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戦士たち  作者: Maxspeed
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第四話「グランドルーク」

夜になり、それでも迎えの部隊は現れなかった。交代で弁当を食べながら、いよいよ夜が明けたらグレイスの村に戻り再度連絡をつける必要があると考えていた矢先、いきなり周辺が昼間のように、いやそれ以上に明るくなったのである。上空からのサーチライト点灯と気づいたヒュウが光源に向けてライフルを構えた瞬間、ヒュウのグレインの足元の岩場が破裂し、ヒュウは体勢を崩してしまった。ヒュウの動きを牽制できるほどの速さと正確さで対地機銃射撃が行われたのである。その時マエジマのグレインにPtoPレーザー通信が入った。上空にいるのは、迎えのゲリラ掃討部隊であった。なんと空挺空母を擁する部隊であった。空挺空母とは、第一次重力戦争時に一部の戦場で運用された「地球上で運用する宇宙船」である。しかし、ぷかぷか浮いている基地なので、地上からの攻撃に対して丸裸になる欠点があり、第一次重力戦争後は運用されているという話を聞いたことがなかった。その後応力フィールドが発達し、地上からの攻撃に対する対策ができたことから、地方戦線では運用されているのである。しかしヒュウの動きを制した射撃一つを見ても、一流の腕をもった部隊と考えられた。

マエジマたちの部隊は、空挺空母「グランドルーク」に回収された。その名を聞いてマエジマは驚いたものである。船名の「ルーク」はMBジェネレータやパワードスーツの生みの親である、12セイバースの天才科学者エリオット・ルークにちなんだものである。

この名の船はいわくつきであった。第一次重力戦争当初、アタラクシアは地上軍を新たに編成する必要があった。その際、宇宙船をそのまま地上で運用するための改装が実施され、空挺空母が誕生したのである。地上戦用の車両を新規開発、製造するより簡易で安上がりであるとの判断からであるが、実際運用してみるとメリットよりもリスクが高いことが判明した。そのため最前線には投入されなかったが、戦力の移動手段としては有効であった。グランドルークはその旗艦としてエリオット・ルークの名を冠して投入されたのであるが、当時の艦長が反乱を起こし、連合側に空母と一部の乗組員ごと亡命したのである。どうやら部隊編成の段階から計画していたようであった。この事態はアタラクシア側の顔に泥を塗る行為であり、また連合のプロパガンダにも多いに利用された。アタラクシア軍の上層部においても連合軍との戦いを絶望視しているという喧伝がなされたのである。グランドルークはそのまま連合側の戦力となり各戦線で活躍した。しかし第一次重力戦争は泥臭い地上戦で陣取り合戦が行われると同時に、宇宙でも戦いが起き、そちらがメインの戦場となり、地上戦はなし崩しに終息に向かった。その後グランドルークや裏切り者の艦長がどのようになったかは公にされていない。

そのグランドルークにマエジマたちは回収されたのである。回収後の面倒はパワードスーツ部隊の責任者であるエドガー・ポールに任されていたが、マエジマは士官であるため、ブリッジへ艦長兼指揮官に挨拶にいった。艦長の名前はエルメス・フレイ少佐であった。副長のエリカ・フランシス中尉に案内されて入ったブリッジは想像より狭い印象であった。エルメスは40代半ばといった映画俳優のような風貌であり、年からいってアタラクシアを裏切った当初の艦長ではなかった。エルメスは、マエジマに合流が遅れたことをわびた。ゲリラ掃討の好機があったため、そちらを優先したということであった。また、今回の戦闘でゲリラの本拠地を特定し叩けたため、任務は完了したとのことだった。後はアデレードに帰るだけである。マエジマは回収の礼を述べ、部隊への参加が認められたのである。

森の中の戦闘についてエドガー・ポールに報告したところ、先ほどの敵は「夜鳴き鴉」と仇名される有名なゲリラであると判明した。グレインは戦線に三次大戦半ばから投入された、いわゆる「枯れた機種」であり信頼性も高く発展系やカスタマイズも含めれば連合軍のパワードスーツの70%以上のシェアを持っている。しかしその分敵に研究されつくしている面もある。MBジェネレータと本体の接合部への攻撃などはグレインの弱点をついたものといえる。グランドルーク部隊にも戦死者こそでていなかったが何機か被害があった。しかしノヴィレン攻略戦のため連合軍の方針転換があり、例の森は戦略的にあまり意味を持たなくなった。そのため「触らぬ神にたたり無し」のスタンスで放置していたというのである。ゲリラの本拠地を叩くことで夜鳴き鴉の活動も抑えることができることは理屈としてはただしい。リスクを避けて最大の戦果を得るのが戦術である。しかし今回そのためにマエジマの部隊は貧乏くじを引き、二名も失ってしまったのである。事前に敵の存在と戦法の情報提供があればと思うのは贅沢だろうか。マエジマもまだ指揮官としては未熟であり、グレイスの事前情報を活かせなかった自分を責めるしかなかった。


