エテルニテ
思わず、目を疑う美しさだった。菫色の長い髪を緩く二つに結び、薔薇をモチーフにしたであろう服装は彼女の美しさを更に引き立てている。豪華なベッドに上半身だけを起き上がらせ、こちらを見据える幼い少女は、幼い身体には見合わない落ち着いた大人の雰囲気が酷くアンバランスで、思わず守りたくなってしまう少女であった。
「結婚してくれッ!!」
俺の隣にいたリクがいつの間にか居なくなったかと思うと、ベッドの美少女に求婚していた。何を言って居るのかわからないと思うが俺にもよう分からん。
「……あら、随分と今回のお客様は情熱的な方なのね。ちょっとドキドキしちゃったわ……ふふ、ありがとう王子様。気持ちは凄く嬉しいのだけれど……私、此処から出ちゃいけないのよ。だから、ごめんなさいね」
驚いた様に目を数回瞬きさせると、柔和な微笑みはそのままに、リクの手を小さな手で包み込むように握りながら、少女は耳通りの良い綺麗な声でリクの求婚を断った。
「ねぇ、ローイ。私とお客様にお茶を持ってきてくれないかしら。シンったらいくら待っても戻らないのよ」
「畏まりました」
軽くお辞儀をした後、ローイさんは出て行ってしまった。
「……改めまして、こんにちは。ええと、初めまして、かしら? 私の名前はエテルニテ。薔薇族の長をしているの、よろしくね」
息を忘れる位、きっと俺は……俺達は、彼女に魅入られているんだろう。




