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冒険者ギルドでテンプレはあまり起きない

遅くなってすみません!今回は少し長いです。

少し戦闘がありますが主人公の無双がうまく書けれてたらいいな。


これは私が何度も見る夢だ。


血を彷彿とさせる赤い空。肉が焼ける吐き気がするにおい。灼熱の炎によって燃える家。ところどころに倒れている人間の死体。

現実としか思えないほどの光景がリアリティをもって私に押し寄せる。

すぐ近くには幼い少女が母親と共に何かに斬られ死んでいる。


「あ、アアあアアアぁあああ!!?誰が……!?なんで…!?」


あまりの光景に私は耳を塞ぎうずくまってしまう。


『ねぇ、これを誰がやったと思う?』


後ろから声がした。私は知っている。この声の持ち主を。

後ろに振り向くとそこには私がいた(………………)服、髪、瞳全てが全く同じな『私』が……


「そんなの私がわかるわけないじゃない!」

『なんで、ねぇどうしてあなたは知らないの?どうして忘れてしまったの?』


全く同じ『私』が顔を俯け、凶悪な笑みを浮かべながら近づいてくる。


『ねぇ、どうして?どうして?どうして?どうして?どうして?どうして?どうして?どうして?どうして?どうして?どうして?どうして?どうして?どうして?どうして?どうして?どうして?どうして?』


