プロローグ エロい噂
読んでいただきありがとうございます!
面白かったら評価やブックマークよろしくお願いします!!
ジメジメした暗い森を1人の少女が歩いている。
腰まで伸びる背の高い草を掻き分けながら奥に進んで行く彼女は、危険なモンスターが出るような場所を歩いているというのに驚くほど軽装だった。
黒いローブを一枚だけ羽織り、その下は裸。
手に持つのは鞘に収まった小さな短剣一つだけだ。
どうしてそのような格好なのかと言えば、その方が彼女の目的に適していたからだ。
「うーん、どこかなぁ…」
フードの下で顔をキョロキョロ動かして探しているのは触手型モンスターだ。
それこそが、彼女の目当てのものである。
最近、彼女の住む街では奇妙な噂が広まっていた。
『あの森にいる触手型モンスターは人間の女性を好んで襲い、快楽に堕とすだけ堕としてから生きて帰らせてくれるらしい』
という噂が。
そもそも、触手型モンスターは手頃な生き物を見つけては襲い掛かり、養分を吸い尽くして殺してしまう危険度の高いモンスターだ。
そんなモンスターが人間の女性を意識的に襲い、しかも生かして帰してくれるというのは異例の事態だ。
それだけでも興味深いが、それに加えて女性を気持ちよくさせてくれると言うのだから更に興味深い。
だから彼女は襲われに行く。
それ故の軽装なのだ。
彼女は、そのモンスターは全身に絡みついてくるタイプだと予想している。ならば、服を着ているのはそれの邪魔になると考えたのだ。
どうせ邪魔になるなら最初から脱いでいけば良い。
そういう理由で、彼女は裸にローブ一枚という露出狂のような風貌で森へと入ったのだった。
そうして森で触手型モンスターを探すこと約30分。
木の少ない視界の開けた場所で、彼女はついに噂のそれと思しきモンスターを見つけた。
彼女はそれに小走りで近づく。
「…! 絶対これだわ!!」
5枚の分厚く大きい肉の塊を星型に広げ、その中心からは数えきれない程の触手が伸びている。
まるで桃色の大きな花のようだ。
触手型モンスターを見るのは初めてだが、彼女にはこれが噂のモンスターだという確信があった。
なぜなら、このモンスターを見ていると無性に興奮してくるからだ。
噂通りなら、この後に自分はスゴイことをされてしまうのだろう。そんな期待のせいかもしれない。
だが、彼女はこの触手型モンスターから異常なまでの魔性を感じ取っていた。
「…」
彼女は頬を紅潮させながらモンスターを見つめる。
すると、驚くことにそのモンスターは人の言葉を発した。
「あなたも興味があるのかしら?」
「えっ!? し、喋れるんですか!?」
「ええ、勿論。それで、どうなの?あなたも私に身を委ねに来たのかしら?」
「そ、それは…」
「あら〜、恥ずかしがらなくても良いのに。まあ、その姿を見れば一目瞭然だけれども」
「あっ、確かに…」
少女は驚きつつも、知能の高いモンスターは人の言葉を話すことがあるという話を思い出し、落ち着きを取り戻す。
そして改めてモンスターと向き合った彼女は恐る恐る質問してみる。
「…えっと、あなたが噂のモンスターさんで合ってるんですか?」
「ええ、そうよ」
「そうですか…! じゃあ、早速シて貰ってもいいんでしょうか…?」
「うふふ、可愛い娘ね。勿論いいけれど、もう少しお互いのことを知ってからにしない?」
「分かりました!」
「じゃあ、まずは裸になって私の上に大の字に寝転がってごらんなさい」
「は、はい…!!」
言われるがままに少女はローブをその場に脱ぎ捨て、短剣も放り投げる。
そしてモンスターの星型の肉の塊に寝転がって、気づいた。
どうしてこのような形をしているのかということに。
(あ、大の字になると5枚の肉塊が頭と両手両足を支えてくれるんだ…。よく考えられてるなぁ…。それに、ぷよぷよしてて気持ちいいな…)
「——ヒャッ!?」
モンスターに感動していた彼女は、自分の秘部を撫でるように動く触手の感触に嬌声を上げた。
「落ち着きなさい。まずはリラックス。気分を高めていきながら一緒に楽しみましょう」
「…はい!」
「良い子ね。じゃあ、お名前と年齢を教えてくれるかしら?」
「名前は……んっ……セレン…ですっ…、16歳……ですっ…!!」
「可愛い名前ね、セレンちゃん。その歳で随分とお盛んなのねぇ〜」
自分でも触ったことのないような場所を細い触手で撫でられながら、セレンは恥ずかしそうに答える。
その様子に満足したのか、触手型モンスターはセレンにその時が来たことを告げる。
「じゃあ次は私の番ね。私はメロフィス。人間から養分を吸い取るのが大好きな、少し変わったモンスターよ。安心しなさいセレン。あなたに、今までに味わったことのない快楽を届けてあげるわ」
「ありがとう……んっ……ございます…!!!」
話が終わると、触手型モンスターメロフィスの花びらはゆっくりと閉じていき、やがてつぼみが出来上がった。
その肉のつぼみに閉じ込められたセレンは、無数の触手に快楽の底へ堕とされて行く——