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偽りのアムネシア~王子様とOL~  作者: 幸村 侑樹
【第2章】
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書斎会議 1 ~従兄弟~⑤

 ヤンは、高速道路での襲撃の際、ワンボックスカーの前の警護車に乗っていた。襲撃犯のダイヤモンド柄スカーフ着用を知らせたのも彼だ。

(ヤンを解任しますか)

(いや。とりあえず現状維持でいいよ。彼は職務上よくやってくれているし。だれを支持するかは自由だからね)

 不確定な要素は排除したほうが最善だが、警備体制の立て直しへの負担もある。たとえヤンがダミアンに情報を流していたとしても、王族関係者内での共有にしかならない。「従兄弟と休暇をすごすために、警備について相談していた」などと詭弁を(ろう)されれば、それ以上追及のしようもない。ダミアンも手駒として飼い続けるために、多少のプライドは削る気だろう。

(この子のことが外にバレてないのが、引っかかるが)

 ゴットフリートが端末を操作する。彩那の顔写真と履歴が表示された。

(愛国心だけはあるからね。ダミアン()は。王室全体のイメージが悪くなることだけはしないよ)

 ミハイルがため息をつく。あんな庶民が第一王子の婚約者なんて、国の恥だとでも考えているのだろう。(殿下の脚を引っぱりたくともできないってことか。まさか、いきなり他国の女の子を婚約者にして持ち帰るとはな)ゴットフリートがにやついた。

(今後は犯罪現場に遭遇しても、関わるのはおやめください。それ自体が罠である危険もあります)

(それなら大使館と空の上で何度も聞いたよ)

 ハインリヒのお説教にミハイルはげんなりする。日本での状況を大雑把にしか聞いていないゴットフリートは、興味津々だ。

(追手がいることもご承知でしたでしょう——なぜ彼女を助けたのですか)

(……アンに似ていたから)

 どうせわかりきっているだろうに。しつこい護衛官にミハイルは、しぶしぶ白状した。思ったとおりハインリヒは閉口する。かつての恋人に似ていればとっさに反応してしまうのも無理もない。

(たしかに。ぱっと見、似てんな)

 彩那の顔写真を見返し、ゴットフリートも納得する。

(結果的には問題なかっただろう)

(あくまで結果論です)

 開き直る主人に、ハインリヒは厳たる態度を示す。


ここまでお読みいただき、ありがとうございました!

次回更新も読んでいただけるとうれしいです(⋈◍>◡<◍)。✧♡


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