『私』が私の目の前にまで近づき猛烈な握力で胸ぐらを掴む。


「いや!、来ないで!離して!」


抵抗しようとするが体がまるで金縛りにあったかのように動かない。


『あなたはなんで忘れてしまったの■■■■■■■、あなたがしてきたこと、その罪をどうして逃げてしまったの?』

「離して!離してよ!」


私は必死に離れようともがくが『私』から離れることができない。


「離せ!」


私はついに『私』を吹き飛ばした。


『あなたは逃げられない、私から、罪から、力から……』


吹き飛ばしたとき、微かにそう聞こえたような気がした。




目が覚めた。


「――――夢……」


薄暗い光が少し差し込む一室。

横を見ると、規則的な寝息を立てて寝ているマスター。

未だに掴まれた感覚に震えている手、それらを感じ悲しくも再び襲ってくる睡魔。

私は再び横になりマスターに触れ、眠りへと身を委ねた。



side裕翔


目覚めると、目の前には銀髪の少女が眠っていた。

驚きで声をあげそうになるが昨日のことを思い出し何とか踏みとどまる。


「ほら!レイン、起きろ!」


俺の手をつかんで寝ているレインを起こしてやる。


「おはようございます。マスター」

「ああ、おはよう」


レインは眼を眠たそうに擦りながら起き上がった。


「あ、そうそう。レイン、ほかの人がいるときはユウトと呼ぶようにしてくれ」

「は、はい。ユウト様!」


ユウト……様?まぁいいか。


「それじゃあ、今日は冒険者ギルドに行こうと思う」

「冒険者になるのですか?」


「ああ、場所はわかるか?」

「はい!」


こうして俺たちは朝ごはんを食べたあと冒険者ギルドに向かうのだった。


………

……


さて、俺は、冒険者ギルドのテンプレを知っている。


あれだ、『は、テメェみたいなガキは家に帰って、ミルクでも飲んでな』的なことを言われて、絡まれるのだ。


まぁそんなことを考えているとギルドについてしまった。


二階建ての少し大きい建物で入ってみると想像どうりの場所だった。

まぁ、小説やアニメで見たときと実際に見たときとは大きく違って迫力がありとても興奮しているが。


ギルドの中は騒がしく、酒を飲む者や腕相撲していたりしている者もいた。いや、なぜ腕相撲なのか。

受付を見つけたのでまっすぐ受付と向かう。ちなみにだがレインには白いフードをかぶせてある。


理由?顔を晒していると必ず絡まれると思うからだ、まぁフードを被っている時点で視線がこちらを向いたがあまり気にしない。


「すまない、ちょっといいか?」

「はい、なんでしょうか?」


「冒険者登録をしたいんだが……」

「わかりました。二人共ですか?」


「ああ」

「わかりました。ではこちらの書類に名前、年齢を書いてください。代筆はいりますか?」

「いや、いい」


受付嬢から貰った紙に、ユウトとレイン、年齢は16歳と15歳にした。流石に500歳とは書けない。


「ユウトさんとレインさんですね。ではこのプレートに血を垂らしてください」


差し出された針で指を刺そうとしたが全然傷つかなかったので口で指を噛み血をプレートに垂らす。

レインも針で血を垂らすと、プレートが光り輝いた。


「はい、こちらがギルドカードです。身分証明にも使われますので紛失にはご注意ください。再発行には銀貨3枚必要ですのでご注意ください。冒険者についてご説明しましょうか?」

「頼む」


「わかりました。冒険者にはF、E、D、C、B、A、S、SS、SSSまでのランクがあり、それぞれのランクに応じた依頼を受けることができます。Bランク以上になると指名での依頼が来ることもあります。

ユウト様とレイン様は本日登録しましたため、Fランクからのスタートになります。その他の注意事項や依頼の受け方はあちらの掲示板でご確認ください」


そんなに難しいルールでは無いようだな。


「わかった、ありがとう」


こうして俺たちは、掲示板へ向かい、ミツギ草の採取依頼を受け、冒険者ギルドを後にした。


テンプレ的な展開は起きなかったな……


少し残念だったのは余談である。






「ユウト様?どうしたのですか?空を見て?」


現在、俺たちは街とは逆の方向の門から出て、薬草を探していた。

レインはミツギ草の郡草地を知っているらしく、案内してもらっている。記憶喪失なのにどうしてだろうか?


まぁ、マップを使えばそんな必要はないのだが…………


まだ、レインには自分の正体を言っていないからなぁ……言いにくい。


「ところで、ユウト様」

「ん?なんだ?」


レインがクルリッとこちらを向き。


「ユウト様のレベルはいくつ何ですか?」

「ああ、レベル6だ」


「えぇッ!」


レインは眼を見開き、驚愕の声をあげる。

まぁ呆れられたかな?自分のほうがレベル高いように言ったからな。


「ユウト様は私が守りますから!」

「え?そ、そうか」


俺の方がステータスが圧倒的に高いとは言えない……


そうしていると森についた。マップには【マクシエルの森】というらしい。


「ここが郡草地です。ですが最低でもレベル10のモンスターが出てきます。ですため、私が前衛を引き受けますので、トドメはユウト様がしてください」

「いや、レベル6も10もあまり変わらないだろ、俺のことは気にしないで自分を守れよ」


「ダメです!ちゃんと私が―――」

「お!あれじゃないか?ミツギ草」


「ちゃんと話を聞いてください!」


レインにグチグチ言われながら進んでいくと、少し開けた空間があり、そこには鮮やかな若草色のミツギ草があった。


ミツギ草

レア度:一般級

新鮮さ:中の上

備考:体力を回復させる効果を持つ草。調合すればHP回復薬が作ることができる。


「これです。私の知識ではこの形がミツギ草でした」

「へぇ、それじゃあ早速―――ッ!」


ミツギ草を取ろうとしたレインの後ろに振り下ろされた棍棒を剣で受け止め――ようとしたら振るう速度が早すぎたのか棍棒を切断、そのまま襲撃者の首を刈り取る。


「え?」

「レイン、囲まれているぞ」


マップを見ると敵対の証である赤点が俺たちの周りにたくさんあった。

周りをみると緑色の――ゴブリンかこれは?がいた。


神眼で見ると……


ゴブリン

LV10


ナイトゴブリン

LV16


アーチャーゴブリン

LV16



LV20


ジェネラルゴブリン

LV40


マジかよ数が多すぎてステータスが見えないぞ、50匹ぐらいはいるんじゃないか?


