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「…………。………。……ん。ふわぁ〜あ。よく寝た……?。」
のん気に欠伸をしながら、俺は目覚めた。
「……!。どこだよここ……。」
そう言いながら周りを見てみると辺り一面白い花(何の花かは知らない)が咲き乱れていた。どうやら俺は花畑で目覚めたらしい。
何だ?どうしたんだ?なんでこんなところにいるんだ?あれ?
俺は軽くパニックになりつつも何とか冷静に自分の状況を確認していった。
「え〜と、俺は高校2年生の安浦大吾。よく『やすうら』と言われるけど本当は『あうら』。趣味は筋トレ、格闘技。……。それで……それで、確か昨日?学校から帰って来て、…。」
学校から帰ってきて、自分の部屋に入って、ラノベを読んで、異世界いけたらなぁみたいなこと考えていたら、目の前が真っ白になって、気がついたらここで目覚めていた。
そして辺り一面が花畑。
「う〜〜ん。どうなってんだ。」
そう呟きながらまた俺はしばらく考え込んだ。
辺り一面が花畑か。もしかしたら天国か?。まさか俺……。
「死んじゃった!?。」
俺はめちゃくちゃ慌てながら大声でそう叫んだ。
やばいやばいやばいやばいやばい。死んだって。俺死んじゃってるって。嘘だろ。こんなに若いのに俺死んじゃったの?!。
だが、慌てていた俺にある考えがよぎった。
「ん?。死んで天国ぽっい所にいる。この展開は……。」
俺がよく読んでるラノベにもよくある展開。それは。
「もしかしてこれは異世界転生なんじゃないのか!。だとしたら、ここで神様か女神様がでてきて俺にチート能力を授けるんだ!。」
やべえ!、やべえよ!、まさか俺にラノベみたいな展開が訪れるとは!。
ワクワクしながら俺はとりあえず神様が来るのを待つことにした。
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だが俺は1時間もここでじっと待っているのに何も変化がなかった。
どうなってるんだ。まさか異世界転生ではないのだろうか。だとしたら
「もう既に転生してる?。」
しかし、自分の体を見てもいつもの通りの体だ。赤ん坊の姿になっているわけでもない。
「だとするとこれは異世界召喚なのか?」
とりあえず異世界召喚だと結論を出した。
それにしても異世界召喚か。いったい誰が俺を召喚したのだろうか。
「さてと。」
俺はこのままここにずっといるわけにもいかないと思い、移動することした。
「行くか!。」