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十二話

 そろそろ春になるというのに、帝国の夜はまだ寒い。

 これだから北国は、と呻きたくなるが、大陸は北から南、西から東まで気候にあまり差がないことで知られている。詰まるところ、この寒さは北国ゆえではなく単なる偶然の産物で、俺にとっての不運だ。

「よう、遅かったな」

 アドリィにわざわざ用意させた外套の襟を締めたその時、不意に声が投げかけられる。

 もう誰もいないと思っていたクラブハウスの玄関前に立っていたのは、意外にもエミールだった。

「傭兵に政治の行く末を訊ねる政治家なんて初めてだ。連中、俺を何でも屋と勘違いしてないか?」

「仕方ないだろ、今回のお前はまさに何でも屋だったんだ」

 旧友の頼みだからと宗教国家で人攫いして、その足を稼ぐために帝政国家では自ら罠を踏み抜いた。挙げ句、人間ですらない隣人どもの曰くが付いた小娘の里親代わりだ。

 なるほど、嫌になるくらいの何でも屋である。

「……で? わざわざ労うために待っていたわけでもあるまい。用事はなんだ?」

 振り返れば、気が滅入る。

 エミールとて全く労う気がないわけではないだろうが、彼の立場とヨルクの存在を考えれば、ただ労うためだけに一人残るのは合理的じゃない。はっきり言って、後の苦労が増すだけだ。

「一割は罪悪感、お前の言う労いってやつだな。もう一割はカプアのことだが、これはどうせ後で話すんだろう? ……本命の八割は、白状しよう、心配だった」

「大の男が自分より年下の、しかも自分より腕が立つ男の心配か。ふざけてるな」

「なんとでも言え」

 からかってやれば、バツの悪そうな顔でエミールはそっぽを向く。

 しかし、彼の不安が分からないではなかった。別に、ヨルクと再会するに至った去年の出来事を思い出したのではない。数時間前に目にした光景が脳裏に焼き付いて離れないのだ。

「……奴は、何者だ?」

 そう出し抜けに問われただけで、何を指しているのかまで分かってしまう。

「さて、な。牽制程度に小突いてみたが、アドリィもクラウディオも暖簾に腕押しだった。上院議員や老師にも心当たりがないか確かめてみたが、そもそも少年兵の出処すら察していないらしい」

 帝国の重鎮が集うクラブハウスは、無論、相応の警備が敷かれていたはずだ。

 レイ・ジ・メイの少女のお目付け役をヨルクに任せて一同を宿に帰らせた後、俺は一人残ってヘイズやアンクティルら招待客と面会していた。事後処理と情報収集を兼ねて、だ。

 招待客の大半は、まず少年兵たちが警戒網を突破し大広間にまで侵入できたことに驚いていた。兵士の死を嘆きつつ、自分たちに凶刃が伸びなかったことを喜びながら。

 だが事情を知ってさえいれば、その絡繰りは考えるまでもない。

 裏方で全てを管理している元締めが首謀者なら、警備を意図的に薄くすることも可能だ。勿論、露骨にやれば兵士に不審がられるだろうが、それも要点に私兵を紛れ込ませることで解決できる。

 ゆえに、気にかけるべきは『いかに警備を突破したか』ではない。

 問題なのは――、

「レイ・ジ・ドグに洗脳された少年兵を率いていた何者か」

 エミールにもかろうじて聞こえたかどうかという声量で呟き、思い当たる可能性を続ける。

「名前も活躍も明らかになっていない正体不明の懐刀。クラウディオは、そんな腹心の存在が噂されていたな」

 アドリィが暗部の頭脳なら、その懐刀は暗部の武力とされていた。

 ただ、あくまで噂の域を出ない。以前それとなくアドリィに訊ねたこともあるが、一笑に付されただけだった。金のない酔っ払いが酒の共にするような眉唾の話だ。

「だが、万が一ってこともある。言っとくが、お前はもう一匹狼じゃねえんだぞ」

 大真面目な面で言ってのけるエミールには「忘れてねえよ」とだけ返し、寒さの割に騒がしい夜の帝都を歩く。

 一難去ってまた一難どころの話じゃない。

 一つの山を乗り越えて、二つ目の山をどうにか越えた。その先に、いくら見上げても頂上が見当たらない山が待っていたような感覚だ。自分のことでなければ、ご愁傷様と一言笑うだけだったのに。

