ヌェダ⑨
魔力循環は魔力持ちにとって全ての基点となる重要な技術だ。
身体能力の向上は勿論、魔法を使う為に術式を構築する際にも、その術式の材料となる分の魔力を器から汲み上げ全身に循環させて届けなければならない。能力だって術式を構築する必要こそないが同様だ。
そしてそうやって循環させる以上は、必然的にその魔力を運搬する為の道――所謂魔力経路と呼ばれるものが存在する。
それはさながら血管のような形状で全身に満遍なく、それでいて血管よりも遥かに細く膨大な本数が一切絡まる事無く張り巡らされている。
だが、絡まる事はなくとも重なる事はある。
その経路が重なるような部位は全身の至る所に存在するが、他の部位と比べても圧倒的にその本数が多い部位が全部で8ヶ所存在する。
エルンストが仲介地点と名付けたその部位は、人間を正面から見た時に肝臓、丹田、右腎臓、水月、人中、左腎臓、眉間、心臓の位置に重なる8ヶ所に存在する。
そこを1本拳で、衝撃がより鋭く、細く、1点に集中するように順番に打ち抜いていく。
打ち込まれた強烈な衝撃は仲介地点を通っていた魔力を散り散りにし、停滞させる。そしてそれは栓となって後続の魔力がそこを通ろうとするのを阻む。
一方、経路が塞がれていると認識した後続の魔力はその道を捨て、回り道して別ルートから次の目的地へ向かおうとする。
その後続の魔力が次の仲介地点に到達した瞬間を見極めて、打ち抜く。
それを繰り返して8ヶ所全ての仲介地点を打ち抜いた頃には、各所で衝撃を受けて散り散りとなった魔力が栓となって一切の魔力循環を阻み、結果相手は魔法や能力を使う事はおろか、循環により身体能力の向上すらできず無能者と同じ状態に陥る。
それがエルンストが考案し完成させた【無拳】。
個人個人によって微妙な差異のある仲介地点の正確な位置を見極め、循環する魔力がその仲介地点を通過する瞬間を察知する事のできる、無能者の極めて鋭敏な魔力探知能力。
まさしく針の穴のごとく小さな仲介地点を正確に打ち抜く技の精密性。
そしてその針の穴を通すよりもシビアな、魔力が仲介地点を通過するタイミングを図れる感覚。
以上の3つが揃って初めて実現させる事のできる技だ。
技の継続時間は、個人差はあれど大体90秒前後。
時間が経てば、やがて散り散りとなった魔力も思い出したように循環を再開し、それによって他の停滞していた魔力も循環を再開する。
しかも2回目以降は、技の効果時間は極端に短くなる。
何故なら、初回こそ初めて経験する異常事態に対処するのにまごつくものの、2回目以降ならばその前に経験している事を体は記憶しており、循環の再開がスムーズに行われるからだ。
だから、初回で決める。
90秒という時間は長く、そして同時に短くもある。
その90秒で無能者と同じ状態になった相手を仕留めるのは容易いが、付近に敵の味方が居れば、そいつに妨害されている間にあっさりと90秒という時間は過ぎてしまう。
加えて【無拳】で重要になってくるのは、拳を打ち抜く速度ではなく、仲介地点を魔力が通過するタイミングだ。
1度でも経験すれば、そうでなくとも傍からそれを見て、そいつが勘の良いものならば、拳を打ち込むのが一定の間隔であることに気付く。
勿論循環速度は個々人によって違う為、相手によって拳を打ち込む間隔も違う。
それでも、リズムは覚えられる。
加えて、この技は打ち込む順番も全て決まっている為、初手が肝臓に来ると相手に知られれば警戒されて打ち込むのが難しくなる。
だからこそ、エルンストはできる限り1対1で使うように厳命した。
最も相手に効果を発揮する初回で、確実にそいつを仕留められるように。
しかし、今のおれでは【無拳】を成功させるには実力が足りていない。
仲介地点を正確に打ち抜く精密性はともかく、エルンストのように相手の体に張り巡らされた経路の1本1本に至るまで正確に把握できるような、ましてや魔力が仲介地点を通過するその瞬間を正確に捉えられる魔力探知能力を持っていない。
それでも大体の感覚で成功させられない事もない。その程度の域にはおれの魔力探知能力は至ってる。
だが確実ではない。
成功率は良い所で3割と言ったところだ。
だからこそ、おれは必要だった。
魔力の経路も、流れも、全てが手に取るように分かるように――見えるようになる眼が。
だから【嫉妬王】と交渉した。【強欲王】の紹介で、本当の目的は伏せて。
そして自分の本来の右眼と、何故かは不明だが色素を引き換えに眼を手に入れた。
