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世界の次元軸  作者: ヨベ キラセス
第一章 チュートリアル
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過去 -悲劇-

「「偶然であるべきでした?」」

頭に《?》を浮かべる僕と有に彼女は顔色一つ変えずに言う。

「はい、その日、次元様と私は出会いました。その時は、私は––––」

 と、ボードを、手を握り叩いた。

「––––追われていたのです。それも、地球の人でなく、宇宙側の者に……」

「「宇宙側の…」」

 と、我のように思ってしまった。

「宇宙側、『惑星・セイバー』と言いますが、彼らが作った試験型アンドロイド、つまり、私が、元『試作 1《トライアル・マニュファクチュア・ワン》』と名乗り、世界の監視をしていて、異物とされた生物、人間を観察すること。その中でも、逸脱していた二人、次元様と剣城さんの研究ということで、偶然を装うことが目的でした。しかし」

「出来なかった、だな」

「…はい。その逸脱している要注意人物の一人、剣城さんが気づいてたのです。それにより、一度失敗に追い込まれました」

 そこで一息つき、お茶を、例の『あれ』で出した。和菓子もセットである。



「では、続きを……」

俺たちはお茶をすすりながら聞く。というよりお茶こんなにうまいんだなー……

「……失敗に追い込まれましたが、その時偶然が重なって、私は座標不明の地点に落下、その日そこの探検をしていた次元様に落下、拠点喪失となり、最初はただの接触でした。しかし段々と心は揺れていき」

 そこで段々顔を赤くし、クネクネし出した。

「彼に好かれたくて、ご飯を作ったり、家事をしたり、お風呂にだってー」


 ドゴッ!×2


「な、何するのよ!いいところを––––」

れてるからだよ!」

「話戻せ!」

「はいはい。えっと、確かお風呂に––––」


 ボコボコッ!×2




「––––で、次元様のところにいたことを、剣城さんはすぐに知り、始末しようとしたのを」

「次元が止めた、だろ」

 と、頭にできたコブを摩るワンに、俺たちは交代で言った。

「……はい、そうです。幼馴染な関係に救われましたが、その時少しばかり私に修正、自爆系の危険物を外されました。まあ、その時一悶着あり、修理されましたので」

「その一悶着とは?」

「はい。その日に凄腕の宇宙人が同じく落とされ、潜んでいたものが、突っ走りすぎる人でして、まあ、動けないまでの被害で死にました」

「あっさり言われると、君の怖さがまた増える気が…」

「まあ、その後に剣城さんに、とある忠告をされ、私は冷静に判断後、次元様と別れることにしました」

 まあ、『とある忠告』は予想つくけど。

「しかし、3日後には宇宙人襲来による都市の壊滅がありました。そして、同時刻に私は、情報を必要とする宇宙人に、私の『データ』の回収に来ました。私は逃げましたが、彼らは武器持ちで、無傷とは行きませんでした。そこへ、通りすがったと言い通す次元様が、剣城さんと一緒に助けてくれました。ですが、私の肉体はもう動けないほどにボロボロでした。そんな私に剣城さんは、あらかじめ用意していたらしく、今の『ディメンション・アシスタンス・ワン』にコアを移し、微調整をしてくれました」

 と、お茶を飲む。

「…でしたが、世界崩壊は免れませんでした。その最中に負傷した次元様と一緒に、剣城さんとここに来ました。次元様が回復した頃には行方を眩ましましたが…復活した次元様と、まずは探検をしました。全長がわからなくて嘆きましたが、マニュアルや私を含む『ディメンション・アシスタンス』を残してくれたので、今に至ります」

 と、もう一度周りを見たが、やはり時代が違うと思った。

「そして、願いのでかい人を叶えることに––––」

「「ちょっと待てー!!」」

 と、手の平を制す。

「…何か?」

「『なにか?』じゃねーよ!」

「なんでそうなった!なぜ終着点そこ!?」

 するとあっさり、

「次元様の思いつきです♡」


 ハアァァァァァァァァァ!?



「では、脱線の脱線を戻しますが、ここで『魔獣』を倒してもらいます」

「まあ、対価はないとなあ」

 と、戦闘準備をした。

「武器、防具、魔具は持参でお願いします。危険と思うまでは止めませんので、悪しからず」

「はいはい。んじゃ、行きますか、有君」

「ああ、いつでもどうぞ、星輝」

「星でいいよ」

「じゃあ、おれは有でいい」

 と、いつの間にかキツイ壁は消えていた。

「『次元斬』、ジェネレート!」

「来い!『次元壁』!」

 と、星輝は剣、俺は盾が出てきた。

「君の盾、頑丈そうだね!」

星輝は褒める。

「そっちの剣もなかなか!」

有も照れ隠しに褒める。

「…盾と剣じゃ、いい勝負にすらなってないわよ……」

 と、ため息まじりにワンは『ジェネレート・システム』を発動させるつもりだ。

「では、行きますよ。レッツ・トライ!」


 パン!…


 あれ?一回だけ?


 ……パン!


 なんか遅いなあ


 ………パン!


 よし!スタート!!



 と思ったが、

「ガルアァァァァァ!!」

 これをツッコまない方がおかしい。

「「なんだ、この––––」」

 では恒例のツッコミ、

「バカデカイのは!?」「強過ぎそうな魔物は!?」

 ……まあ、ツッコミの場所は、違う時だってある。

「あれは『リザード』と言いまして、トカゲに近い形であるのが特徴です。あれは、その中でも特にデカイとされ、全次元の中でもこれ以上はいません。まあ、死なない程度に努力してください」


「グアァァァァァ!!」


「でも」

「あれは流石に」


「「無いわァァァァ!!」」

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