せいなる呪文
掲載日:2025/12/12
レディマジシャンがあらわれた!
腰をくねらせながら杖を振る女魔法使い。その姿は妖しく、戦士たちの視線を一瞬で奪った。
杖先から放たれた魔法に、戦士はたちまち膝をガクガクさせて崩れ落ちる。
「ぬうっ」と一言だけ漏らして、まるで骨抜きにされたかのようだ。
女魔法使いがこちらを向き、再び杖を振り上げる。
杖をさすりながら、官能的な声で詠唱が始まった。
「創生の二玉より放て……白きマグマ……」
腰が抜けそうになりながらも、俺は必死に踵を返して走った。
杖から白い光が鋭く放たれる。
光を浴びた瞬間、魂が抜けるような感覚が全身を駆け抜け、俺は耐えきれず、「あーっ!」と声を上げて果てた。
昇天魔法。
若い男たちには、回避不可能な恐ろしい呪文だ。
その後、駆けつけた女僧侶が俺たちを、汚らしい物を見るような目で一言、「……キモっ」っと言った。レディマジシャンは、女僧侶の姿を見ると逃走した。この魔法は女性には効かないらしい。
それ以来、女僧侶は俺たちに回復魔法をかけるのを、露骨に嫌がった。




