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第2話~私、外に出ます~

翌日。


幼女ちゃんに起こされてテンションがフルスロットルな私は、幼女ちゃんを尻目に朝食を食べると、これからのことで悩んでいた。


昨日の無茶苦茶な決意を実現するには、それ相応の装備と仲間(カワイイ人達)が必要だ。


奥さんからもらったお金では、当然凄い装備は買えない。

お金が先決だ、と感じた私は村にあるギルドを訪ねることにした。


ギルドとは村や町にある大きな施設で、買い物や仕事をするときに重宝する。

ゲームだと、村にギルドがあるのは此処ぐらいで、後は近隣の町に行くしかなかったのだ。


この(ダイナー村)のギルド……《ノウ》はギルドとしては小さく、村役場のようなものだ。

しかし、ギルドととしてはしっかりしており、私の探していた《特殊依頼板クエストボード》もすぐに見つかった。

特殊依頼板クエストボード》は一般向けの《求人依頼板ヴィレッジボード》とは違い、特殊な役職の者用の依頼があり、高難易度だがそれ相応の報酬が貰える。

一般市民の私には《求人依頼板ヴィレッジボード》で就職する方が良いのだが、カンストしたステータスなら《特殊依頼板クエストボード》の依頼くらい楽勝だろう。


今の状態だと、勇者はいつ現れるか分からない。なので、高額報酬の勇者や傭兵用の依頼を受注して、村の外に飛び出す。




依頼内容:森エルフの救出

報酬:6000コイン+α

内容:魔物に襲われている仲間を助けてくれ!!場所は東の森だ。場合によっては追加報酬も考えている、よろしく頼む!!(森エルフの戦士)


ファウルから流れるクエストメッセージを聞いていると村の外に出た。


美しい……その一言に尽きる。豊かな自然が私の心を撫で、風が私を包む。

これで美少女にワンピースを着せて立たせたら……うーん、絵になる!



私の妄想が暴走して美少女探しに爆走しそうになる寸前に、気味の悪い生物が現れた。


この世界の雑魚敵、プランターだ。触手に毒があり、初見の人は必ず喰らう。弱点は触手が生えている植木鉢もどきへの格闘。



この依頼の特別報酬を貰うには、これを10体倒さなければならない。


以前VRゲームをしたことがある私にとって、生身の戦闘は簡単なものだ。


ヤンデレ美少女を攻略するよりは……楽勝!!



「ファウル、起動スタンバイ!!」


デバイスのファウルがキュイイインと起動すると、私の視界には技が表示さ……れ……


「ええええ!?」


思わず叫ぶ私の視界にあるスキルスロットには……全てのスキルの名前が書かれていた。

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