「レイ・ジ・ドグの討伐なんて請け負って大丈夫なのか?」

「それ自体は、アルターが頷けばどうにでもなる。どうせ後詰に帝国軍が用意されるだろうしな」

 リースの頼みを聞いた。

 エリノアとベアトリーチェを攫い、アリアンとはまたも物別れに終わって、アドリィは十四年が経ってもなお油断ならない毒蛇として物陰を這い回っている。

 進展したような、むしろ後退してしまったような。

「まぁ、帝国の政争に興味はない。六王同士の蹴落とし合いが加熱し、教国では次の教皇の座を巡って内部分裂、王国も王国で他人事じゃないだろう。不穏分子を抱え込んでるのは、どこの国も同じだ。素人考えでどうにかできる状態でもないだろ」

 帝国だけでも、不穏な要素は幾つもあった。

 少年兵の先触れとして大広間に現れて兵士を斬り捨てた黒い影を筆頭に、原因不明のサヅチの大移動、それに呼応するクラウディオとレイ・ジ・ドグ、その他諸々。

 どれも知らぬままでいれば俺や団の首を絞めるかもしれないが、探ろうとしても暗中模索の様相を呈するのが火を見るより明らかだ。

 見えることを見据え、手の届くところから片付けていくしかないのだろう。

 伏兵を気にするあまり目の前の敵を疎かにしてしまっては、本末転倒もいいところだ。

「傭兵は傭兵らしく、目の前の問題から手を付けていくしかない。違うか?」

 笑ってやれば、浮かない顔のエミールも嫌そうに口元を歪めた。

「お前もようやく初心に返ったか」

「それどころか、傭兵になって以来の火の車だ。さっさと正規の仕事をこなさなきゃまずい」

 傭兵が何より優先して片付けるべき目の前の問題とは、その日の飯代だ。

 より正確に言えば、日々の生活の糧である。

 公私ともに独り身でAマイナスになった俺はしばらく生活費に困ることなく暮らしていたが、傭兵団立ち上げで出費がかさみ、そこに遠征と頭数の増加が追い打ちをかけてきた現状だ。

 当人たちには言わなかったが、エリノアとベアトリーチェが自立するまでの諸費用も俺が負担しなければならない。ただでさえ当初の予定より一人多かったのに、帝国では更に一人押し付けられた。

 来月一杯と言わず今月中にでもレイ・ジ・ドグの討伐を片付けないと、下積み時代ですら味わわなかった極貧生活に陥りかねない。A級傭兵として、団長としての体裁を保ちつつの生活は、さぞ骨に沁みることだろう。

「わかったな? 贅沢は敵だぞ、エミール」

「またウズザル退治でも行くか? 今度は六四でいいぞ」

「今は笑えないな、その冗談も。いっそレイ・ジ・ドグになんぞ頼らないでいいくらいにサヅチを乱獲したいくらいだ」

 全くもって、笑えない。

 リースに、アドリィに、俺自身に……。ありとあらゆる歯車が噛み合って、綱渡りの現状を作り上げている。踏み外したが最後、傭兵としても王国民としても生き残る道はない。

 だがまぁ、そんなのは今更か。

 そもそも俺は傭兵なのだ。誰かに頼みを聞き、あるいは独自の軍や騎士団を擁するはずの国家に依頼されて死地へと赴く戦士、それが傭兵である。

 命を懸けた綱渡りなんて、今更すぎる。

「欲を言えば、報酬が欲しいけどな」

 命懸けの綱渡りの先には、何が待っているだろう。

 今はまだ、分からない。

 しかし、いつか見える日は来る。

 傭兵として戦場に生きた俺の――、俺たちの辿り着く対岸が。


 けれども、無論、それはもう少し先の話だ。

 今の俺たちにできるのは、王国へ帰るためにひとまずの休息を取ること。

 幸い、宿はアドリィが手配してくれた。

 かなり上等な宿で、しかも男性陣と女性陣の二部屋に加え、俺とヨルクのための部屋まで用意されている。傭兵の遠征といえば雑魚寝が普通だが、そこは伊達に六王直々の招待ではないということか。

