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6店目「壮絶スライム料理尽くし!」

こんにちは!食べられるものは何でも食べるトラ顔紳士です!

本日訪れたお店は、魔獣料理の専門店。

ただ、その魔獣はなんとあのスライム!

スライム料理を専門とする【スライム料理専門店スラリン】にお邪魔してきました。

ちょっとと言うか、かなりドキドキですね。


店はこじんまりとしたお店。

店に入って早々に見える巨大なスライムの肖像画に驚かされます。

店主のスライム愛がここでも分かりますね。


店内はカウンター席にテーブル席が三つとシンプル。

ランタンもシャンデリアも無いのにも関わらず、お店はまるで昼間のように明るいです。

何らかの魔法を使っていることは間違いないでしょう。

壁にかかった無数のスライムの絵が印象的です。

お店は店主一人で、給仕担当はいないようです。


料理は単品でもコースでも注文ができます。

単品メニューの数は五十以上!

全ての料理がスライムメインとなっていますね。

本日はコースにしてみましたよ。(銀貨五枚)


待つこと十五分で、最初の一品が出てきました。


一品目はスライムのスープです。

薄い水色の見るからに分かるドロッとした強いトロミとスープ表面の気泡は、まさにスライムそのもの。

特に具材は入っておらず、スープ自体を楽しむ料理のようです。

スープから様々な香りが漂っています。

どうやら動物系の出汁と様々なスパイスが使われているようです。

これは楽しみです。

早速食べてみましょう。


スープをすくうと思った以上のとろみ。

スプーンから滴り落ちるスープのとろみは、もはや液体というよりゼリーに近いですね。


しっかりと熱を保っており、気をつけないと火傷してしまうので注意が必要です。


野菜のうまみがしっかり詰まったスープで、濃厚な口当たりですが後味はさっぱりしています。

触感も凄いです!

はじめはドロッとしたスープですが、口の中で触感が変化していきます。


最初はゼリーのようなプニプニとした食感でしたが、喉を通る際にはサラサラとした液体状になって流れていきました。

口の中で触感が劇的に変化する料理は初めて!

形態が変化する、スライムならではの味わいなのでしょうか!


スライムのスープは温度や湿度、合わせる素材によって劇的に味わいが変化するようです。

今回は、スライムのみを楽しみましたが、次回は別のスライム料理を味わってみたいですね。


次に出た料理はスライムの燻製です。


茶褐色に燻されたスライムの切り身。

火であぶったチーズのような香りが、食欲を誘いますね。

どうやらスライムに塩を摺り込むと、その身が硬くなるとのこと。

硬くなったスライムをスライスして、しっかりと煙で燻したようですね。

スライムの性質を理解した面白い料理です。


ぴりっと効いた塩味と燻製香が決め手ですね!

味わいはシンプルですが、ついついお酒が進んでしまいます。

おつまみにピッタリな料理です。

エールの苦みと燻製香、強めの塩加減が絶妙のマリアージュです。

チーズと一緒に食べても美味しいですし、熟成させたワインとも合うでしょう。

野営時にも一品あれば、豪華な食事になりそうですね。 


続いて出てきたのがスライムの刺身!


刺身って食材を生で食べるってことですよね?

スライムを生食って……。


どうやら鮮度が命らしいです。

捕獲したばかりのスライムの体を、隅々まで綺麗に洗い内蔵まで処理しているようです。

少しでも残異物が残るとエグみがあるそうで、下処理には生活魔法である【クリーン】が必須のようです。

スライムを生で食べられる部分は、てっぺんの部分と体表の尾側の一部のみ。

今回はてっぺんの部分を使っているようですね。


恐る恐る専用のタレにつけて食べてみると……。


あっ、意外といける。

スライムの身はプリプリとした触感で、噛むとスライムの肉汁(?)が溢れてきました。

舌がぴりつくような刺激に続き、酸味・甘みが口中に広がります。

甘みについては、【カンソウ】と言うハーブを使用しているとのことです。


つけるタレも絶妙で、【一角イール】という槍のように細長い体の魚のエキスと【マダラ酒】を合わせたものに、スライムの焼き汁を加え半年間熟成させたもののようです。

深みのある旨味と、ピリ辛さもアクセントになっていますね。


流石は名物料理。

確かに一度食べると忘れられなくなるでしょう。


お次は、スライム豆腐。


お皿の真ん中に盛られた綺麗な長方形の料理。

薄い青色の見た目が特徴で、上に同じく青色の薬味が乗っています。


スライムをしっかり裏ごしして煮詰め、それをふきんで絞ってにごりを加えてさらに煮込むようです。

その後にパックに移し替えて、水抜きしながらしばらく置いて完成です。


結構手間暇がかかっている料理のようですが、肝心の味の方はどうでしょうか?


これは斬新です!


えぐみのまったくない清々しい味わい!

旨味・酸味・甘みが高い次元で凝縮されているようです。

プリッとした触感も食べている内に変化します。


さらにこの薬味も素晴らしい。

スライム豆腐に苦みと清涼感を加え、味わいをより複雑にしていますね。

香ばしい香りもプラスされて、見事な一体感を出しています。


店主に効くとこの薬味は「スライム節」とのこと。

スライムの水分をしっかり抜いた後、カビ付けと乾燥を5か月以上も繰り返して出来た調味料らしいです。

スライム豆腐にスライム節をかける……。

店主の感性はぶっ飛んでますね。


コースはスライムステーキ、スライムの唐揚げ、スライムチップス、スライム茶づけ、スライムジェラートとまだまだ続きます。


今までの常識を覆す料理の数々。

このお店は要チェックでしょう!


店名:スライム料理専門店「スラリン」

予算:三銀貨~六銀貨

店の雰囲気 ★★★☆☆

店員の対応 ★★★★☆

料理の味  ★★★★★

コスパ   ★★★★☆

バラエティ ★★★★★

総合評価  ★★★★☆


作品をご覧いただきありがとうございます。

この作品は、異世界食レポ!~現地の料理店を冒険しながら紹介~のブログ編です。

本編もお読みいただけると幸いです。


どんな評価でも構いません。少しでも気になると思っていただければどんな評価でも結構ですので★にチェックをお願いします。


もちろん厳しいご意見も随時受け付けております!

皆さまの応援が力となりますので、ぜひとも応援をよろしくお願いします!

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