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通じ合う言葉と心

不自然な場所で切らないように、文字数が少なめになっています。ご了承下さい。

 そう言えば、俺が何で異世界の言葉を理解できるのか不思議に思わないか?

 これにはある秘密があったんだ。


 もちろん俺はこの異世界の言語を知らない。だが不思議なことに俺が話せる言語がそのまま異世界でも通じるんだ。

 実は俺が話す言語の起源が異世界の言語だったんだ。昔、お偉いさんが俺の知ってる言語をつくる時にこの異世界の言語を起用したらしい。

 こんな偶然ほんと俺も信じられなかったよ。知らぬ間に異世界の言語を話せるんだ。ついでに、読み書きもそっくりそのままだ。



「ねぇ、貴方は私のこと好き?私、ずっと貴方のこと好きだったの」


 未だ荷台で揺られている俺にローリーはとんでもないことを言ってきた。これは相思相愛じゃないか、俺の心は舞い上がった。


「奇遇だね。俺も好きだった」


 微笑むローリーの顔を見ると俺はこの上ない嬉しさで溢れていた。

 正直嬉しさのあまり口走ってあまり考えずに返事をしてしまった。冷静になると本当にこの返事で良かったのかと疑問に思う。俺は異世界転移してきたものだ、帰る場所がある。やらなければいけないことも沢山ある。異世界人のローリーとの恋などする資格が俺にあるのだろうか。


「私さ、貴方と結婚したいの」


「え、結婚?」


「そう。あの都市で貴方と一緒に過ごして本当に楽しかった。今日ここに呼んだのもこれを伝えるためだったの。もう貴方と会えないかもしれないって思って…」


「俺も会えなくなるのは嫌だった。それにローリーへの気持ちも本当だ。だけど、結婚ってなると俺たちには超えなければいけない壁が沢山ある」


「うん、分かってる。それでも貴方と結婚したい。急にごめんね、貴方の判断に任せるわ」


 思いっきり楽しむために来た異世界。ローリーとの会話で一気に真剣さが増した。

 俺はこの異世界転移でこの世界に住み続けるか否かを判断しなければならない。ローリーのことは本当に好きだ、だからこそこの判断は俺を苦しめた。


 俺たちの世界での価値観に合わせれば、付き合ってから結婚を考えてもいいんじゃないかと思うだろう。

 ただ異世界ではそれが許されない。彼女達はいつも真剣だ、結婚しない男女の付き合いなど言語道断。俺はそれを知っているからこそ、彼女の告白を軽く受け入れることは出来なかった。


「俺もなるべく君と一緒にいたいと思っている。だから少し真剣に考えさせてほしい」


 うんとローリーが頷いたのち、2人の間に少しだけ沈黙が流れた。



「私ね、農作業があるからこっちへ帰ってきたの」


 先に沈黙を破ったのはローリーだった。


「そうなんだ。俺手伝うよ」


「それは頼もしいわ!沢山作業があったのよ、是非お願いするわ!」


 なんだかかなり食いつきが良いようだ。俺はお客様ではなく、労働力なのかもしれない。農業なんてやったことなかったが、それで彼女が笑顔になると思うと不思議と頑張りたくなるもんだ。



 そうこうしているうちに車のエンジンが止まった。目的地に着いたらしい。



【異世界小言】

このコーナーは作者自身が異世界系について経験に基づた独自な意見を垂れ流す場です。

今回は異世界は言葉話せたら基本最強説。異世界系小説は基本言葉が通じるか何かしら(魔法とか)で通じるようにしてるものだと思う。そうじゃないと逆に何も出来なくなるからね。

そこでふと思うのは言葉があればだいたいなんでもやろうと思えば出来て、逆になければ終わるってこと。

つまり言語わかるだけでも充分チート級能力だってことだね。

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