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偽りのアムネシア~王子様とOL~  作者: 幸村 侑樹
【第2章】
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雲海 3

「そばにいてくれてありがとう。アヤのおかげでいつも居心地がいいから」


 まるで空の色と重なって見える花びら。



『思い出を重ねたぶんだけ』



 記憶を塗り替えるように、時間の経過とともに色を変えている儚さに、不意に切なさが差しこむ。


 もしかして、こうやってすごした時間もなかったことになってしまうのか。期間限定のバイトなのに、何を感傷に浸っているんだろうか。


「アヤ?」


 困ったようなミハイルの声に彩那は我に返る。


「ありがとう」


 それでも彼からのプレゼントに顔がにやけた。「よろこんでもらえてよかった」ミハイルは笑顔をこぼす。


 太陽の光に呼応するかのように彼の髪もさん然と輝く。


「美術の教科書とかのギリシャ神話の絵みたい」


「ここからの景色はきれいだよね」


「景色じゃなくてミーシャが」


「僕が?」


「うん」


 ミハイルはきょとんとした表情になった。他に何があるっていうのか。


「それならアヤのほうがきれいだよ。可愛い」


「っ」


 その反則でしかない笑顔に彩那は手元のブーケに視線を落とす。


「……なんか、わたしばっかりしてもらってる」


「アヤ、そんなことないよ」


「だって、わたしここにきてからミーシャに助けてもらってばかりだよ。ミーシャと嫌味SPがいないと他の人と会話もできないし」


 これではただの愚痴じゃないか。彼は目を丸くしている。なんだか困ったような、悲しそうな顔だ。


——やばい。また心配かけちゃうかも


「あ、あのっ。もっとちゃんとやるから! もともとそういう目的でここに来たんだし、えーと」


 うまく言葉が出てこず、彩那は目を泳がせた。


「わたし、ずっとミーシャのそばにいるから!」


 思わず叫んでしまい赤面しているとぬくもりに包まれる。


「ごめん。アヤ」


「ミーシャ?」


ここまでお読みいただき、ありがとうございました!

次回更新も読んでいただけるとうれしいです(⋈◍>◡<◍)。✧♡


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