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今、神と共に反逆を  作者: 天乃 ロガ
今、神と共に攻略を
12/21

今、幼馴染の為に仕事を II

 久しぶりの中央区を観光したい気持ちはあったが何とか押し殺して再び荷馬車に乗って行く。 一度本土を出国するので、向かう場所と目的を役所に伝えに行った。


「えっと、3人分のアレイス王国への入国許可書を貰いたいんですけど、本人じゃなくても大丈夫ですか?」


「はい大丈夫ですよ、えー、目的は医療施設の費用の為の資金調達ですね、わかりました。 それならアレイス王国での入国許可は降りるかと思います。 正式にこちらで資料を作成させていただきます。 お待ちいただいている間に予め、法律の差異とアレイス王国までの道のりと危険地域をお伝えします。 少々お待ちください」


 3人で役所の席に座りしばらく待つと役所の人が資料を持って戻ってきた。


「おまたせしましたまず法律ですが、アレイス王国ではあらゆる武器の持ち込みは原則禁止となってます。 武器を使いたい場合はそこの役所に行き専用の武器もしくは武器を預かってもらっているのであれば使用する用途を伝えて承認されればその使用先でお渡しされます。


  次に能力に関してですがこちらも制限されます、何でも全ての基礎能力からスキルもレベル1にしてしまう道具があるとかで、なので攻略ギルドで依頼をこなす寸前まで能力は基本使うことができません。 ただし、死を感じた時はその道具が外れるらしいので、そこら辺はご心配ないように。


 基本的な法律は同じですが、最後に外部の人は内部の人間にならない限り結婚することはできません。 内部の人間になるには基礎教養やら政治やら全てを学ばないといけないため、10年以上はかかります。 そして内部の人間になると永久に移住ができないそうです」


 その後は地図を渡され、迂回した方がいい経路や高レベルの魔物が出る場所、盗賊が狙いやすい場所と時間などを事細かく教えてもらい、アレイス王国への入国許可書を渡された。


 2人に許可書を渡して馬車に戻る。

「初めての出国手続きだったけど結構丁寧にしてくれるんだな」

「当たり前でしょ、じゃないと行政機関なんて回らないよ」

「それもそうか」


 5日分の食糧などを調達し、馬にも休息を取らせる。

 そしてダリオス国を出てアレイス王国に向かう。


 そして、夕方から夜にかけては視界が悪くなる兼ね合いで修行の時間になる。

「炎を出すのも難しいよ、原理が分からない。 だって火は着火剤と火種があって初めて出せるんだし、それを何の原理もなく出すなんて無理だよ」


 どうしても頭で理屈が分からないと思い込もうとしても拒んでしまう。

 道中俺は修行をするがやっぱり全くコツが掴めない。


「レックス、1回カグラを真似てみたらどう?」

 カグラを真似る? 戦い方を真似るってことなのかな、それとも喋り方を真似るってことなのかな

「えぇ! どうやればいいの!!」


 レイアは苦笑いしていた。 違ったか。

「そっちじゃなくて戦い方。 カグラ、私と少し手合わせしない?」


 実は二人の戦闘をしっかりと見た事がなかった。 興味がすごく湧いてワクワクした。


「うん! わかった!! 刀は使っていいの?」

「木でやろう。 危ないから」


 そこは意外と現実的なレイア。 カグラの戦いを見た事がないからわからないけど、多分レイアの方が強い。 だって神の半身なんだし。


 だが現実って言うのは予想とは遥かに違うんだと悟った。


 まずカグラの戦い方は見えなかった。 目で追いつけなかったという方が正しい。 圧倒的な速さと攻撃速度でまるで姿を消すようにその場から消える。 と思った瞬間にレイアがダメージを受けまくっている、戦いとは言えない一方的なもの。 正直、次元が違い過ぎる。


 次にレイアの戦い方は完全に反撃型、まぁカグラを相手にして攻めようと思う方がおかしいかもしれない。 結果はレイアの負け、無理もない。 見えなかったから分からないけどカグラは枝をムチのように使って高速でレイアの腕を打ち続けてたんだから……多分。


 これは推測だが、カグラは人間には知覚できない位にとんでもなく速いと言うのを利用した戦いなんだと思う。 しかも正確な動きが攻撃中にできる特典付き。


 レイアは腕に擦り傷をいっぱい負って内出血していた。


「レックス、今のカグラの戦い方をやってみな」

「いや、無理無理無理、何言ってんの」


 戦い方以前に目が追いつかないんだ。


「なら、まずはカグラの動きを追ってみる事に意識を集中して動きが見えると信じて」


 着くまでの間の修行はずっとカグラの移動する動きを目で追おうするもの。 だけど全く見えない。 音を置き去りにして移動する、その音は爆音で近くに行けば酔った気分になるほど強力なもの。


 アレイス王国までの道のりの地図はかなり正確で途中でスムーズに行った。 雨が降ったらここに行った方がいいなども教えて貰ったので、素直に従ったがこれは間違いだったかもしれない。


 魔物の群れだ。 それもかなりの大軍。 50匹はいると思う。 さらに最悪なことに、カグラは今しがた寝たばかりだ。 カグラは一度寝たら起きないし起こせない。 耳元で大声を出しても 起きないし、体を揺すろうと身体に触れようとする前にすごい速度で回避する。


 レイアは起きているが二人でこの群れを突破できるかはとても不安だ。

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