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最後は私の側にいて  作者: 15me
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記憶のかけら あなたの居ない世界




悠人が死んだ。


その報せは、

私と悠人がまだ付き合ってると思っていた友人が

私を心配しての連絡で知った。



いまでも覚えている。








知ったのは悠人が死んだ次の日の朝10時頃、


日曜日だったから仕事もなく、

アラームかけずにゆっくり寝ていた。


目を覚ますと、天気も良くて

カーテンから溢れた光に目を窄ませた。



ケータイを見ようとすると電源が切れていた、

芋虫のようにダラダラと充電器を差し込んで数分後。


画面を見ると数十件もの不在着信。

全て同じ友達からの電話。


驚いて、急いでその友達に折り返そうとした瞬間。


彼女からの電話が来た、


ワンコール目で出る。


すると、怒号が電話越しに響く。



「いままで何してたの!全然電話に出ないし!

心配したじゃない!死んだかと思ったよ!」



「ご、ご、ごめん…。

寝る前に充電したと思ったら、

出来てなかったみたいで…。いま起きたよ…。」


「生きてるならよかったの、本当に心配したよ…。

光莉が死ぬとは思わないけど、何かあると思って…。」



「ちょっと待って、

死ぬとか生きてるとかどういうこと?

全く心当たりがないんだけど?」


受話器越しに彼女が一瞬黙る、

いま思えば戸惑っていたのだろう。



「…………知らないの?。」


「な、なにを?」


「悠人、悠人くんが死んだの…。」


「えっ……。え?

うそ…。うそだ…。」



ケータイを落とす。

全身の力が抜けて、

二筋流れた涙はすぐに止めどなく溢れ出す。


友達の声が小さく聞こえるが聞き取れない。



その先は泣き崩れて、あまり覚えていない。



しばらく、と言っても数十分は経過したのだろう。


友達が大家と共に、私の家に入ってきた。



友達がすかさず私の元に駆け寄る。


私の肩を抱き、必死で落ち着かせようとする。



数分後、落ち着きを取り戻してきた私は、

友人にありのままを話す。


「私ね、悠人と別れてたの、

それも6年も前に。」


「えっ!?そうだったの!?

知らなかった…。ごめん…。」


「私が悪いの、私が悠人をフッたし、

別れた理由だって、私に好きな人が出来たから。

それから悠人の行方がわからなくなって…。

悠人の友達に聞いても音沙汰がないって聞いて…。

私が最低なの、私が悠人を殺したようなもの。

私が全ていけないの!。」



感情が制御を失う。



「光莉!落ち着いて!

とりあえず、カフェでもご飯でも行こう?

ゆっくり話そうよ。」


久しぶりの友の声にさっきより少しずつ

落ち着きを取り戻していることに気付く。


それと同時にある決心が

私の中で固まり始めていた。



「うん。わかった。

でも、もう少しだけ待って。

あと少しで大丈夫になるはずだから…。」





×××××××××××××××





1、2時間後、



私と友達は家から最寄りの喫茶店に来ていた。


悠人の知らないあの人とよく行った、

個人経営の静かな雰囲気の喫茶店。



お馴染みの味だった

テーブルに出されたカフェラテが

久しぶりに私の前に出される。



あの人はいつもブラックコーヒーだったなぁ。



そんなことを考えながら

窓の外の歩く人達と目が合わぬように眺める。



ふと友達に目をやると。


ブラックコーヒーに

砂糖2つに少しのミルクを入れていた。



「悠人くんと別れたのが6年も前なんて…。

なんで別れた時に連絡くれなかったの。

いつも彼氏変わるたびに連絡くれたじゃん。」



その言葉で悠人の言ってたことを思い出す。




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