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Prologue
秋田県にある私立光南高等学校。
そこの硬式野球部は瞬く間に強豪校の仲間入りしたと言うことで有名だ。
明日からオレこと楠瀬 拓海は光南高校硬式野球部の仲間入りとなる。
でもその前に入学式だ。
んで、今は目覚ましがわりの朝シャンを浴び終えたところだ。
親はそれぞれ単身赴任で家に帰ってくることはほとんどない。
実質一人暮らしだ。
「拓海ー!起きてるー?」
玄関から女の子の声が聞こえてくる。
幼馴染みの小林 雪穂の声だ。
「おー。起きとるぞー。」
「早くしないと遅刻するよー!!」
おいおい。そんなに急かすなや。
そんなに急いで生きるとすぐ老けてしまうぞ?って言おうとしたけどいくら幼馴染みでも行ったら殴られそうだから言わないでおこう。
「今から制服に着替えるからトースト焼いてくれー。」
人生で最も濃いだろうオレの高校生活の始まりは至って平凡な始まりだった。