ファンタジー(7)
なにも答えずうつむく少女。
恵怜奈は少女の肩に手をかけて優しく話しかける。
「一人なの?もしかして迷子?
そうだ、名前はなんていうの?」
恵怜奈がそう言うと少女はクスクスと笑いだした。
「一体何がおかしいの?どうしたの?」
本当に心配になってきた恵怜奈。
もしかしたらこの子は仲間とはぐれて
一人ぼっちになったのかもしれない。
そして悲しさを紛らわすために
一人孤独に笑っているのかもしれない。
そう考えると切なくなる恵怜奈。
「お姉ちゃん。私が今まで何を
していたか分かる?」
その時突然少女が喋った。
唐突で脈絡のない質問に
恵怜奈は訳がわからずなにも答えることが出来ない。
「お姉ちゃん分からないの?じゃあ正解を発表しまぁす。
正解は…」
少女が顔を上げた。
その瞬間恵怜奈は悲鳴を上げて座り込む。
「正解は…殺戮」
そう言う少女の顔は血まみれだった。
銀色の髪がところどころ赤く染まり
返り血を浴びた少女。
血みどろの中に大きな目が
印象的に光っている。
「人間をこの爪で八つ裂きにしていたの。
楽しかったよ…」
恵怜奈は怖くなって走りだした。
血まみれの少女はまだ恵怜奈をじっと見つめている。
「お姉ちゃん。迎えに行くよ。
私…魔猫姫が必ず迎えに行くからね…」
走り出した恵怜奈はだんだん
気が遠くなっていった。
そして周りの風景もぼんやり見えて
恵怜奈の意識は遠くなっていった。