グランドルークのサイズはほぼ21世紀初頭のエンタープライズ級原子力空母に近似する。パワードスーツは3個小隊(27機)プラス予備(7機)配備されている。PS隊の責任者はエドガー・ポール少尉、各小隊長はアバロン・ヒル曹長、メディック・ヘロン曹長、エル・ポトマッシュ軍曹であった。ここにマエジマの小隊の生き残り5名が参加するのである。ややこしいのはマエジマは士官学校卒の少尉であり、エドガーと同格であった点である。ヒュウを含め他の4名は全員一等兵の味噌っかすのため、どこの小隊に配置されても文句は言えない身分であったが、マエジマについては予備小隊の隊長として配置された。ヒュウはエドガーの小隊に配置された。

グランドルークにはパワードスーツ以外にも戦闘機の小隊も配備されていた。2個戦隊10機+予備3機である。戦闘機といっても昔のように翼があってその揚力で飛ぶようなものではない。現在の戦闘機は重力工学の恩恵により翼は不要であるため空気抵抗と前面投影面積を加味した設計となっている。またミサイルなどは翼のパイロンに固定するのではなく、機体内部に格納しているか専用のミサイルポッドを装備する。そのためデザインとしては、長めの三角錐のような形をしていた。戦闘機はグランドルークの運用上必要な戦力であった。空挺空母で戦闘を行う場合、制空権の確保が重要になる。空母という性質上、グランドルークを敵の攻撃にさらすわけにはいかないのである。航空隊には何故か女性が多かった。隊長のオルフィス・ラインバードも女性であるが、ラインバードという姓が気になる前に、その美貌に目が奪われるほどの容姿であった。

グランドルークは一旦連合軍の駐屯地に戻り、そこで補給後にアデレードに進発する。グランドルーク自体の性能であれば、弾道軌道でアデレードに直進すればものの数時間で帰還できるが、そうすると地球軌道上からビーム兵器で狙い撃ちされる可能性がある。地上の重要拠点が宇宙から狙い撃ちされないように連合側は軌道艦隊を編成してパトロールに余念がないが、弾道軌道はコースのトレースが容易い為、長距離狙撃の危険もある。地上を這いずるように飛んで帰還するのが安全であった。ほとんどの帰還コース上は連合の制圧下か親連合の国家の領土内である。問題はないはずであった。

ヒュウは一時的な措置とは言え、マエジマの部隊からエドガーの部隊に配置転換された。これまでのようにある意味勝手気ままな行動を取ることはできなくなる。ヒュウのグレインにも空挺空母で運用するための装備がいくつか追加された。もっとも大きな変化は左肩に装備していた機銃がワイヤーアンカーに変更され、機銃は左腕に直接マウントされたことである。ワイヤーアンカーは夜鳴き鴉も装備していたが、地上戦では有用な装備のようであった。マエジマはエドガーにグレインの左肩に標準装備されているはずの機銃が回収された全機から取り外されていることについて、聞かれれば正直に答えるつもりであった。しかしエドガーは何も聞かず、ただ整備記録に「全機現場の判断にて機銃を除装」と記載し部隊長権限のデジタル署名をしていた。何があったかは分からないが、生き残るための判断と暗黙の見解を示したのである。マエジマはエドガーの器量の大きさに感謝した。場合によっては横領もしくは利敵行為と問われかねなかった。

ワイヤーアンカーの使い方や小隊の連携の訓練は航行中のグランドルークの甲板上か、停泊中に地上で行われた。ヒュウは連携訓練でも非凡な才能を発揮した。小隊全体の各機の配置を理解した上で、自機が次に行うべき移動や攻撃を察する能力に長けていたのである。エドガーは内心舌をまいた。もしヒュウの才能が小隊レベルではなく、中隊、大隊、といった大きな組織にも応用が効くのであれば、それは将器と言うべきものであった。ただし時折エドガーの予想と違う動きをすることがあった。大体においてそれは許容範囲内であるが、ヒュウは命令よりも自分の勘や本能を優先するようであり、その点を苦言する場合はあった。一方マエジマは暇をもてあましていた。予備小隊にはグランドルーク隊のベテランパイロットが配属されており、マエジマ以上に他の小隊との連携には詳しい。そこでマエジマは観察することにした。自分には経験のない、中隊レベルのしかも特定の基地によらない空挺空母という特殊な環境での戦い方というものをベテランの訓練から身に着けようとしていたのである。そのマエジマの真摯な態度は、閉鎖的になりがちな独立部隊のパイロットの面々にも好意的にうつったものである。戦場においていい指揮官は優しい指揮官ではない。生き残らせてくれるのがいい指揮官である。