 それに大浴場は日付が変わるまで貸し切りとのことだ。うちにはヨルクとエミール、今はエリノアとベアトリーチェまでいるので、向こうも配慮してくれたのだろう。

 ……最近は俺も似たような扱いを受けている気がするが。

 また、俺たちの到着に合わせて夕食の支度もしてあるらしいが、そちらにはエミールを向かわせ、俺自身は大浴場へと足を向ける。

 空腹を意識する余裕がないほどに、今は考えることが多すぎた。

 部下たちを邪魔だとは思わないが、せめて今だけは思索に没頭したい。

 けれども、まぁ、分かってはいたことなのだ。

「お背中を流しに参りました」

 そう声を投げてきたのは、言うまでもなくヨルクだった。

 彼は先に宿に着いて食堂へ行っていたはずだし、まだ俺が脱衣所に来てから一分と過ぎていない。エミールから先に夕食を済ませる旨を聞いたにしても、些か早すぎる。

 とはいえ、繰り返しになるが、分かっていたことだ。

「勝手にしろ」

 決して気の利いた台詞ではない。

 だが、それでいいのだろう。

 俺とヨルクがどういう関係性にあるのかは、実のところ曖昧なままだった。誰かに関係性を問われても、「傭兵団の団長と副団長だ」と答えるのが関の山だ。

 原因など分かりきっている。

 俺が明確な言葉を避け、ヨルクがそれを許してくれているから。

 我がことでなければ、煮え切らない奴だと俺は笑っていたことだろう。恋人か、愛人か、あるいは肉体だけの関係なのか。当人たちが知らぬはずはない。

 にもかかわらず、俺は逃げた。今なお逃げている。

「……では」

 数秒の沈黙が何を意味していたのかも、ヨルクはお見通しだろう。

 二度目に会ったその場で即興の連携を組み立ててみせた観察眼と頭の切れは伊達ではない。

「じゃ、お返しに頭でも洗ってやろうか?」

「……? その手の冗談が私に通じないことくらい、セオ様ならご存知ではないのですか?」

 しかし、まぁなんていうか、アレだ。

 日々の苦労と気遣いを労おうかと意を決し歩み寄ってみるも、きょとんと不思議そうな顔を向けられてしまえば続く言葉が霧と消える。

 冗談が通じないと分かった上で言ったのなら、それはもう冗談じゃないだろうが。そもそも俺としては、どうして男のくせにタオルで胸の上から隠すかの方が不思議だ。

 一歩間違えれば罵詈雑言に変貌する言葉たちが嵐のごとく脳裏を飛び交うが、一つ、二つと深呼吸して冷静さを取り戻す。

「好きなように受け取ってくれ」

「……?」

 アホか、こいつは。

 三回目の深呼吸は半ばでため息に取って代わられた。

 静かに考え事をするつもりだったのに。

 ヨルクの乱入くらいは分かっていて、それも考慮に入れた上で静かに考えられると思ったのに。

 やはり、困る。

 全ては頭ではなく胸隠して尻隠さずのヨルクがいけないのだと一方的に決め付け、俺自身は腰にタオルを巻いて脱衣所を後にした。

 後ろに続くヨルクが何事か言いかけたのが分かったが、同時に待っていても無駄だと悟る。

「敵の前でも、部下の前でもない。言いたいことがあるなら遠慮はしなくていいんだからな」

 ここまで誤解の余地をなくせば、今度こそ伝わるだろう。

 そう安堵していた俺も、その後十数分もかけて思い知ることになった。

 思いを言葉にしたとしても、そして正しく伝わったとしても、それがすぐさま実を結ぶことはないのだと。


 結局、ヨルクが口を開いたのは、タオルを手に俺の背に座った時だった。

「アドリアーノが――」

 この大浴場はかなり金がかかっている。

 湯船は勿論だが、何本も並んだ衝立のような壁ごとに管が通され、それぞれに対応した蛇口からお湯が流れるようになっていた。普通なら洗い場まで行くか、ひどい時は湯船からお湯を汲まなければならないが、ここではその必要がない。

 ただ衝立の前に腰を下ろし、あとは桶で蛇口からお湯を汲めば済む。

 そんな豪勢な金の使い方をしている大浴場とて、流石に蛇口や椅子と同じ数だけの鏡は用意できなかったらしい。

 ゆえに、後ろでしゃがみ込んだヨルクの表情を窺い知ることはできなかった。

 ただ怒りか悲しみかに震えた声が耳に届くのみだ。

「アドリアーノは、セオ様――あなたのことを竜に選ばれた者だと言いました」

 やはりその話か、と心中でぽつり呟かれる思いがあった。

 アドリィの口から告げられた、レイ・ジ・ドグの望み。

 ――レイ・ジ・メイの返還か、竜に選ばれた者に処遇を委ねるか。

 レイ・ジ・ドグにとってレイ・ジ・メイは先祖たる竜との架け橋だ。それほどまでに重要な存在を、クラウディオはどうやって引き出したのか。

 彼女の言葉を借りるなら、『竜に選ばれた者』を材料にしたのだろう。

 レイ・ジ・ドグは手段を選ばない。

 竜との対話のためならば人間が住む街や都市を襲って捧げ物を奪うし、その過程で屍の山を築くことさえ厭わないのだ。

 だが、そんな彼らであっても、竜からすれば餌に過ぎない。

 それどころか世界そのものが住処であり、人間も隣人も獣も等しく腹を満たす食糧でしかないのだろう。

 竜に敵う者は竜しかいない。

 あるいは、竜に並びうるとされるS級の化物どもか。

 どちらにせよ、レイ・ジ・ドグは自分たちを餌としか見ない相手と対話しようとしている。

 馬鹿げているが、だからこそ、手段を選んでいる余裕もない。

「レイ・ジ・メイは聞いたことがありました。ほんの少しですけど、耳にしたのは初めてではありませんでした」

 彼らはレイ・ジ・メイという巫女を通じて竜との対話を図ろうとしている。

 しかし、その巫女でさえ、竜の言葉は話せない。声を聞くことはできても、言葉を汲み取ることはできないのだ。

 それを知っている彼らは、果たしてどうするか?

