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100 あなざーさいど18

ポポロの視点から。





つい先日、やっと陛下とドリエール殿の婚姻無効が成立しました。

無効ですよ…。

普通なら、ありえないことです。



私、頑張りましたよ。

長かったです。

婚姻の事実をなかったことにしたのですから、大変でした。


これで、ようやく、陛下とカナコ様の婚姻を進められます。


そうなんです。

これで、あのスタッカード公爵に嫌味を言われないですむんです。

う、嬉しい…。

あの爺さん、孫娘の事になると見境がなくなります。

大体、陛下とドリエール殿の結婚は私が決めたわけでもないのに…。

なんで、私のせいみたいに言えるんでしょうか?

しかも、まだかまだか、と催促にきやがって…。


あ、愚痴です。 


 



とにかく、ドリエール殿はただのガナッシュの王女に戻りました。


まぁ、それでも、恵まれた環境です。

それに感謝していただきたいものですが、まぁ、ドリエール殿ですからね…。

まぁ当然、話も聞きませんし、認めません。

先日もドリエール殿と話しましたが、本当に、会話が成立しませんでした。


城の北側にあるドリエール様の屋敷に出向いたときのことです。


「ポポロって、あなた?」

「はい、ドリエール殿」

「なぜ、私が、城を出なくてはいけないの?」

「もう妃殿下ではありませんので、当然です」

「どうして?貴方達が勝手に言ってるだけじゃない。私は認めないわ」


などど、本当にお分かりになってないご様子でした。

かなり強めに言わないと、ご自分の都合の良い方向に話を捻じ曲げる方です。

私は強い口調で説明します。


「あなたが認める認めないの話では、ありませんので」


途端に、顔が怒りで赤くなります。


「だって、デュークが悪いのよ!」

「陛下が悪い?」

「そうよ!私は王妃なのよ?なのに、振り向きもしないで、魔物征伐ばかりじゃない!」


じゃ、貴女は何をしてきたんだ?と言ってやることにします。


「そこまで仰るのならば、貴女のしてきた事をここで述べましょうか?いいですか?」

「私は何も悪いことしてないわよ…」

「そうでしょうか?大体、陛下との婚姻自体が詐欺だったではありませんか?挙句にです、リチャード様とリック殿との不義密通。カリーナ姫が陛下のお子だとした偽称。地下からの賄賂強要…」

「そんな嘘、誰も信じないから!」

「嘘なれば良かったです。が、確かな証拠が残っております。諦めてください」

「そのようなもの、残してない」

「貴女様が残してなくても、残っていたのです」

「私は見た事がないわ、だから、ある筈もない」


なんで、認めないかなぁ。

証拠ってのは第三者が見ても確かだから、証拠っていうんですよ?


「そんな嘘を並べ立てて…。本当は違う女を妃にするつもりなんでしょ?だから、私が邪魔になったんでしょう?」

「ドリエール殿、いい加減に受け入れて下さいませんか?」

「嫌よ!」


しぶといなぁ。


「今度は小娘だっていうじゃない。一体、デュークは何を考えているの?笑われてるのが、わからないのかしら?」

「笑われてる?」

「そうよ!子供に夢中だなんて、おかしいわよ!」


この方の方が子供ではないか…。


「いいですか?」

「なによ?」

「最初から、陛下はドリエール殿を求めておりませんでした。それをご存知なのは、貴女でしょう?」

「なんて無礼なの!」

「もう、貴女は妃殿下ではない方ですよ。それに真実を述べてはいけませんか?」

「だから、私は認めてない!」


もう、これ以上付き合う必要はありませんね。

これ以上こじれるならば、罪人として送り返す算段をするだけです。


「明日中に城から移っていただきます。自主的に移っていただけない場合は、強制的に動かしますので」

「いやよ!大体、リチャードが黙っていないわ」


ここで、その名前を出すとは…。

どこまで、愚かなのでしょうか?


「リチャード様に縋っても無駄です」

「え?」

「あの方は、既に自分の保身のみに動いておいでですよ」

「どういう事?」

「自主的に城を離れられました。ご家族と共にね」

「家族?どういうことよ?」


こちらが聞きたいです。

自分が家族の一員だと思っていたのでしょうか?

彼の子供を生んだからと言って、その子を陛下の子供だと偽称するような女が愛されると思っているんでしょうか?

はぁ、…。


「リチャード様のご家族ですよ?」

「なんで、私が置いてかれるの?」


知りませんよ。

これ以上ルミナスの金で養いたくない。

ほんと、疲れる…。


早く、ガナッシュがこの方を引き取りに来て欲しいです。






と、いうわけで。


今のところの城内の状況は、かなり好転してきました。

まぁ、リチャード様がかなり傲慢な方だったことが幸いしてます。


王の味方は、軍隊、魔法学院、スタッカード公爵率いる諜報部隊、ハイヒット商会とその関連。

ハイヒット商会が味方なのは、ありがたいことです。

カナコ様のご実家ですからね、本当に力強い。


城の中も、寝返らせる者は寝返らせ、逆らう者はゆっくりと力を削いでいます。

私も左大臣ですからね。

やることはしとかないと。

議会の大半は、改めて王に忠誠を誓いました。


それに、軍隊は、魔物征伐で陛下に全幅の信頼を寄せているので、問題なし。

魔法学院はザック殿が個人的にチームを編成。

城内の浄化に入られています。

スタッカード公爵率いる諜報部隊は、重点をガナッシュに置いて、活動を開始しましたし。

ハイヒット商会の財力は、底がありません。


まぁ、リチャード様とドリエール殿は崖っぷちですね。

けれども、です。


崖っぷちの人間が一番怖いんですよ。

何をしでかすか、わかりません。

なんでもありですよ。

怖いです。




自ら自爆ついでに、ってのがね。





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