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第一歩


道はぬかるみ

歩くたびに泥が跳ねた

それでもアオは歩みを止めなかった

ミリも、無言のままその背中を追う


行くしかない

ヴァスノミアの都市――かつて雷を自在に操る技術を持っていた

今は【死の城】と呼ばれる建造物を中心に、雷が落ち続けていること

そこには天気図の【雷の章】が眠っている

伝承にはそう伝えられているだけだ


「ねえアオ」

しばらくしてミリが声をかけた

「ヴァスノミアって、やっぱり……怖い場所なんだよね?」

アオは答えなかった

何人もの探索者が向かい、誰一人戻らなかった

そもそも雷が落ちている中を近づけるのか?


それでも行かなければならない

壊れた世界を、少しでも取り戻すために

「大丈夫だ」

自分に言い聞かせるように言った

「俺たちなら、きっとやれる」

ミリがうなずく


瓦礫の町を抜けると都市を区切る門が現れた

ここからは外の世界だ

門には昔から勇者に送る言葉が刻まれている


『外へ出る者へ

世界を変える勇気に尊敬を

そして成し遂げて【帰って】来る事を願う』


アオはそれを指先でなぞる

帰ってくる

必ず、空に花を咲かせる


雨が降り続ける空の下、門をくぐった

旅の第一歩を踏み出す


――


そして、その遥か彼方

雷が鳴り響ヴァスノミアで、それは待っていた

訪れる者を


「門が開かれたな」


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