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第三十五話

 「ふん、煩悩の数ほど水を流すと思っていたわ」


 「それを考え付いた頃には、『大』の方で何回か流していた後でしたよ」


 先ほどの皮肉である、ある部分を強調して言う。


 「気持ちはわかるけど、強調して言わないでよ」


 「ところでレフィーユさんは?」


 「姉さんなら、あの人と一緒に温泉に言ったわ」


 するとセルフィは、黙ってこちらを見る。


 「……」


 その意図を感じ取るのに、数秒。


 「ああ…」


 そこをどくと、まるで入れ替わるような形で、ノックがした。、


 コンコン…。


 「はい…」


 当然、対応に向かう。


 「ふう、セルフィ、アラバは?」 


 「あれ、外で会わなかった?」


 そして、風呂上りのレフィーユが知ったのは、感覚的に二時間後くらいだろう。


 「ところでセルフィさんは?」


 「まるでどこかで聞き覚えのあるフレーズだな?


 あれも色々と忙しい身らしくてな、明日があるからと、終電で帰った。


 しかし、その後、連絡があってこの様だ。


 アラバ、どういう事か説明してもらおうか?」


 レフィーユはフォード学園の取調室に、連行された自分にこう問いかけてきた。


 答えるために静かに息を吸い込むと、まだ良い匂いがしてきた。


 「私なりに、オルナさんの事件を調べようとしたのですがね?」


 「……」


 レフィーユは『じっと見る』に留まる。


 「魔法使いが去って、オルナが病院に行った時までの間、お前は私と一緒にいただろう?」


 「その後ですよ。


 検査の間、貴女は先に帰っておけと行ったのですが、やはり気になるでしょう?」


 「それで調べたという事か?」


 「はい」


 外部から見れば、変哲のない問答のように見えるが、


 「……」


 自分の様子を見れば、知り尽くしているのをわかっているのだから、彼女は睨みつけるのも無理も無いだろう。


 「ですが、ここまで大騒ぎになるとは思いもしませんでした」


 「ああ、そうなんです」


 そして、そこにはゼジがいたので、それを説明するように言う。


 「この学園では、防犯防止のために資料室での資料の閲覧は、手続きを踏んでもらわないといけないのです」


 「ああ、そうだったのですか、図書室でしたからそこまでの問題にならないと思ったのですが…」


 「ですが夕方に調べ物ですか、結構、怪しいものです」


 「確かに時間帯は考えるべきでしたね」


 にこやかに笑顔を見せる、この動作、怪しまれないようにするために自然に身に付いた処世術だが…。


 ……。


 ごらん下さい。


 一切、レフィーユさんが笑ってません。


 それはそうだろう。


 彼女が、ここに来て、約三十分。


 何をやっていたのか、一切、話してないのだ。


 「それでお前は、何を調べていたのだ?」


 おかげで、まるで棒読みのようなトーンで、レフィーユは聞いてくる。


 「ですから、何度も言うように、その…。


 オルナさんの事件ですかね、ほら、頭痛とかあったじゃないですか?」


 「ほう、それで何かわかったのか?」


 ようやく興味をひく話題に彼女は、笑みを浮かべる。


 だが、残念ながら、


 「それが全然」


 首を振る。


 「オルナさんが…」


 そして、自分から出る台詞は、今まであった要因、事件をまるで復唱するような内容だから、


 「…なんですよ」


 説明が終わる頃、レフィーユは不機嫌になるので、聞いてみた。


 「レフィーユさん、何故、私がそんな事を調べるのか、考えた事あります?」


 レフィーユは目を細めていたので、その言葉だけは、彼女は反応した事がわかった。

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