敗北(アルキ視点・ざまあ)
「それでは、両チーム向かい合ってください」
受付嬢の淡々とした声音が響く。
同時に、客席からは歓声が上がった。
「これは面白そうだ!」
「アルキの野郎、調子乗ってたからな。これで大恥かいたら笑いもんだぜ!」
「俺は『竜の刃』を応援するわ! というか、お前らもそうだろ?」
そんな声が聞こえてくる。
クソ……最悪のシチュエーションだ。
「ビビはバフを、エイルは魔法の準備をしろ」
「分かったわよ」
「うん」
だが落ち着け。こういう時こそ冷静になるべきだ。
相手を見て、しっかり分析しろ。
『竜の刃』は自分たちと同じ三人構成のパーティ。
剣士であるメメに、二人の魔法使い。
となると、型もわりかし似通ってくるはずだ。
二人が攻撃で……もう一人がアシスト。
多分こうなってくるはず。
アルキはエイルに近寄り、耳打ちをした。
「まず、相手からの攻撃を待て。攻撃組が分かったらそいつらの気を引いてくれ。俺がアシスト側を潰しに行く」
「……かなり卑怯な手だけど、これで負けたら大変なことになるよ?」
「これしかないだろ」
「今後、話すことが増えそうだね。頭が痛い」
エイルは期待なんてしていないらしい。
そっけない態度で、ただ頷いた。
ともあれ、これで作戦は問題ないはず。
自分が入院している間に、二人は魔法の見直しをしたと聞いている。
発動に失敗することはないはずだ。
「それでは――始め!」
受付嬢の声がした瞬間、火蓋は切られた。
アルキたちは相手の攻撃を待つ。
そして隙きを見て攻撃を――
「は……?」
ルルは剣を引き抜かなかった。
引き抜かず、地面に手をついて拘束魔法を放ってきたのだ。
もちろん、そんな想定外の行動に対応できるわけがない。
「う、動けないんだけど……」
「魔法も……封じられてる……」
この感覚を皆が知っていた。
アルキはただ愕然とルルを見る。
「剣士だと思ったぁ? 残念、魔法剣士でしたぁ」
もちろん、直感で相手はレインよりかは格下の魔法剣士だとわかった。
なんせ、剣の構えからして不慣れそうなのだ。
だが――魔法はある程度使えるようだった。
それが問題。
自分たちでは、どうしようもない相手。
アルキたちにとっては格上なのだ。
「終わりですかね」
「魔法放っていい?」
ルルの仲間がそんなことを言いながら詠唱している。
ルルはアルキに剣を向けてニヤリと笑った。
「どうしますかぁ? 大怪我をするか、それとも『参った』というか」
「大怪我だ? 俺たちが大怪我を、さすがにしたらギルドが怒るだろ」
だって、自分たちはAランク。今は信頼度が薄いが、実力は証明されているはず。
「ギルドは認めますよぉ。だって、レインがいない君たちには期待していないらしいですしー」
「は……? どういうことだよ!」
アルキは叫ぶが、ルルはただ飄々とするばかり。
「だから、レインを追放した時点であなたたちの負けだったんですよぉ。ま、僕たちにとってはラッキーでしたけれど」
言葉を失ってしまう。
ギルドは自分たちではなく、レインに期待していた……?
「早く参ったって言えよ!」
「醜いぞ!」
「さっさとしろー!」
観客たちがブーイングを始める。
でも……だめだ。ここで『参った』って言ったら――
「参ったわ」
「参った」
「お、おい……?」
背後にいた二人が『参った』といった。
その瞬間、観客席から歓声が上がる。
「アルキも早くしろよ!」
「はーやーく! はーやーく!」
「負けですよ? あなたの」
――俺の、負け?
認めるのか、ここで。
鳴り止まないブーイング。
背後から聞こえる「早く言って」という声。
「『参った』」
自然と、アルキの口からは溢れた。
「ありがとうございます。決着、ですねぇ」
この瞬間、アルキは負けを認めた。
ざまあになります!
さて、かなり落ちこぼれてしまったアルキたち。これからどうなるのかは、もうお察しの通り。
・アルキたちがどうなるのか結末が早く知りたい!
・面白いぜ!
・もっとざまあしろよ!
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