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38 光と神もどき

リリさんの体から私の魂が抜けた。



どこまでも、どこまでも、上がっていく。



あ、落ちたのと反対だ。

私、この上から落ちたのか?


しかし、どこへ行くっていうの?

速度が上がっていくよぉ~~~~!



ヒェー!

頼むよぉー、とめてくれぇー!



ああ!




…、止まった。




ここどこ?



目の前が、白く、なっていく。

白くて何も見えない。



光だ。

光しかない。



けど、ね。

私が、わからない。

私の体が見えないよ…。




私も、光になったの?

なに?

死んだから、光になったの?





けど、不思議。

1人じゃない。

気配がする。

見えないのに、孤独じゃないの。




目が慣れてきた。

明るいこの場所の中に、もっと明るい人型が何人もいる。


ジッと自分を見てみる。

あ、少し見えてきた。


少しだけ、光が緑色してる。

これが私の光なんだ。



あ、なんか、光の人が近づいてきた。

え?

なんだ?頭掻きながら近づいてきたよ?

なんか書類を持ってる?


目の前で止まる。


うん?


(い、、  す、、、、、)


何いってるのか、わからない。


(わ、、、た)


なに?何いってんの?


モゾモゾと書類を見て、口に何かを当てなおした。


(いや、悪かった…)


え?なに?

耳に聞こえてないのに、頭に響いてる。


(聞こえてる?)


あ、うん、聞こえてるよ?


(良かった)


で、なに?


(本当に、悪いことをした)


悪いことって?なに?


(急に魂を入れ替えただろう?悪かったね)


まぁね。でも、うん、ってか、あなた、誰?


(まぁ、神かな?)


神って、そんな自信なさげに言われても、ね?信じられない。


(とりあえずは、信じてみてよ?)


えー?まぁいいけど。


(実はね、日本での君の上条加奈子としての人生は、後30年は残っていたんだ)


なに???どういうこと?


(日本でのあの雷は、偶発的に落とされてしまって…、いや、すまない!)


なんか、光に謝られるって、変な気持ち…。


(こんな手違いは滅多に起こらないんだけど、ね。新人の奴が、失敗したんだよ)


神に新人って…、どんなシステムなの?


(気にしないでくれる?説明だけで3日は掛かるから)


わ、わかった。


(で、とにかく、申し訳ないから、君の光が散らないうちに、バリアを強化して、同じ時間に死んだ女性の体に放り込んだ)


なんか、それ、適当じゃない?


(すまない、なにせ時間がなくて、ね。放っておくと人間に戻れなくなったんだよ)


そうなんだ。それで、私の魂はリリさんの体に入ったんだ?


(そう。けどね、元々寿命が尽きてる体だから、あんまり持たなかった)


リリさんの魂は何処に行ったの?


(安心して。この先にある場所で次のために休んでいるから)


リリさん、死んだんだ…。


(寿命だったからね)


そうか、それで、体だけがいうこときかなかったんだ


(そういうこと。だから、残り30年分、日本で生き直して欲しいんだ)


なるほど、そうか…、ってね!あんた!


(は、はい?)


その程度で、この、私が納得すると思ったの?


(いや、そこはすまないと思ってるんだ)


日本は駄目、ルミナスに帰して!デュークさんの所に戻りたいの!


(いや、申し訳ない、それはちょっと…、本来は日本の魂なので、今度は日本へ…)


いや!ルミナスに帰して!後、30年あるんでしょ?その人生、ルミナスで送りたい!


(え?うん、どうしようかな…)


どうしようかな、って言うくらいだから、出来るんでしょう?


(うん、そうだけど、色々とね…。まぁ、いいけど…)


ルミナスへよ?わかった?


(わかったよ、ルミナスだね?けどね…)


なに?


(全然別の姿になると思うよ?そのデュークって人も気づかないと思うし)


なんで?同じにしてよ?


(いやいや、そこは決定権ないんだ、私)


誰が決めるの?


(そこはスルーしてくれないかな、個人情報になるから)


なんか、ふざけてない?


(いや、真面目だよ?)


じゃ、この記憶と、あの馬鹿げたくらいに多い魔量を持ったまま帰してくれる?


(あの魔量は、想定外の産物で、普通の人間に入れると入れ物が壊れるんだよね…)


壊れない方法は?


(そうだな、生まれたときからならば、体が慣れるから、大丈夫なはず)


じゃ、それでいいから。


(それでいいから、って…)


この記憶と滅茶苦茶多い魔量と綺麗な女の子の赤ちゃんで、残りの30年を妥協する。


(あれ?増えてる?)


この記憶と滅茶苦茶多い魔量と綺麗で裕福な家の女の子の赤ちゃんで、残りの30年を妥協する。


(え?)


この記憶と…、


(わかった!わかったよ。その記憶と滅茶苦茶多い魔量と綺麗な女の子の赤ちゃんに、生まれ変われるように…)


裕福が抜けてるぞ?


(…、)


おい?どうした?


(…その記憶と滅茶苦茶多い魔量と綺麗で裕福な家の女の子の赤ちゃんに、生まれ変わるようにすればいいんだよね?)


そう。ルミナスよ?間違えないでね?早くして!


(わかったよ、そのかわり、って訳じゃないけど)


かわりって、なによ?


(かなりハードな人生になるけどいい?)


え?なんで?


(デュークって人を害する側に生まれたらどうする?)


え???ちょっと?


(まぁ、たぶん、大丈夫だと思うけどね。じゃ、頑張って!)


おい!待てよ!










ふざけんんなぁ!!!






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