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ゴブとチートとダンジョンと  作者: 青もんた
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石化の邪眼

「コケコッッッコーーー!!!」

「ふん!!!どりゃあ!」


片目の視界を奪われたコカトリスはなりふり構わず足の爪で蹴りを入れてきたが、俺は避けずに掴んで巨体をカウンターで投げた。


「コケッ!?」


もんどり打つコカトリス。


「暴れられると困る。土魔法・【鳥籠】。」


俺は土魔法で強力な檻を生み出し、コカトリスを囲った。


「手加減してやってるんだ。直ぐに死ぬなよ?トンファー乱れ撃ち!!!」


狭い檻の中で俺はコカトリスをトンファーでボコボコにし続けた。


「コ、、、ケェ、、、、」


最初の数秒くらいは微々たる抵抗があったが、10秒過ぎたあたりから反応が無い。


『鑑定。レベルが上がりました。『魂魄』を吸収しました。『固有スキル』【ゴブが如く】を取得しました。』


誰がキリュウはんや。。。


「死んだか。四天王と言えども所詮はちょっと厄介なだけのニワトリ。スーパーのお惣菜コーナーに並ぶのが定めだ。」


とりあえず【石化の邪眼】でコカトリスの石化を解除する。


鑑定さんによれば、この邪眼の能力は石化させる事も出来れば、石化を解除する事も出来る。


まず魔物以外にスキル保持者は皆無で、解除する奴はいないらしいが。


「コイツの眼玉は高く売れそうだが、俺様の武器作りに丁度良い。金は欲しいが、冒険者になればそのうち幾らでも稼げる。肉も美味いし、血も色々と使い道がある。キーアイテムの魔石はここか。。。。後は【影収納】っと。」


「『た、大変です!エルメが石になっちゃいました!』」


MK1のスピーカーから慌てるティアの声が響いた。


「む、どうした?邪眼は俺が食い止めた筈だが?」


俺はふと胸元から何かを感じた。


ティアからもらった星の護符だ。


この護符が俺をコカトリスの【石化の邪眼】から身を守ったのだ。


俺の方が速く石化の邪眼を発動出来た訳ではなかったらしい。


今こうして生きていられるのはティアのおかげだ。


「後でたっぷり可愛がらなきゃな。エルメも良く頑張った。すぐに石化を解除してやる。」


〜〜〜〜〜


「はっ!!?ご主人しゃま!?コカトリスは!?」


「もう倒したぞ。お前は奴に石化させられたんだ。一人だけ結界の外でスキルを発動したからな。その時に邪眼を喰らった。俺が石化を解除したからもう大丈夫だ。」


「ご主人しゃまかっけぇ。。。エルメは足手纏いですよね、、、」


「いや、そんな事は無い。お前のおかげで王子達は無事だ。打てる手は打っておかないとな。」


どうやら勝てる相手だと思って俺は慢心していた様だ。


邪眼は危険なスキルだ。


その効果を遮断出来るティア特製の護符。


これからも彼女が邪眼対策の鍵になるだろう。


「す、すげぇなルーカス!あのS級討伐対象のコカトリス相手に、秒で決着だなんて!」


「アーロン王子!あの男は危険です!油断めされぬ様に!」

「くっ!わたしにもご先祖様と同じ力が有れば!!」


第3王子アーロンの護衛騎士2人は不満気だ。


(ふむ、鑑定さんや。ヴィータとシズネとかいう2人、ポテンシャル的にはどうだ?)


『鑑定。人族の中では高ランクな部類に入ります。聖騎士ローガンカーティスが仮にSSS(トリプルエス)ランクだとすると、彼女達はB〜Aランクに該当します。ちなみに冒険者ギルドにSランク以上はありません。』


「ヴィータとシズネと言ったか。お前らは王子様のお守りじゃないのか?何故俺に噛みつく?」


もごもごし始めた2人に代わり、アーロンが話す。


「それはな!この2人が勇者の物語に憧れているからなんだ!!ヴィータとシズネはビスタ・デ・イラ出身だ。グラナパイアにも伝説はあるが、遥か昔に獣人都市国家群ビスタ・デ・イラの国の何処かに異界から勇者が降臨したんだ。2人はその勇者に憧れているのさ。俺と同じく、勇者をカッコイイと思ってるのさ!!」


「なんだよそれ。俺、勇者じゃねーし。ただダンジョンに住んでるだけの男だ。ビスタ・デ・イラの勇者がどうしたんだよ?」


「『盾の勇者』と呼ばれ、敵や魔物にも情けをかける優しさと強さを持つ男だったらしい。要はルーカスがあまりにも残酷で容赦なくコカトリスを叩き潰すのが、勇者らしくないと2人は、、、」


「いや、らしくないも何も、勇者じゃないから。」


「むしろご主人しゃまは魔王寄りの何か???」

「あたしはルーカス様を愛しておりますが、控え目に言っても悪ふざけが魔王的趣味であるのは否めません。」


エルメもティアも言ってくれるじゃん。


「後でお仕置きだな、2人とも」

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