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最高の人生

「莉奈ちゃん、がんばれ!!負けるな病なんか!!優翔君が待ってるよ!!」


 私は、一体どこにいるのだろうか?私はこの世には戻れないのだろうか?でも、私頑張ったよね?もう、疲れちゃったよ?


「あきらめるな!!莉奈ちゃん!!誰が、死んでいいといった!!優翔君だって待ってるよ!!両親だってがんばってるんだよ!!死ぬな!!」


「先生!!意識レベル低下、非常に危ないです!!脈拍も!!」


「やばい!!生きてくれ~!!」


「莉奈ちゃん~!!」


 私は、夢の中で一筋の光を頼りにある言って行きました。たどっていくと、そこには私がうつっていました。私はここにいるのに!!なんで、みんなそっちの私に話しかけてるの!!私は、すぐに自分の体に戻ろうとやりましたが、戻れません!!どうしたらいいの?なんで、私はもう少しだけ生きさせてください。せめて、最後の言葉だけいいたい。お願いです!!


「先生、意識戻りました!!」


「わかった。」


「莉奈ちゃん・・・よかった」


 私は、この世に戻ることができました。


「莉奈ちゃん、頑張ったね!!」


「うんっ・・」


「莉奈!!よかった・・・」


「莉奈、ママとパパを置いて死ぬなんて許さないからね?」


「うん」


「私夢見てたのかなぁ?」


「どんな夢みたの?」


「言わない・・・」


「なんで?」


「現実になっちゃうから」


「そっか」


 私は、この日は家族や優翔くんと一緒に悔いなく過ごしました。小さい頃の思い出とかしゃべって、馬鹿みたいに笑って、楽しかったなぁ・・・


「私ちょっと疲れちゃったから、寝るね?」


「うん。ごめんね?ゆっくりおやすみ!!」


「うん」


「俺は帰りますね!!」


「優翔くん、バイバイ」


「おう!!また明日ね?」


「うん」


「優翔さん、ありがとうね?いつも」


「いえいえ。また明日も来ます!!よろしくお願いします!!」


「はい」



 その日の夜、私はナースコールをして、直樹さんを呼びました。


「どうした?」


「いや、なんか昼間寝たからさぁ~」


「まったく、寂しんでしょ?莉奈ちゃん」


「えっ?何言ってるの?ごめん、寒気してきた」


「じゃあ、温めてあげようか」


「違う看護師さん呼びますよ?」


「はいはい」


「まったく」


「で、どうしたの?」


「これ、私が死んだら、みんなに渡してほしんだ」


「なにこれ?」


「手紙だよ」


「お~!!俺のは?」


「ないね~。藤本さんと実習生の佐藤さんならあるけど?」


「おい!!俺の書けよ~!!」


「しょうがないなぁ~。」


「やった~!!」


「子供か!!」


「うひひ」


「渡しといてね?」


「おう!!」


 


 その明け方、私は天国へ旅立っていきました。私は最後は安らかな顔で天国へ旅立ったそうです。


「あの~。莉奈ちゃんのご家族さん少しよろしいですか?」


「はい。」


「これ、莉奈ちゃんから預かりました、手紙です。」


「えっ・・・」


「読んでみてください。」


「はい」


 (手紙の中身を読んでいる)


「莉奈・・・・」


「莉奈がこんなこと思ってたんだな」


「そうね」


「あっ、そういえば、これと同じもので、直樹さん宛てに」


「えっ!!莉奈ちゃん書いてくれたんだ。」


「読んでやってくださいね?」


「はい。大事に読まさせていただきます」


 私は、その時、空から見ていました。ちゃんと手紙を渡しているのか心配になって。


「莉奈!!」


「優翔さん」


「莉奈~!!」


 優翔くんは、私が死んだからすごく号泣していたなぁ


「はい。蒼志」


「なんですか?先輩」


「莉奈ちゃんからの最後の手紙」


「あっありがとうございます。」


「俺、桜田学院に行ってくるから」


「はい。わかりました」


 直樹さんは、佐藤さんのもとへ手紙を届けてくれました。


「佐藤さん!!」


「あっ。こんにちは」


「あの、佐藤さんが受け持った患者さんからの手紙です。今日の明け方亡くなりました」


「えっ。そんな」


「莉奈さん、いってましたよ?佐藤さんがよかったし~!!って」


「そうなんですか」


「うん。じゃあ、俺はここで」


「わざわざ、ありがとうございました」


「うん」



 直樹さんは私の手紙いったいどこで読むんだろうか?


「さてさて、俺も読もうかなぁ」


 あっ。やっと読んでくれた。


(手紙の内容)


「直樹さん、今までありがとう!!私のわがままに答えてくれてありがとう。私さぁ、考えたの。どうして、私がこの世に生まれてきたのかなぁって。最初はさぁ、神様が意地悪してるんじゃないかなぁって思ったけど、後々考えたら、使命だったのかなぁ?でもねぇ、直樹さん。私、直樹さんが担当看護師でよかったと思う。だって、直樹さん、患者さんからもほかの看護師からもいろんな人に好かれているじゃないですか。私は、すごいなぁって思ったよ?あと、一緒にいて楽しかった。いつもはなかなか言えないけど、感謝してます。直樹さん、いい人だから、結婚できます!!なので、私はこの両親のところに生まれ、好きな先輩と付き合うことできたし、最高の人生でした!!いえ~い!!


 直樹さん、ありがとう!!これからも、みんなから愛される看護師になってね?」



「うっ。なんだよ~。莉奈ちゃん。最後まで泣かせるね」



 本当に私はこの世に生まれてきてよかったと思います。短い人生だったけどさぁ、最高に満喫することができました。今度生まれ変わったら、優翔くんと結婚しよう!!


 みんな、今までありがとう!!


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