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螺旋のカノン   作者: 桜江
一章 
1/69

国から見た起源

 

 ――かつてこの国が名もなき頃、人々は常に争っていた。

 

 

 醜い争いの戦禍を被り国土は荒れ果てた。

 

 

 大神は天からそれを見て嘆き悲しみ、国を人を顧みず争うばかりの戦人(いくさびと)共に天罰を与え消し去った。

 

 

 大神は、自分の作り出した者達が愚かな考えに二度と陥ることのないよう、夫婦である双月に守護するものを産み落とさせ、それに国の番人という使命を与えるた。

 

 

 再び争いが起き人心が乱れ国が荒れた時に大神の力を以て罰を与えるために。

 

 

 双月が夕暮れ時に生み落としたのが双頭の大蛇(イステル)である。

 

 

 この大蛇は生まれ落ちた後、愚かな戦のために乾き干からびてしまった土地に寝そべると、二手に別れる大きな河となり、枯れた土地に豊穣の恵みをもたらした。

 

 

 そして再びことがあれば大河から大蛇の姿に戻り、争うばかりの戦人(いくさびと)共に天罰を与えるであろうと。

 

 

 人々は、その大蛇の献身を称え、遣わせてくださった大神への感謝を忘れぬようこの土地の名をイステルと呼ぶようになった。

 

 

 王家により全てのイステル国民は大神を頂点に双月、双頭の大蛇(イステル)を信仰せよと国教に定めたのもこの時である。

 

 

 

 

 










©️桜江-2022

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