グランドルークが旧タイとビルマの国境付近に差し掛かったときである。高高度からの垂直ミサイル攻撃を受けて、重力制御機構にダメージを受けて着陸せざるを得なくなった。敵は検知されにくい小型ステルス機で高高度に達した上で、垂直降下をしながらミサイルを発射し、機体を引き起こして離脱したのである。いわゆる第二次世界大戦のスツーカのような急降下爆撃による攻撃である。電波妨害でレーダーをジャミングすると警戒されるため敢えて行わず、小型のステルス機一機のみで鏡面シールドまで施してピンポイントで攻撃したのである。バンカーバスターのような重深度到達ミサイルの攻撃であった。艦体下側の装甲を厚くしている空挺空母の構造を逆手にとった攻撃である。またグランドルークはもともとアタラクシア軍が開発した空挺空母である。アタラクシアの攻撃であればどこに重力制御機構があるかは明白であった。

不時着して身動きとれなくなったグランドルークに、周辺の地形に隠れていた地上部隊が襲い掛かった。見事な連携といえる。攻撃してきたのはアタラクシアの正規軍ではなかった。この周辺は親連合の地域であり、そのためグランドルーク側にも油断があった。反連合の潜伏戦力を糾合して攻撃をしかけていると考えられた。

不時着に際して艦長のエルメスは思い切った行動をとった。眼下には21世紀にはなかった幅の広い河が流れている。重力兵器による攻撃の地殻変動の影響で新しくできた河で、グランドルークのジオデータには名前も記載されていなかった。エルメスはあえてこの河にグランドルークを着水させたのである。グランドルークはもともと宇宙船であるため気密性が高い。特に艦体下部は補強されている。沈む危険性はなかった。河の真ん中に着水することで、予想される地上兵力の接近を極力避けようとしたのである。そうエルメスは重力機関が攻撃された時点で、敵の地上部隊の待ち伏せを一瞬で予期したのであった。川幅は一キロほどはあり、川辺から着水したグランドルークまで数百メートルの距離はあった。地上兵力の一部は水陸両用であったが、それでも攻撃が難しくなるのは間違いない。距離をおいての砲撃がメインとなる。ただしPSなどの重力制御機構を装備した機動兵器には関係なかった。

グランドルークの戦闘機隊は航行の安全を確保するため、一小隊が先行していたが、この事態に反転してきた。小型ステルス機を見逃したのは戦闘機隊のミスであるが、できることは制空権の確保となる。これ以上上空からの攻撃を受けないように、また長距離の大型ミサイルなどの防御のためにも上空展開して警戒に当たる必要があった。役割分担を超えて失地回復しようとすると、大やけどを負うことになることはオルフィスも経験から身にしみていた。今の時代、戦闘機はレガシーであり、その運用範囲は限られる。案の定、巡航ミサイルが低空で飛んできた。戦闘機隊の半分は巡航ミサイルの撃墜に専念した。

そして現在の機動兵器の花形、パワードスーツ戦が展開されることになった。グランドルークの部隊は、前衛をエドガーとエルの部隊が、直衛をメディックの部隊が担当した。アバロンとマエジマの部隊は遊撃隊として温存されたのである。アバロンは身長が2メートル近くある大男であり、ミドルフレームのグレインに乗ると非常に窮屈になる。そのためラージフレーム機であるサントスを愛機としていた。アバロンの小隊にもサントスが多くあり、その攻撃力はグレインを上回るが、機動性は劣る。またグレインほどメンテナンスやパーツの流用に融通がきかず、いつも100パーセントの状態で出撃できるとは限らない。今回も部隊のサントスのうちMBジェネレータの出力が上がらない機があり、遊撃隊として温存されたのである。

川辺から砲撃してくる敵の地上兵力にはグランドルークの火砲で対応し、PSはPSと対決する状況であった。グランドルークの甲板上に飛び乗り応力フィールドの内部で至近距離からのビーム攻撃を仕掛けようとする敵PSに対して、グランドルークに近づけないようにするのが肝要であった。PSと同じく大型艦船にも応力フィールドは装備されており、その出力やフィールドの直径はPSとは比べ物にならない。グランドルークでは艦首、艦中ほど、艦尾の三箇所にMBジェネレータと共に装備されており、一つのフィールドの直径は100メートルを超えていた。そのため離れた場所からのビーム攻撃は威力が減衰され、装甲表面を焼く程度に終わっている。ヒュウは初めて河の上、というか水の上で戦った。重力制御で水上に浮いた状態で滑るように移動しながら戦うのである。前衛の部隊は接近する敵PSを撃退するのが任務である。3機一体のフォーメーションで数に優る敵PSを効率よく倒す必要があった。完全に破壊する必要はない。要は戦闘力を殺げばいいのである。狙いは武器をホールドしている腕、もしくはランドセルである。ここでもヒュウは思い切った機動を行った。一瞬完全に水中に没して、敵機を待ち伏せして真下からビーム攻撃を加えたのである。グレインは短時間であれば水中戦も可能であるが、ビーム兵器は水中からの発射には向かない。一瞬でビーム周辺の水が水蒸気と化しその膨張速度は音速を上回っていたため衝撃波が発生し、敵機もヒュウのグレインも弾き飛ばされた。ビームは減衰しながらも敵機のランドセルに命中したがこれは偶然といえた。機動力が低下した敵機はチームの他のPSにより撃墜された。水中からの攻撃を諦めたヒュウは部隊の移動にあわせて上陸した。