「ジェネラルゴブリン!なんで!?」


後ろを見ると驚愕の顔を浮かべているレインがいた。


「どうした?」

「ゴブリンの群れに囲まれました。しかもジェネラルゴブリンがいます」

「そのジェネラルゴブリンって何なんだ?」


「この群れの将軍です。ジェネラルがいるということは本来のゴブリンより統制がまし、2倍3倍とゴブリン達が強くなります。ありえない……本来ならキングゴブリンがいない限り、いるはずがないのに……

すみませんユウト様、さすがの私でもあまり持ちません。活路を切り開くのでその隙に全力で逃げてください。私が囮になります。」

「おいおい、お前を見捨てろってか?」


「こんな時にふざけないでください!ジェネラルのレベルは30すら超えているんです!あなたなんかすぐに殺されてしまいますよ!」


レインが泣き出しそうな顔でこちらを怒鳴ってきた。取りあえず脳天に手刀を軽くかます。


「痛っ!何するんですか!」

「バーカ、お前を見捨てて逃げたとしても、逃げ切れるとは限らないだろうが、レイン命令だ『そこからいいと言うまで伏せていろ』」


レインの体が強制的にうずくまり、動けなくなる。


「な!やめてください!マスター!」


マスターという口調に戻るレイン。今度、命令でマスターと言わせないようにしようかな。


「やだね、お前自分を囮にしようとするだろうが、しばらくここで待ってろ」


レインの少し前に立ち、レインを守れる場所に立つ、緊張感が体を襲う。

でも、しばらくの森での生活によりある程度は恐怖心は襲ってこない。

息を整え、戦う決意をした瞬間!

前線のゴブリンが一斉に襲いかかってきた。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


レインは体を必死に起き上がらせようとしていた。


(なんで、立てないの!、早く囮にならないとマスターが!ユウト様が!)


レインは体を起き上がらせようとするが起き上がらない


(なんでよ!なんで立てないの!こんなところでユウト様を死なせるわけには!)


初めてだったのだ、記憶をなくし、空っぽな自分を埋めてくれたマスターが、役立たずとも言われず、服すら用意してくれた事が何よりも嬉しかったのだ。

自分の命を掛けて守りたいと決意してこのザマだ。背後の一撃をユウト様に助けてもらわなければ、重症だったかもしれない。


身体を必死に動かそうとすると、全方位からゴブリンが一斉に襲い掛かった。

心に絶望が襲い掛かった。


マスターの殺される瞬間を見たくないと目を閉じてしまう。

そして、聞こえてきた音は……打撃音でも裕翔の悲鳴でもなく。


連続して響く斬撃音だった。

咄嗟に目を開くとそこには……


血ひとつつかず、ゴブリンを残り二体残して、斬り殺していた、裕翔だった。


―――――――――――――――――――――――


俺を中心に襲いかかってきたゴブリンの最前線10匹は全員同じ末路をたどった。


剣を高速で振るい、首のみ、斬り飛ばす。それで止まらず他のゴブリンへと追撃するため一歩出すと自分以外の全てがスローモーションになった。

これはおそらく自分の体感速度が加速したのだろう、距離を詰め、未だに数センチしか動けていないゴブリンの首を、胸を、腰を、時には、上から下へと斬り、左から右になぎ払い、スキルを奪い、剣で心臓らしき場所を一突きする。


あまりの速さからか、血しぶきさえも未だに空中を漂い、自分の身体には一つにも血がつかなかった。

ついでにミツギ草を新鮮さが良い奴を全て採取し、無限収納に入れる。


移動するのをやめると、スローモーションが元の速度に戻り、血が大量に吹き出し、地面を紅く染め上げる。


「ユ、ユウト様?」

「おう、レイン大丈夫か?」


レインは驚愕の顔を浮かべいた。何か悪いことしただろうか?


「ほ、本当にレベル6何ですか?」

「ん、さっきのでレベルが上がったと思うが……まぁいいレインもう『いい』ぞ」


レインが身体を起き上がらせるようになった。


「レイン、あそこに2体のジェネラルゴブリンがいるから、片方任せられるか?」

「は、はい!任せてください!」


泣き顔を笑顔に変えたレインは快く引き受けてくれた。


「いい返事だ。死ぬなよ」


俺は右、レインは左のゴブリンを狙い、突き進んで行った。

スキル名、ユニーク属性、武器名、名前、常時募集しています!

できれば厨二っぽいやつをお願いします。

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