おれにとって本当に必要だったのは、本領である特徴の移し変えではない。確かにそれも強力ではあるが、おれにとっては副産物のほうがむしろ重要だった。
その取引は上々だったと断言できる。
何せその直後に、大罪王の1柱を相手に【無拳】を決める事ができたのだから。
魔力経路の数や位置の問題から、人間かそれと同じ体を持つ相手にしか効果はないが、それでも決めれば魔界最強の相手でも優位に持ち込める。
相手が魔力持ちである以上は、どれだけ格上であっても勝機がある。
おれは無能者であり、魔力を持たずに魔力持ちと渡り合う術を身に付けているから。
相手がどれほど強かろうが、それは魔力を元とした力だ。
そのアドバンテージを無くしてしまえば、どれだけの実力差があろうが――いや、むしろ実力差に開きがあればあるほど、相手の保有する魔力が多ければ多いほどおれに優位に働く。
魔力を持っていれば持っているほど、それだけ無能者になった時の落差が大きいのだから。
「――らぁっ!」
取り落とした剣を拾い、そのまま踏み込みと同時に下から掬い上げる斬撃を叩き込む。
「ぐぅ……!」
浅い。
おれがミスした訳ではない。ほぼ反射的に相手が半歩後退し、結果斬撃が急所を外したのだ。
しかしそれでも、重要な血管を切断した手応えはあった。
脇腹から肩に掛けての傷口からは大量の血が流れ出て、足元の水溜りを赤く染める。眼を凝らせば、臓物が覗いているのが見えた。
致命傷を避けただけで、重傷である事に変わりはない。放っておけば出血多量で2分と持たない。アゼトナの後退は即死を避けただけだ。
だが、それを待つつもりはない。
「おの、れぇ……ッ!?」
唇の端から血を流しながら数歩後ずさりしつつ、何かを放つように――おそらくは雷撃を放とうと手を前方に向けるが、当然何も出て来ない。
だがまた仕損じても困るので、次の太刀に移行する為に剣を引き戻す隙に前蹴りを叩き込む。
足に伝わるアバラを圧し折る感触に満足感を覚えつつ、引き戻した剣を振り被り、蹴りを喰らって吹っ飛んで腰を落としたアゼトナにトドメの斬撃を振り下ろす。
バシャンと、水に重いものが落ちる音がする。
顔に水が掛かり、眼や鼻に入り込んで咽ようとする。
だがその前に鼻だけでなく、口の中にまで開いた瞬間に水が入って来る。
視界に広がるのは水ばかりで、その向こう側に土色の地面が見える。
そこでようやく、おれは地面に突っ伏したのだと気がついた。
「……あ?」
全身が焼けるように痛い。いや、実際に焼けている。
それだけでなく、動かす事ができない。動かそうとしても、意思に体が反応してくれない。
そのくせ、意識もしていないのに小刻みに、あるいは大きく体が痙攣する。止めようと思っても止まらない。
「な、が……起き……?」
舌が縺れて上手く喋れない。周囲を見渡そうにも、首も動かない。
それでも何か現状を把握する手掛かりはないかと、眼球だけを動かして見る。
そして視界の端に、たった今、閃光と放電現象が消えてなくなるのが見えた。
「雷、球……」
想起されるのは、戦いの序盤でアゼトナが上空へとばら撒いた、接地すると周囲に放電を引き起こす雷球。
それが水場に落ちて、同じ水場の上に立っていたおれに伝わって感電したのだと理解する。
だが、一体いつの間に。
いや、考えるまでもない。
【無拳】が決まれば相手は能力を使う事ができない。必然的にその雷球は能力が使えた最中――おそらくは最初にばら撒いた時の残りという事になる。
何故今さらになって落ちてきたのかも、その1発だけ他の雷球と比べても圧倒的に高い位置まで撃ち上げたのだと推測できる。
ちょうどこの水溜まりに落ちてくるように、計算しながら。
何故そんな事を――そんな理由など考えるだけ無意味だ。
いくつかは想像できるが確信など得られようがないし、確信を得たところで何の意味もない。
ただ1つだけ、この結果が示す事がある。
読み負けたのだ、戦いの展開を。
アゼトナが【無拳】のことを知っていた訳ではない。無能者と同じ状態に陥ったのは、アゼトナにとっても予想外の事態だろう。
だが保険として撃ち上げていた1発、その1発が、結果としてアゼトナの死を阻んだ。
それは、その保険を読み切れなかったおれが読み合いにおいて敗北した事を意味していた。
「アゼ、トナァ……!」
痙攣する腕を叱咤して地面に手をつき、上体を持ち上げる。
視界には、おれと同じように電流に打たれて仰向けに倒れるアゼトナの姿。
