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ファンタジー(8)
冷たい風。
頬に当たる冷たい風に恵怜奈の意識は呼び戻された。
眠りから目覚めた恵怜奈。
周りは真っ暗だ。
部屋の窓が開けっぱなしになっている。
それで夜風が恵怜奈の頬に当たったのだ。
おかしいな?
首をひねる恵怜奈。
確かに閉めたはずの窓が開いている。
不思議に思いながら恵怜奈は手さぐりで
部屋の明かりのスイッチを探しだし
スイッチを押した。
「え?」
思わず声を漏らす恵怜奈。
ひやりとした夜風が再び恵怜奈の首筋をなでていく。
明かりのついた室内を見て絶句する恵怜奈。
眠りにつくまえとはあまりにも変わり果てた室内を見て
膝ががくがくと震えだす恵怜奈。
ビリビリに切り裂かれたカーテンが
無残にも風になびいている。
誰かがこの部屋に来た?
そう考えただけでさらに恐怖の虜になる恵怜奈。




