表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪役令嬢はハーレムを作りたい!  作者: 大天使ミコエル


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

37/240

37 リボンが曲がっていてよ

 その日、アリアナが教室に入ると、アイリはもう席に座っていた。

 どことなく元気がなく、ため息まで吐いている。

 クルクルの赤毛につけた、制服とお揃いにしてある若草色のリボンまで曲がっている。


 アリアナはそっと近づくと、アイリの耳元で、

「どうしたの、アイリ。リボンが曲がっているわ」

 とまるで内緒話のように言った。

 服装の注意なのだから、内緒話として言ってもおかしくはないはずだ。


「〜〜〜〜〜〜っ!!!」


 アイリが耳を抑えて、赤くなる。


 なかなかいい反応ね。


「ア、アリアナ様」


 アイリを見ていると、なぜかサービスしなくてはいけないような気がしてしまう。

 今度、シャンパンタワー作ってあげよう。


 そのまま自然と、髪を結い直した。

 髪を触る間、どことなく緊張している姿がなかなかかわいい。

 クルクルとした長い赤毛を口元に持っていくと、少し離れた場所で「ほぅ……」と声がした。

 いい香り。


 隣に座り、少し近づく。

「元気ないわね」

「あの……お恥ずかしい話なんですが……」

 おずおずと話し出した。

「今度、マナー講座があるじゃないですか」

「そうね」

「自信が……、ないんです」

 アイリの顔は、本当にしょんぼりとしていた。

「勉強は、なんとか付いていってますけど、マナーはどうしても本だけじゃわからなくて」

 ふむ……と、アリアナは口元に手を当てる。

「そうね。お辞儀やテーブルマナーの基礎は知っておかないとまずいわね」



 その日の昼食時、カフェの離れにある貸切サロンで、アリアナとシシリーを前に、アイリとドラーグが立ちすくむ。

「こういうのは、時間を掛けて身につけないといけないものだから。これからしばらくはここで昼食をとりましょう」

 アリアナが微笑むと、アイリとドラーグが、角ばった笑顔を寄越した。

 もしかしたらと思い、ドラーグにも声をかけたが、正解だったようだ。


 相変わらず辿々しい挨拶をしてから、席へ座る。

 今日は軽くティータイムのマナーだ。


「マナーなんて、外から見て、不快なところがなければいいのよ」

 シシリーがドヤ顔で言う。


 アイリとドラーグの二人は、貴族のマナーなどやったことはないだろうけれど、普段から基本的にそれほど大雑把な食べ方はしない。

 大丈夫だろうと思った。その時だった。


 二人は、お皿の上のスコーンに向かってナイフとフォークを差し出し、スコーンを取り囲むようにジリジリと近づいていった。

 それはまるで、バスケットボールでいうディフェンス。いや、鶏を追い詰める小学生だろうか。


「!?」


 スコーンは逃げないけれど、その調子でフォークで持ち上げたり刺したりすると逃げるかもしれない。


 すかさずアリアナが、手でスコーンを取ってみせる。

 すると、二人もホッとした顔でスコーンを手で掴んだ。


 そんな事が幾度か続き、二人はなんとか、目の前のものを食べる事が出来てきた。


「すまないな、アリアナ」

 ドラーグが本当に済まなそうな顔で言う。アイリも、申し訳なさそうにアリアナを見た。

「貴族の中で生きていくには、必要な事よ。素直な生徒で嬉しいわ」

 アリアナが、にっこりと笑った。

前世がホストでも、流石に公爵令嬢であるアリアナはコールしないと思いますけどね!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