 レイ・ジ・メイはレイ・ジ・ドグが選んだに過ぎない。竜の言葉を喋れないレイ・ジ・ドグには、同じく竜の言葉を理解できないレイ・ジ・メイしか選べなかった。

 単純なことだ。

 竜にも、巫女を選ばせればいい。

 より正確には、竜が選んだ者を仲介役とし、巫女との対話をさせる。

「ですが、竜が誰かを選ぶなんて聞いたのは初めてでした。竜は、竜です。竜以外の全ての敵です」

 竜はたったの一体で人間の町を滅ぼす。

 軍の駐屯地や名門騎士団が拠点を構える都市でさえ、竜の襲撃を受ければただでは済まない。

 そんな竜が誰かを選ぶだろうか。

 よもや襲撃に来たのではなく、巫女を探しに来たとでも言うのだろうか。

 否だ。

 はっきり言おう。

 レイ・ジ・ドグはあまりに愚かなのだ。

 同族同士で争い続ける人間に言えたことではないのだろうが、それでも人間は前を見ている。不可能を不可能と断じ、可能な中で最善を模索してきた。

 レイ・ジ・ドグは違う。

 彼らは過去だけを見続けてきた。届かぬと知りながら、なおも届かせようと必死に足掻いている。子供がやるなら微笑ましい光景だが、彼らは世代を超えて幻を追っていた。

 笑えぬほどに、愚かすぎる。

「セオ様。あなたの背中の火傷痕は、そんなものではありません。断じて、違います」

 伸ばせなかったであろう手の代わりに、震える声が俺の背を撫でた。

 ――竜は何者をも食らう。

 ――なら竜に食われなかった者は、何者だ?

 その答えを、俺は確かに聞いたはずだ。

 ――幸運な者。

 たった一言、それだけで説明できてしまう。

 仲間が炎に巻かれた時、仲間より前にいたために巻き込まれなかった。幸運などと言いたくはない、それでも運と呼ぶ他ない些細な差。

 それも見方を変えれば、あるいは竜が意図的に殺さなかったのだと思えるのかもしれない。

「どこに目や耳があるか分からんって話だ」

 笑ってみせた俺自身の声は、けれども乾ききっていた。

「連中がどう思おうが、それは連中の勝手だ」

 今回ばかりは認めなければなるまい。

 運が良かった。

 あの時生き残っていなければ、アドリィと出会い、アリアンを逃がしていなければ、今の俺はなかったのだ。俺を取引材料として引き渡されたレイ・ジ・メイの少女は、無論、使い潰されていたことだろう。

 であれば、喜べばいい。

 自分の幸運を、あの少女の無事を、そして――。

「だが、隣人どもの好き勝手を許してやるほど、俺たちは甘くない。そうだろう?」

 いつか滅ぼすと誓ったアザル・ルーより一足先に、クラウディオの手の平で踊るレイ・ジ・ドグの群れを滅ぼしてやれる。

「イエス。我が主を侮辱したこと、許しはしません」

「……別に侮辱されたとは思ってないが」

「ノー。セオ様は侮辱されたのです」

「あのなぁ……」

 …………いや、もう諦めよう。

 あと洗うなら洗う、洗わないなら洗わないではっきりしてほしい。全身を濡らしたお湯が冷め、いい加減寒くなってきた。

「ヨルク、いい加減――」

 重くなった雰囲気を流し去ろうと上げた声が、しかし唐突に遮られた。

 音がしたのだ。

 記憶を遡れば、それは脱衣所に続く戸が開けられた音だった。

 ここは貸し切りの男湯で、しかもエミールもランディもエドも、ヨルクに遠慮して一緒に入ることはない。

 誰だ。

 と思った、その時には既に、

「せぇ――ふぇっ!?」

 後ろから風切り音が聞こえ、次いですこーんと何か硬いものがタイル張りの床に当たる音が大浴場に木霊していた。どれほどの勢いで投げたのか、数秒も経ってようやくヨルクが投げたであろう木製の桶が床に落ちる。

 そして全てが終わった頃になって、俺は振り返った。

「いっっったいんだけどっ!?」

 胸隠して尻隠さず、どころではない。

 見てはならない少女の姿を見つけてしまった次の瞬間、鋭い衝撃が首筋を襲う。

 痛い、と感じる暇すら与えられず、俺は意識を手放した。

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