表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
眠る世界  作者: 846u1
6/11

答え 6/10

からんからんと鐘が鳴る。

時間を知らせる鐘と言うのは誰が考えたのだろうかと、学び舎への道を歩きながら考える。

片隅で、規則の根底を築いたのはすごいなぁ、と思いつつ。


太陽の高さと鐘の回数からおそらく始業の前、とは思うものの、同じ道を行く人々は急ぎ足。

起床を知らせる鐘のあとにそのままベッドでまどろんでしまったから必要な鐘を聞き逃したのかもしれない。

そこまで考えて、もしかして遅刻気味なのかもと思い当たる。


遅刻するとまた教師がうるさくなるなぁ。

学長に通告されると面倒だな…。

これは仕方がない、仕方がないよね。


と言う考えのもと、呪を編む。

目的地を教室として転移の術を発動させたはずが…。


「何をしている」


目の前にいるのは黒いローブの男。


「えーと、教室に向かおうかと」


男はフムと頷いたあとに言葉を続ける。


「学び舎内での魔術の使用については制限があることは知っているな」


はいともああともええとも言いがたい言葉が口から漏れる。

男は無表情なまま言葉を続ける。


「成功率が低い転移を成功させたことについては素晴らしい。奇跡を起こす君の才能についても同様だ」


褒められたことにへらりと笑う。


「しかし、使用許可外の範囲で使ったことは処罰対象だ。反省文の提出を、私に直接するように」


そういうとカツカツと去っていく。

あとに残ったのは転移を成功させた彼のみ。


「学長…厳しすぎだろ…」


遅刻はしなかったのになぁ…と頭を垂れながら彼は教室へと向かうしかなかった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