事の始まり
あらすじの通り、これは実話です。
書いてる途中で自分上げ小説みたいになってることに気づき、消そうとしたんですが…
話に出てくる、Kという奴。
それがこの話を気に入ってしまって、投稿に至りました。
おばあちゃんの武勇伝だと思って、寛大なお心で読んでいただければ幸いです。
小学五年生。
これは、私たちにとって、地獄の一年間だった。
担任が、良くなかったのだ。
良くない、というか、人として最低だと、あれから7年経った今でも思う。
”ひいき”をする先生なんて、よくいる。
しかし、その先生は、ひいきだけではなく、弱い子を攻撃する人だった。
私を含め数人は、”ひいきされる”側だった。
しかし、される側の私達から見ても、その攻撃は、気分の悪いものだった。
これは、小学生なのに中二病の私たちの小さな足掻きを、小説風に書いた話だ。
「…もう、自殺したい…」
幼稚園からの友人が、泣きながら呟いた。
放課後だった。
窓から吹き込んできた風の生暖かさを覚えている。
それは、夏休みの宿題で彼女が書いてきた絵を、先生に「嘘くさい」と非難されたからだった。
理由は何であれ、”自殺”という言葉が出てきたことが衝撃だった。
周りには、すぐに「死ぬ」だの「死にたい」だの言う人はいたが、彼女はそんな人ではなかった。
「セミ、うるさいよね」
確か、私は聞かなかったことにして、彼女に背を向けて窓を閉めに行った。
そして、拳を握り締めて、思った。
何とかしなければ。
そう思うのに、何も出来ない非力な小学生である自分が、歯がゆかった。
それでも、私の頭の中には一冊の本が浮かんでいた。
最近、父に勧められて読んだ本。
題名を出していいか分からないので、直接的には書かない。
内容は、中学生の少年少女が理不尽な大人に抗議するため七日間立てこもる、というものだった。
小学生の私にできるかは分からない。
それに、あれは小説の話だ。
でも…行動を起こさないといけないと思った。
まずは、私を、私”たち”にすることから始めた。