真実
「起きたかぁ?ふわぁ」
リビングにいくともう全員がもう鎧やローブを纏っていて「遅い!!!どれだけ待たせる気だ?!」「うお!お前ら早すぎるだろ!まだ6時だぞ!6時!」「何を言っている?普通だろう?」早すぎるだろう?「まだ朝飯も食べてねぇのに!」「うるさいな!さっさと表へ出ろ!」
俺は鎧を纏った男に放り出された。
「さて、と。《吸収!」
俺が言うと掌に家が吸い込まれた。
それをあっけらかんと見つめるキルスの面々のなんと面白いことか。
「自己紹介からしようぜ!俺はお前らのこと何も知らねぇしな!」
「は?まぁ。俺はウィンラル・ベイカー。若き国王であらせられるレムミリス様からは"聖騎士"の称号を頂いた…」
「俺はキール・バーム。レムミリス様からは"召喚士"の称号を貰った。」
「…俺はストラス・ルテ!レムミリス様から
"赤魔導士"の称号を頂いた。」
「私はアンスリウム。レムミリス様からは"女戦士"の称号を頂いたわ」
「ぼ、僕はカイ・アルブレム。レムミリス様から"死霊使い"の称号を頂きました」
「次は、俺だな!」
「俺は、ムーン・ミルティア!レムから"神童"とかいう称号を貰って、一応キルスのリーダーだ!」
さて、全員の自己紹介も終わったと全員が歩き出そうとした。その時だった。
「…そして、」
ムーン・ミルティアが急に立ち止まった。
全員が気付き足を止める。
彼は左の腕に巻いた布を取って見せる。
「"エンゲル"」
彼の左肩から左の掌に刺青が施されている。
"茨"が絡み付いているような刺青。
エンゲルという聞き覚えのある名、そして、その刺青。全員が眼を逸らせなくなった。
「まさ、か…」
ここで彼らは気付く。
「俺の呪われた名だ。」
彼が、"名もなき咎人"のプレーンであることに。




