ひとりでいきる
ぼくは、ごみばこに、すてられていた。
いらない、こどもだった。
ぼくは、おとなになった、いまでも、かんじが、かけない。
だれも、ぼくに、なにも、おしえてくれなかった。
ぼくは、じぶんで、ひらがなだけ、おぼえた。
ぼくには、なまえが、なかった。
いきている、ひつようのない、にんげんだからだ。
でも、ぼくは、いきている。
かなしい。
くるしい。
つらい。
さみしい。
だれか。
だれか。
せめて、ぼくに、なまえをつけて、よんでほしい。
それでも、そんなひとは、いない。
ぼくは、ひとりでいきる。
どうしようもない、けれど、いきる。
でも、せめて、こんなよるは、だれかに、そばにいてほしい。
だれか。
だれか。
END