115/202
監禁(20)
「Il est venu pour aider」
その声は突然部屋の中に響き渡った。
荒れ果てた部屋の中に響く澄んだ声を
恵怜奈は忘れるはずがない。
いや、忘れられるはずもなかった。
呪文の様な言葉。
青年の伸びやかな声が
恵怜奈の心に沁み渡っていく。
涙。
笑顔の恵怜奈の瞳から
一滴の涙がぽたりと落ちた。
「ネディ!」
あらん限りの声で叫ぶ恵怜奈。
恵怜奈の目の前に立つネディの姿に
笑いながら泣く恵怜奈。
ネディは恵怜奈に少し笑いかけた後
天馬署長と向き合った。




