第二話 説明
「異世界から召喚されし通者たちよ、この世界を救うためどうか力を貸してほしい」
これは、あの日プレイしたゲームの冒頭でのセリフ
このあと適性検査が行われそこで主人公は勇者としての才能を見出される
そして、世界を救うべく旅に出るのだ
周りを見渡すと帰りたいと嘆くもの、いまだ状況の理解が出来ていないものと様々だ
その中で俺と同じようにはっとした様子のものもちらほらいる
もしかしたら異世界召喚の条件があのゲームだったのかもしれない
「これは、夢にまで見た異世界ライフなのでは」
そう呟き、期待に胸を膨らませた
この世界の説明が始まった
元の世界には帰れないこと、この世界は魔族と人間が対立していること、そして能力があるということ
やっぱりあのゲームと同じだ
魔族を倒したりトレーニングをすることで経験値を得てキャラクターのレベルを上げていく
レベルによって
筋力
体力
回復力
この三つが上がっていくといったとてもシンプルなものだ
しかし、能力は別だ
能力は生まれ持って1つ持っている
そしてレベルが100ごとにもう一つ追加される
だが、レベル100に行く人は少なく、基本的に能力は一人一つだ
そしてレベルと能力を知ることができるのがこの適性検査
つまり、この適性検査の結果によって素質が見いだされるのだ
物語の主人公は"相手の名前と能力を知ることでその能力を使えるようにする"というものだった
初期段階で"相手のステータスを知ることができる"能力を手に入れ能力を大量に使えるようになり無双していた
説明が終わった
周りは理解が追い付いていないもの、異世界生活に胸を躍らせるもの、帰れないことに絶望するものと様々だ
中には気絶をして運ばれた者もいた
そして適性検査が始まった