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私が肖像画を見て泣いたことは、家族全員の知るところとなっちまった。

マリ姉ちゃん、許さん。



その事があってから、しばらくして。


「フィー?」


アンリ兄様が部屋にいた私を呼びに来た。


「なあに?にいさま?」

「ちょっとおいで?」

「うん」


私は兄様の手を握ってついて行った。

兄様はサー姉ちゃんの部屋に入る。

そこには4人のお姉ちゃんとお兄ちゃんがいた。


「みんなそろって、どうしたの?」


みんなは顔を見合わせた。

そこは、跡継ぎ。

アンリ兄様が代表で話し出した。 


「フィーは、そんなに陛下のことが、好きなの?」  


好きだよ、愛してるよ、悪いか?


「どうして、そんなこというの?」 


マリ姉ちゃんが言う。


「だって、この間は泣き出すし、いつも、階段に座って陛下の絵を見てるから、ね?兄様」

「え?」


デュークさんの肖像画に話しかけてるの、見られてたの?

わぁー…。


「みんな、知ってるわよ」


いやだぁ…。

えー…。


「だって、だって、」


よせやい、恥ずかしいぜ。

顔が赤くなるんだよ。


サー姉ちゃんが手を握ってくれた。


「フィー、別に変じゃないわよ?ただ、お会いしたこともないのに、絵だけで好きになるのは不思議だけどね」

「だって…」


言えるか。

毎晩一緒に寝てたなんて、言えない。


「ねぇ、フィー?」

「なあに、サー姉ちゃん?」

「これ、皆から、あなたに」


サー姉ちゃんが綺麗な箱をくれた。


「もうすぐ、フィーの誕生日だからさ」


ジャック兄ちゃんがブッキラ棒にいう。

照れなくてもいいよ?


「開けていい?」

「いいわよ」


開けてみた。

ペンダントだ。

さすが、裕福な家だ。

こんな小物でもチャンとした宝石が填められている。

あれ?


なんか、開くぞ?

中に絵が、あ、デュークさんだ…。


「気に入った?」


気に入ったてなもんじゃない!


「サー姉ちゃん、アンリ兄様、ジャック兄ちゃん、マリ姉ちゃん、ありがとう!だいじにする!」

「そうか、」


アンリ兄様が頭を撫でてくれた。


「そんなに好きなんだ?」

「へいか、かっこいいもん」

「そうだよな」

「そうよ、たまにお目にかかるけど、凛々しい方よね」


な、なんだって!


「え??サー姉ちゃん、陛下にあったの?」

「そりゃそうよ?魔法学院にいるんだもの。たまにお会いするわ」


そうか、魔法学院に行けば会えるのか…。

でも、私が、魔法が使えるってばれると、問題が発生しないだろうか?

今頃になって、実は使えましたなんて、言えないわなぁ…。


いかん、深く考えすぎてる。

無言になってしまった。


「フィー、どうしたの?」

「フィーもあいたいな、って」

「そうね、けど、フィーは魔法が使えないないからね」

「残念だな、フィー?」


いいや、この高そうなペンダント。大事にするよ。

私、愛されてんだ。

この家の子に生まれてきて、良かった。

あの、神もどきに感謝するわ。


「ううん、いい。これで、いい。ありがとう!」

「よかったな」


兄ちゃん達が代わる代わる頭撫でてくれた。

嬉しいけど、いい加減にやめろよ?





それから、私はどこに行くにもこのペンダントをつけて行った。





お父様はしばらく落ち込んでいた。

なんでか、しらないけどね。








5歳だ。


今度はアンリ兄様が魔法学院に入学した。


なんと、アンリ兄様も特選クラスに入った。

ハイヒット家は優秀だ。

お父様もお母様も、物凄く嬉しそうだ。



「ねえ、アンリ兄様。とくせんくらすって、なんにん、いるの?」

「今年の1年生は4人だよ」

「へー、アンリ兄様、すごい!」

「けどね、姉様には叶わないよ」

「そうなの?」


そうかもしんない。

見てるとサー姉ちゃんの魔法は、一回り大きい。


「僕ももっと練習しなきゃ」


アンリ兄様、練習しても魔量がないと無理だよ。

それでも、兄様なら、努力する。

兄様はそういう人だ。


「フィーもおうえんする!」

「ありがとう!」





アンリ兄様の頑張りをみたら、私も頑張らねばと思う。





機密基地へ向う回数が増える。

けど、問題は、もうこの程度の小屋では無理だってことだ。

そのウチに、本格的に、練習したいな…。

庭を出て、裏の森へ行くか…。


すでに、浮遊の魔法と風の魔法を混ぜて走るよりも早く移動できるようになったしね。

幕も陛下クラスの上等な幕を短時間で張れるようになった。


準備は万端、仕上げをなんとか。





チャンスは、突然、やってくる。


その日はサー姉ちゃんとアンリ兄様は学院。

ジャック兄ちゃんとマリ姉ちゃんはお母様と一緒に子供のための観劇。

私はまだ小さいから、会場にいけない。

お父様はお仕事。



やったね。



侍女のアンには部屋でお絵かきするから、と行って遊びに行かせた。

喜んで行ったよ。



キョロキョロと辺りを見渡し。

誰もいないことを確認。


では、行くか。




浮足と名づけた移動は順調に進んだ。


ハイヒット家の幕をそっと自分の通る分だけ消して、出る。

もちろん元に戻しておく。


大人の足で30分かかるところを15分で到着。


急いで幕を張る。

完璧。



さてと、標的はあの木だな?

ごめんね!


サンダー、大きめ!



ドッカーーーーーン!



いいぞ。

ファイヤーーー!



ボボボボオーーー!



燃える、いかん、水!



ジャアああーーーーー!




大きい魔法3回。

こんなところにしておこう。


またのチャンスに次を試すことにしようっと。


現状復帰!


全ての痕跡を元に戻した。



帰ろっと。




その内に、ここで休憩出来るように建物を建てよう。

木はたくさんあるしね。


魔法が使えること、いつかバレるよね。きっと。

その時の準備しようっと。




けど、その時はどうなるんだろうか?

最悪は1人になるだろうなぁ…。






うん、覚悟はしておこうっと。








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