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夏の空へ……  作者:
第1章 1年目夏
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第13話 試合前日と試合開始前

全国高等学校野球選手権大会。


通称夏の甲子園。


全国47都道府県およそ4000校の頂点を賭けた長く過酷な大会。


その秋田県予選が4日前から始まっている。


オレたち光南高校はシード校で明日初戦を迎える日程となっている。


オレは18の番号を貰い、甲子園の頂を目指す戦いにベンチメンバーとして戦うことが許された。


んで試合前日だと言うこともあって、練習も軽めのメニューで調整。


早く練習も終わったので、さっさと家に帰ることにした。





「ただいま。」


「おかえり。早かったのね。」


7時前に家に着き、台所に電気が灯っていたので顔を出すした。


そこには今日の夕食を作っている雪帆がいた。


久々に我が幼馴染みを見た気がするが、気のせいだろうか……。


「ん。明日試合だからな。」


「そっか。あとちょっとでできるからシャワーでも浴びてきて?」


「おう。」






「明日応援行くんだけどどうなの?」


オレがカツ丼を掻き込んでいると雪帆が聞いてきた。


恐らく明日の試合の事なんだろうけど、どうなの?って言われてもなぁ……。


「さぁ?立花さんが先発なんじゃねぇ?」


実は背番号を貰ったと真っ先に教えたのが雪帆だし、一番喜んでいたのが雪帆だった。



滝沢?教えたには教えたけど……。



うん。あっちはあっちでインターハイ前だけあって精一杯みたいで、いつものハイテンションでなかった。


でもなるたけ応援には来てくれるみたいだったから……、まぁ何とかなるんじゃねぇの? (適当)



「投げないの?」


「たぶんリリーフで出るんじゃねぇ?わかんねぇけど。」


ナニソレ。イミワカンナイ。といってご飯を食べる作業を再開した雪帆を差し置き、カツ丼を掻き込んだ。


最近あまり野球にのめり込みすぎて雪帆にも会わない日が多くなり、何を話していいかも分からいしやっとの思いで口にした会話もそんなに長くは続かない。


何となく気まずくなったので、オレはリモコンを手にしてテレビの電源を着けた。


テレビに写ったのはオールスター戦でパ・リーグ先発で今や球界のエースの松宮投手がセ・リーグ相手に全球直球オールストレートで行くよ。とポーズで宣言していたところだった。



オールスター戦を見ながらカツ丼を食べ、並べられた物を全て胃の中に取り込んだ頃には雪帆が食器を洗い出していた。


洗った食器を拭いたり、元の場所に戻したりしてるといい時間帯になったのでいつもの光景はお開きとなった。



Side out



Side K.Matsudaira


「ちょっ待ってくださいよ!本気スか!?」


「ああ。見事に寝違えた。」


試合前ベンチ。


光南高校はアクシデントに見舞われていた。


エースナンバーを背負った立花さんが今朝右の首筋を寝違えてしまい、初戦の先発を回避するとのことだった。


試合中に打球直撃や死球デッドボールとかでの途中降板や、熱中症による痙攣による交代とかならまだ分かるが寝違えたって……。


代役は背番号18を着ける楠瀬。


まさか高校野球公式戦の初マウンドが負けたら即敗退の先発登板。


緊張するなと言う方が無理な話だ。


急いでブルペンに向かい、肩を作っているけど緊張で腕が振れてないせいなのか制球コントロールはバラバラだ。


今年ホントに大丈夫なのか……?



Side out



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