河辺からの火砲がビーム兵器ではなく実体弾やミサイルに切り替わった。艦長のエルメスはここで敵の指揮官が変わったと察知した。攻撃手段がクレバーになったのである。その時上空の戦闘機隊が低空を近づいている機体を発見した。先ほど急降下爆撃を実施した機体である。オルフィスは機体を翻し、その機体をロックオンしミサイルを発射した。狙い過たず、ミサイルは敵機を直撃したが、その一瞬前に何かが機体から分離したのをオルフィスは視認していた。それはアタラクシアのパワードスーツ、グレンフォースであった。指揮官機能を装備した機体である。この機体の操縦者が攻撃部隊の指揮官と判断したオルフィスは、降下中の敵機に果敢に戦闘機で攻撃を仕掛けた。グレンフォースは左肩の盾のような装甲と応力フィールドでビームや機銃弾のほとんどを受け流し、ミサイルはビームで狙撃した。返す刀でビームライフルでオルフィス機をロックオンしたが、その瞬間殺気を感じたかのようにオルフィス機は重力制御を利用した、まるでPSのような機動を見せ回避してのけた。次の瞬間グレンフォースは空中でエドガーの部隊に包囲されていたのである。オルフィスの狙いはこれであった。エドガーの部隊は河川上の戦いをエルの部隊にまかせ、地上部隊を後ろから河に追い出す作戦のため、内陸に移動していたのである。グレンフォースは一気に降下し先に着地した。エドガーの部隊もこれを追うが、ヒュウは咄嗟に上空に待機した。敵の動きに合わせていては勝てないと咄嗟に感じ取ったのである。グレンフォースが着地した瞬間、着地寸前のエドガー隊の機体に向かって突進し、右肩の装甲のスパイクにて体当たりを慣行したのである。右腕を武器ごともぎ取られた機体は吹っ飛び、グレンフォースは包囲を脱してグランドルーク攻撃隊の方に向かった。その時上空からヒュウが攻撃をしかけたのである。ヒュウのグレインのライフル攻撃はあまりにも正直に敵機の正中線を狙いすぎたため、最小限の動作でかわされてしまった。一瞬で敵機の狙いを読み取りかわしたその動きは凄腕といえる。グレンフォースは今度は地上から飛び上がり、ヒュウの機体に体当たりしてきた。包囲された場合、敵機の近くにいることで集中砲火を浴びないように動くことが身についてるベテランの動きであった。空中での接触であるためそれほど大きな衝撃はなかったが、敵機の左手がヒュウのグレインの頭部センサーを掴み握りつぶそうとしていた。そしてヒュウはその声を聞いたのである。ヒュウだな、機体に見覚えがある、俺だ、グレイスだ、ここは引いてくれ、と。機体同士が接触していることによる直通音声であった。一瞬ヒュウは敵がグレイスの村の情報を知っていてヒュウを惑乱するためにそのような会話をしているのだと考えたが、よく考えればそんな筈はない。一瞬の思考の空白は戦場では命取りとなる。グレンフォースはヒュウのグレインを一本背負いのような形で地上に投げ下ろした。さすがに応力フィールドの慣性中和性能とコクピットの対G機構の二重の防御でも衝撃を吸収しきれず、激しい衝撃がヒュウを襲った。本来であれば脳震盪で意識を失う状況であったが、ヒュウは意識を失わなかった。自分が戦闘中に一瞬思考が白紙状態になったことにヒュウは戦慄した。今自分は死んでいたかもしれないのである。近距離通信でエドガーに罵られながらグレンフォースの行方を捜したが、すでにエドガーの隊の包囲を破り、グランドルーク攻撃隊へ合流を果たしていた。

その時、グランドルークの重力制御機構が一刻復活した。全開ではないがサブシステムの起動に成功し、グランドルークは徐々に浮上し始めたのである。そうなると航空兵力がない攻撃部隊は上空からの大規模攻撃にさらされることになる。グレンフォースの指揮官の判断は早かった。敵はグランドルーク隊の攻撃を殿部隊で受け流しつつ撤退していったのである。鮮やかな引き際であった。


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