当然だ。通常時ならば【雷帝】の能力を持ったアゼトナにとって、どれほどのエネルギーを誇る電流もそよ風にすら感じないが、魔力をかき乱されて無能者と同じ状態にあるのだ。そんな中で、直接ではないが人間が黒焦げになってもおかしくない電流を喰らったのだ。無事であろう筈がない。
おれだって絶縁性の衣類を着ていたから、そして何より直前まで剣を握っていたから、意識も失わずに済んでいる。
全身を電流が駆け巡る際に、その大半を握った手を通してベルが喰ってくれたから、意識を保っていられている。
何の備えもしていないアゼトナが、耐えられる筈がない。
だがおれは思い出していた。かつてマモンの言っていた、能力者の固有能力は持ち主に対して効果が薄いという言葉を。
「ぬ、ぐぁ、ぁぁぁ……」
呻きながらも、アゼトナが状態を起こす。
その姿は大きなダメージを負いながらも、動く事自体は可能だと分かった。
ヤバイと、すぐに分かる。
今のおれは碌に動けない。痛みが、熱が、何より痺れが酷くて、上体を起こしている事すら億劫だった。
辛うじて這って移動できなくもなさそうだが、対してアゼトナは、ダメージを負いながらも立ち上がる事ができている。
そして何より、このままでは90秒が経過する。
このままでは、3分間が経過する。
【無拳】の効果が、その次に【促進剤】の効果が切れる。
「ガハッ、ゲホッ……!」
激しく喀血するアゼトナが、片手を掲げる。
そこに微弱な紫電が走り、やがてハッキリと眼に見える、眼も眩む程のエネルギー量を持った電撃を生み出す。
90秒が経過し、無能者の状態から脱した証拠だった。
「ぬぐ、ぐぉぉぉぉぉぉッ……!」
アゼトナはそのまま帯電させた手を傷口に押し当てて滑らせ、焼いて止血する。
正しい判断だ。おれだって同じ状況だったら同じ事をするぐらい、正しい判断だった。
傷口を焼いて塞ぎ、血が流れ、臓物が零れ落ちる事を防いだ。
「ハァ、ハァ、ハァ……」
息を荒げたアゼトナの双眸が、おれに向けられる。
「どうやら、貴様の齎した状態は、1時的な、ものだった、らしいな……」
覚束ないようでいて、実際にはしっかりとした1歩を踏み締めてくる。
「何故かも、どうやってかも、分からぬ……分からぬ、が、危険だ……」
健常時と比べて遥かに狭い歩幅で、それでも1歩1歩確実に近づいて来る。アゼトナが、死が。
全身から放電させながら歩いて来るその様からは、雷化こそできないものの、おれ1人を殺すのに大した手間も掛からないという事を如実に教えていた。
足掻こうとするが、駄目だった。痛みと熱と痺れで、碌に動く事ができない。
それどころか、このままじゃ相手が動けなかったとしても、薬の効果が切れて終わりだ。
文字通りの八方塞、万事休すだった。
「いや、まだ、だ……まだ、終わる、か……!」
「しぶといが、その状態で、何ができる」
アゼトナの無駄な足掻きと嘲笑う言葉も遠くに追いやる。
『【促進剤】を1度に継続して投与して良いのは、3本までだ。4本目を効果のあるうちに投与すれば、タンパク質の変性が起きて、無能者であっても死ぬ』
脳裏に思い浮かんだのは、エルンストのその言葉。
4本目は確実に死に、そして既に今日は3本投与している。
なら、3.5本目なら?
4本目でなくその半分ならば、あるいは大丈夫なのではないか。
持ってきた【促進剤】の数は5本。
そのうちの3本は自分に投与し、1本はアゼトナに投与している。
アゼトナに投与された分は、きっかり15分間が経過するまで猛威を振るい続ける。つまり、今もアゼトナは雷化を行う事ができない状態にある。
残るのは1本、左の腰の内側にある。
左手を動かせば、何とか届く。
チャンスは今しかない。
確信はない。試した事がないから当然だ。
そんな危険な事を、確証もないのに試す訳がない。
だが、時には賭けは必要だ。
そしてその時は今だ。
生きたければ賭けろ。
勝ちたければ命を賭けろ。
このまま何もしなければ、どの道落ちる定めにある安い命だ。安すぎる賭け金だ。
むしろ良心的な賭けだろう。
【促進剤】の容器を握り、キャップを指で押し外す。
そして中身を気持ち半分ほど捨てると、手探りのまま針を腹に刺して、ピストンを押す。
「トドメ、だ……」
アゼトナが右手に莫大な量の雷を集める。
それで何をするのかは分からないが、言葉通り、おれにトドメを刺す為のものであるのは間違いないだろう。
わざわざ近付いておきながら触れないのは、最後の抵抗を警戒しての事か。
わざわざ離れたところからトドメを刺さないのは、万が一の事を警戒しての事か。
大した用心深さだ。最後の最後まで手を抜くつもりがない。
どちらにせよ、用心深くて助かった。
賭けには勝った。
