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監視(1)
昨日の出来事は夢だったんだろうか?
喧騒渦巻く教室の中で恵怜奈はぼんやり考えた。
賑やかな笑い声。
窓から差し込む日差し。
いつもと変わらない教室。
闇から現れた恐ろしい怪物。
そして怪物を打倒した金髪の少年。
恵怜奈はため息をつく。
夢だったんだろうか?
いや夢ではない。
なぜなら昨日怪物に爪を立てられた肩が
未だにひどく傷むからだ。
やがてチャイムが鳴り先生が現れた。
「席に着きなさい!」
休み時間を名残惜しむように生徒たちが席に着く。
恵怜奈もぼんやりした頭をリセットして
授業に集中しようとした。
先生は教壇に立ち、生徒を一通り見回してこう言った。
「近頃この街にも魔物の被害が多発している!」
静まり返る教室。




