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頑張る私

 私は、高校1年の山本莉奈です。チアリーダー部に入っています。憧れの先輩の先輩の応援がしたくて、でも、恋愛としては好きで、告りたいけど告れない乙女心を持つ私。なかなか、憧れの先輩に触れられない。この気持ちわかる人なんて、恋愛の神様しかいないよね。だって、私まだ一年だし、恋は早いかなぁって思うし、先輩だってかっこいいからしかも、野球部だし、私にはもったえないと思うから、しかも恥ずかしい。


 先輩と会ったのは、中学一年の夏です。先輩は中学の時も野球部でイケメンでした。私は、告白しないまま、先輩の後を追いかけ、高校もまで来てしまいました。先輩の体に触れてみたい、そんな欲求があふれてしまい、おまけに先輩の家までついていく私ってストーか―かもしれない・・・


 私は、部活中いつも先輩のことを思ってしまいます。頭の中は先輩でいっぱいです。友達の恵梨香からは告ちゃいなよって言われてるけど、私みたいな性格好きじゃないと思うからいつもネガティブに考えてしまいます。先輩の名前もわからないのに、声かけられないと思いました。


「莉奈さぁ、先輩のことが好きなら告ればいいじゃん」


「いや、私みたいの好きじゃないし、彼女さんいそうだし・・・」


「莉奈、だめ!!その考え方は!!」


「え?」


「そうだよ!!」


 私のもう一人の友達、美香もそういうのです。美香は学校一美人で有名です。私はそのブスだし、今は部活に集中しようと努力しています。


「莉奈!!」


「はい!!美月先輩!!」


「莉奈、最近少し変よ?」


「そんなことありません。」


「美月先輩、莉奈、今野球部の子に恋してるんですよ。」


「そうなの?莉奈?」


「ちょっ。恵梨香」


「まぁあ、しょうがないわね。私もそうだったもの」


「そうなんですか」


「うん。今は別れちゃったけどね?」


「誰と付き合ってたんですか?」


「秘密」


「先輩、教えてくださいよ~」


「ほらほら、私たちも引退なんだからこの8月で、しかも野球応援で最後だから、気を引き締めていくよ」


「はい!!」


 私は、憧れの先輩の引退試合を応援するために一生懸命頑張っていました。曲は、私の大好きな曲だから私も今まで以上に力が入る。だって、最後の先輩の試合チアで応援したいから。


野球大会一週間前のある日、私は発熱をしました。体温は、39.0℃でした。体温がすごい高かったので、すぐに病院に行きました。すぐに問診し、血液検査をしました。そのあとになぜか知らないが、骨髄検査までやらさせた。私は何が悪いのか、わからなかった。だけど、野球の応援には行けないと言われたのは、大会前日の時でした。前日は、検査の結果が分かる日でした。


「先生、私健康ですよね?問題ないですよね?」


「いや、問題あったんですよ」


「うち、何が悪いんですか?先生」


「先生、教えてください。私にも」


 病院の診察室にいたのは、お母さんと私と先生と看護師しかいませんでした。そして、私の病気の名前がわかりました。急性骨髄性白血病。


「私、白血病なの?治らないの?私?死ぬの?」


「今後、治療をすれば治るよ。だから、諦めないで」


「そうよ。莉奈ちゃん。諦めるのは早いわ。先生と俺がついてるから!!」


「うんっ」


「先生、莉奈を助けてあげてください」


「わかりました。」


「先生、明日の応援いけますか?」


「行けません。明日から抗がん剤を早速始めるので」


 あまりにも私にとって残酷の運命が待っていました。どうして、私が白血病にならないといけないのでしょうか?私が一体なにをしたのでしょうか?私の心から光は消えた・・・・


 野球応援当日、私は部員の皆に入院したことを発表し、抗がん剤を今日からスタートとSNSで上げました。私は、野球の応援に行けないことを悔やみました。先輩にもう会えないかと思うと、心が苦しくなりました。その日の午後は、みんなからの応援メッセージがたくさん書きこまれていました。私は少し嬉しくなった。


「莉奈がいないとつまんない~」


「莉奈の分まで応援してるよ?」


「莉奈、応援してるよ」


 抗がん剤を入れてから、三日後。副作用が出ました。嘔吐です。食べてははいていました。だんだん、食事を食べるのが嫌になってきました。でも、美香と恵梨香が来るときは、弱音を吐かないでいつもの自分を演じていました。


「莉奈ちゃん、可愛い友達いるね~」


「うわ。なんですか」


「うわっていうなし」


「だれだれ?莉奈。」


「この人、私の担当看護師の直樹さん」


「そうなんだ。普通じゃん」


「まぁ。先輩の方がカッコいいけど」


「莉奈ちゃん、無理するなよ」


「は~い」


 私は、いつも普段しゃべる相手は担当看護師さん。いつも昼間と、夜はたまに当直だと来てくれます。いつも恋愛相談に乗ってくれたり、笑い合ったりしています。私が唯一、気分転換できる時です。


 そのまた二日後には、髪の毛が抜け始めました。私は髪の毛が抜けたことにショックでした。だって、ごっそり抜けたんだもん。髪をとかさせば、くしにからみつく大量の髪の毛、私はすごく嫌でした。その日に、すべての髪の毛を抜きました。丸坊主姿の私を見たら、ちょっと笑いました。


「莉奈ちゃん、頭、太陽じゃん」


「何その表現。もっといいのなかったの?直樹さん」


「いや、なにがいんだよ~。でも、可愛いね」


「ありがとう」


 看護師さんにも褒められて、私は少し嬉しかったです。私の病気は、治るかもしれないと思うから、よくいうよね?病は気からって。またみんなと笑い合いたいなぁ。先輩にも会いたいと思いました。ですが、子の格好を先輩に見せたくないと思う私。だって嫌われちゃうから。


 

 私はいったい今後どうなってしまうのだろう?

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