乗り切るために。
チームのメンバーの機体がそれぞれカタパルトから射出されていく。
順番を待つ間、目を閉じ考えていた。
自分を落ち着けるために。射出の衝撃はいつも嫌なものだ。
体全身に降りかかるGはつらい。
大丈夫、大丈夫と自分に言い聞かせる。
戦力差は約2倍。勝てる気がしない。
でも、やるしかない。その覚悟はしてきたはずだ。
とか考えているうちに自分の番になった。
オレの機体がカタパルトにセットされる。
オペレータの声が聞こえる。X9-3379-04
「これより簡単に説明します。射出後は緊急命令以外は自己の判断で行動願います。
X9-3379-04、初陣ですが頑張って帰還してくださいね。では、射出タイミングを貴官に委ねます。どうぞ」
その声に従い、訓練通りに行動し、
「X9-3379-04 出ます」と声をかけ、射出トリガーを引く。
機体は前に押し出され、無重力の中で椅子に押し付けられる感覚が全身に感じられる。
前のモニターには長い廊下を通り過ぎ黒い世界が広がる。
小さな光の点がいくつも規則正しくあり、その中の点に向かう。
同じ識別コードを放つ機体のところにだ。
しばらくして、残りのメンバーも到着ししばらく隊列を組んで待機扱いとなる。
他の部隊が準備できるまでの間だが。
待機して考えていた。
この戦いに意味があるのか。
無駄な抵抗ではないのか。
でも、覚悟はできていた。
この話を聞いたときにすでに。
起きたことを知らずにいれば、それは罪
知っていて何もしなければ、それは犯罪
知って行動できなければ、 それは後悔
人は必ずしも罪を背負っている。
行動して後悔するか、行動しておけばよかったと後悔するかだ。
オレは、この場に入れてよかったと思っている。
自分の手の届く範囲に人を、未来を救うためのチャンスがあることに。
どこまでできるかわからない。
でも今、何かできる所にいる。
そして、仲間もいる。
何とかするしかない。
「諸君、これより犯行作戦を実行する。相手との戦力差は大きい。だが実力に差はないと思っている。
我々は、君たちの力に期待している。では、これより作戦を開始する。皆の奮戦に期待する。以上」
目の前に広がるいくつもの光ある。これが敵だ。
星々の生命体を脅かす敵だ。
この戦いはオレたちにとっての初陣である。
それが今始まる。




