34話 俺は大勝負にでた
俺は今、全身緑色で四つん這いの大きなドラゴンと対峙している。
「行くぞドラゴン」
「ぐがあああああ」
「くらえ! サンバー〇トナックル」
ドラゴンの尻尾による、薙ぎ払い攻撃を作った拳で殴り、ドラゴンの尻尾を停止させ、無効化させた。
「おお。タクヤ凄ーい、そして技名ダサい……」
な! 俺の中でパズ〇ラ界最強のキャラになんて事を……
俺はリンの台詞を聞かなかったことにして戦闘に集中する。
体技も通用するな、後は魔法だな。
俺は地面に手をつき魔法を行使する。
『大樹』
魔法を唱えると、ドラゴンの真下の地面から五本の大樹が勢いよく飛び出し、ドラゴンを下から貫く。
柱の様な五本の大樹はドラゴンの全ての足と首を綺麗に貫き絶命させた。
とうとう貫けるようになったか。
著しい成長に喜びを覚えているとリンから声がかかる。
「何か……変ね」
「何が?」
俺は何もしてないぞ。変わったことは感じなかった。
「ドラゴン自体が少ないのに私の感知出来る範囲に十体以上が現れるなんて、これまででも多くて五体程度だったのに」
そ、そうなのか……感知範囲が広いっていいですね。
「一番多いのはどの方向だ?」
「このまま真直ぐ進んだところ」
「そうか、じゃあそこを目指そうか」
「わかった」
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移動をしては殺してを繰り返すこと十日が過ぎた。
ドラゴンをドレインで吸収してもステータスは変化しなくなりドラゴン討伐に飽きてきたころ、俺達はある場所にたどり着いていた。
「ここは……」
「洞窟みたいね」
リンの魔力サーチで多くのドラゴンがいる場所を目指していた。
ある時、今までで一番多くの魔力の集まっている場所をリンが感知し移動すると目の前には大きな入口の洞窟があった。
「ここであってるのか?」
「うん……この中からたくさんの魔力を感じる……」
まさか洞窟に潜んでいたとは。
「ちゃちゃっと探索して帰ろうか」
「それでいいけど……この中には今までの比にならないくらい強いのいるっぽいよ」
それでも行く? とでも言いたげなリンに俺は「大丈夫さ」と言い洞窟の中に足を進める。
『灯火』
真っ暗な洞窟をリンの魔法が照らす。
視界が戻ったところで、探索を開始する。
洞窟内は広く、分かれ道も多くあり入り組んでいる。
目印作っとかないとな。
俺は根を生やして目印を付けておく。
「ねえ、タクヤ……暑くない?」
「いや、そうでもないけど」
気にせず歩き続ける。
これで七回目か……
洞窟を探索しだして一時間くらい経っただろうか、すでに七回目の分かれ道に到達した。
俺は膝くらいの高さまで根を生やして、いつも通り右に進むが、少し歩いたところで俺の後ろを歩いていたリンが寄りかかってきた。
「ん? リン?」
首を向けて様子を見ると。
「タクヤ……もう無理……」
リンはそう言いながら倒れ込む。
俺はリンをなんとかを支えた。
「お、おい」
俺はリンを地面に寝かせて様子を見る。
呼吸が荒い……
本人にも体にどんな異常があるのかを確認する。
「どんな感じだ?」
「か、体が……熱い……」
「だるさはあるか?」
「ない、けど……苦しい……」
この症状はどこかで……
そうか、これって体内の魔力が暴走仕掛けているのか?
一度魔力を暴走させた経験のある俺だから分かることだ。
暴走する直前に体が暑くなり苦しくなる。
ここで意識を手放したリンが暴れだしたら大変な事になるな……
どうするべきかを考えている間もリンは苦しんでいる。
そのせいで、考えが回らない。
そ、そうだ。ドレインで魔力を少しだけ吸収して体内の魔力量を減らしてやれば……
そう思ったら即実行。
「リン、今からドレインで少しずつ魔力を吸収していく。いいな?」
「ん……お願い……」
リンの返事を聞いて、リンの体に手を当てる。
クッ、服の厚みが邪魔だ……
服の厚い場所と薄い場所で力加減を調整しないといけない、調整を少しでもミスればリンを殺しかねない。
これが危険な方法だとリンは分かっているはずだ。分かっていながらも俺に任せてくれている。
命に関わることなのだ。ならば仕方ないはずだ。
俺は生まれて十六年、大勝負にでた。
「リン……脱がすぞ?」
「ん? ……分かった」
俺はリンの服をゆっくりと剥いでいき、リンを全裸にした。
リンは恥ずかしそうな素振りを見せずに横たわっている。(きついだけだろう)
俺はそんなリンの体の隅々から少しずつ魔力を吸収していく。
魔力を吸収していると、少しずつリンも元気になっていき、その証拠に甘い声で誘惑してきたりする。
よし……完了だ。
リンも調子に乗り出してきたため、治療を終了する。
体から手を離し安堵の息を漏らす。
さてと……
俺はいまだに全裸で転んでいるリンに声をかけた。
「人が一生懸命に治療を施しているのを邪魔する悪い子にはお仕置きが必要だな」
そう言いながら、リンの上に覆いかぶさる。
「た、タクヤぁ……」
「お仕置きだ」
こうして、二時間お仕置きは続いた。
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ひ、人がいなくて良かったな……
一通り済ませた俺とリンはまた洞窟の中を探索している。
「タクヤぁ私最高に幸せだよぉ」
「そ、そうか」
お仕置き(笑)が終わってからというものの、リンはずっとこんな感じだ。
「タクヤの大きくて固いやつ」
「ちょ、恥ずかしいから」
「早めにしてくれないと私の下水管詰まってしまいそうなの」
「いい加減にしてくれ……」
いつまで経ってもエロエロモードのリンを落ち着かせる。
「むう、タクヤの緊張をほぐしてあげようと思っただけなのに」
「そんなほぐし方は死期が早くなるわ」
「でも、実際に近づいているわけで……」
「ああ、わかっている」
酷い会話をしながらも少しずつ魔力源に近づいている。
「たくさんいそうだな……」
「気を引き締めていきましょ」
おいおいどの口が言っているんだ?
そんな事を思いながらたどり着いた。
そこは大きく開けているが天井は高くない場所になっている。
「意外と歓迎されているのかもな」
「そんな訳ないわよ」
俺達の入った空間には多くのドラゴンが待ち構えていた。
どうするべきかをリンと話し合おうとしたとき、ドラゴン達は一斉に火球を吐いてきた。
『悪魔の盾』
いきなりの攻撃だったが、難なくリンがガードする。
宣戦布告か。
「よし、そっちがその気ならば……」
「殲滅しかないわね」
こうして俺とリンによる蹂躙劇が幕を開けた。