「らあぁっ!」
全身から痛みが消える。
熱が消える。
痺れが消える。
力が漲る。
上体を起こすのに使っていた右手に力を込めて、全身を跳ね上げて蹴りを側面に見舞う。
予想だにしない、あり得ない動きにアゼトナは一瞬気を取られて蹴りを喰らい、放たれた雷撃がおれをそれて地面に命中。水の張った周辺一帯に流れるが、既におれはそこに触れていない。着地する頃には、ただの雷撃によって生まれた電流は霧散した後だ。
「あぁっ!!」
吼える。全身に漲る力を、熱を、全能感を拳に乗せるように吼えて、肝臓に打ち込む。
3.5本目の薬の持続時間は不明だ。
4本目の持続時間があるとするならば、それは単純に考えて90秒。
だが薬液をおよそ半分捨てている。正確に半分な訳がないので、余裕を見ても30秒と考える。
十分だ。
「がぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
見て、打ち込む。
丹田。
視て、打ち込む。
右腎臓、水月。
観て、打ち込む。
水月、人中。
ミテ、打ち込む。
左腎臓、眉間。
そして最後に、心臓。
「【無拳】!」
決まり、また無能者と同じ状態に叩き落す。
同一人物に対する2度目の【無拳】。効果時間は初めての事でやはり不明。
初回で90秒だが、2回目以降は大幅に効果が落ちるというエルンストの言葉。薬と同じ30秒と見る――いや、さらに余裕を見てその半分の15秒とする。
やはり十分だ。
剣を拾う時間ももどかしい。
なら殴れ。そんな暇があるなら殴れ、何の問題もない。
いまの膂力は脳の抑制が外されて薬を投与された為に常人の10倍を上回る。素手で殴っても鈍器の1撃と同等だ。
殴る。ひたすら殴る。
顔面を、胴体を、腹部を、脇を、腕を、とにかく上半身の至る所を殴る。
1撃ごとに相手はノックバックを起こす。そのノックバックが終わり、元に戻ろうとする動作に移る直前の間を突いて次の拳を入れる。
ある意味【無拳】以上にタイミングの要されるその動作を、ただひたすらに繰り出し続ける。
それにより、相手からすればずっとノックバックが続く状態になる。
ノックバックが永遠に続き、反撃することも叶わない。その連撃は倒れるまで続く。
だが下から抉るような拳を間々に挟む事で相手の体を持ち上げて、倒れる事も許さない。
記憶の彼方に放置してあった、1度だけエルンストがおれに対して繰り出してきたその動作を思い出し、なぞる。
肉が潰れ、骨が砕けても殴り続ける。
殴り続けて後退し続けた相手の体から、鉄の棒が突き出てくる。
前の戦いの最中に半ばからへし折れた街灯の残骸――その下の部位から突き出ていたそれが背後から心臓を貫いていた。
「ハァ、ハァ、ハァ……」
アゼトナだったもの――もはや原型を留めていないそれの首を、拾った剣で撥ねる。
念には念を入れた行為だったが、必要はなかっただろう。だがそれでも、やっておく。
【抑制剤】を取り出して打つ。念の為にもう1本。
虚脱感が、そして思い出したように痛みと熱と痺れが襲って来る。
だが膝は突いても、無様には倒れない。剣を支えにしてそれだけは避ける。
「ハ、ハハ、ハハハハハハ……勝った、勝ったぞ、ザマァ見ろクソ野郎。一昨日来やがれクソったれ!」
『何かおかしなテンションになってやがんナァ』
「安心しろ、至って正常だ……」
思い出して、懐からシアの送って来た【ヌェダ】の招待状を取り出して死体の傍に置く。
ついでに死体の懐も漁って、おれが転用して送ったユナの招待状も同様に置く。
そこで精も魂も尽き果てて、両膝を付く。
剣に凭れ掛かる。
そのまま眼を閉じて、しばらく息を整える。
『オイオイ、こんなところでへばってる余裕ねえんじゃねえのカ? さっさとズラかんねえト、面倒な事になるんだロ?』
「分かってる。分かってるが、もう少しだけ待ってくれ。ついでに、シロも、これ見てたら、あと何分か置いてから――」
気付いた。いや、気付く。
あまりにも薄弱で、あまりにも巧妙で、今の今まで気付けなかった。
「……見てたなら、事が済むまでジッとしてろ」
戦闘中の張り詰めた感覚であっても、1対1という前提が念頭にあったのだから気付けなかった。
「……一体」
口の中が乾く。
アゼトナの時に感じたそれですら、まだ生易しい。
それとは比べ物にならないくらいに身近で圧倒的に、密着し囁き掛けて来る死の気配。
死神が後ろで手招きしている。
まったく笑えねえよクソったれ。
その【死神】が何をほざいている。
「一体いつから居たんだよ、アキリアぁ!」