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魔猫姫って誰のこと?  作者: 山田ヒガシ
第一話 誕生  
3/202

魔物(3)

がさ…


背後で音がした。


さすがに気配を感じ自転車を漕ぐのをやめる恵怜奈。


「誰?…誰かいるの?」


恵怜奈の問いにはだれも答えない。


ただ沈黙の闇が無言の返事を


恵怜奈に返すだけ。


「気のせいか…」


自分を勇気づけるように独り言を言った恵怜奈は


自転車のペダルに足を掛けた。


その瞬間。


背後から聞こえてくる歌。


正確には歌の様なものが聞こえてきた。


アジアンテイストのどこか物悲しいその旋律は


恵怜奈の心から気力を奪い取るのに十分な破壊力。


膝を震わせてあたりを見回す恵怜奈。


でも誰もいない。


不思議な歌声がだんだんと恵怜奈に近づいてくる。


女性の歌声のように聞こえるが男性のようでもある。


1人で歌っているのか合唱なのかもわからない。


今までだれも聞いたことのないような歌声。


その時頼りなく恵怜奈を照らしていた携帯の画面がふっと消える。


危険。


闇のカオスに包み込まれた恵怜奈は


この時確実に自分が危機であることを確信した。






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