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魔猫(12)
家までもうすぐだ。
雨に降られて二人はびしょぬれ。
でも恵怜奈はネディの上着を借りていたから
まだマシなのだが
ネディはそれこそ全身ずぶぬれだった。
シャツは水を吸って透けているし
ネディの金髪からは水が滴り落ちている。
「風邪ひくよ。早く帰ろう」
短い言葉で恵怜奈が声を掛けると
ネディは無言でうなずいた。
その時二人の横を猛スピードでパトカーが通り過ぎる。
けたたましいサイレンを鳴らしながら
パトカーが一台
二台…三台と通り過ぎていく。
「なにかあったのかな?」
ほんの少し不安になる恵怜奈。
また魔物でも出たのかと思うと身体が震えてくる。
今度は後ろから警官の一団が走ってきた。
物々しい装備に身を包んだ警官たちは
みんな手に黒光りする禍々しい銃を持っていた。




