第2話
それから、数日がたった。新入生の部活勧誘が始まっていた、中でも野球部は、異常に盛り上がっていた。それは、全中を制覇した中学校で4番を打っていた、翔 が入部したからだ。それだけなら盛り上がるだけなのだが、水嶋がマネージャーとして入ったからだ。入学して間もないのに、30人以上の人から告白を受けて全て断って、しかも、ファンクラブみたいなものが出来ていた。あれは、ファンクラブというより一種の宗教団体ぽい。ちなみに翔にも同じようなものが出来ている
そんなに二人が入ったのだから部員が増えると思いきや少なかった。何故だと思う?
それは、翔と水嶋が付き合ってるという噂があるからだ!では何でそんな噂が流れたか、それは、俺が流したから!
いやぁ~あの二人と一緒にいると、男女共に紹介しろ五月蝿いから、どうせなら、付き合ってることにしたんだ、そうしたら まぁ、何と不思議みんなあっさりと退いてくれるんだよ。そんな訳で学校公認の美男美女カップルってことになってる。本人達の意思は無視だけど。
◇◆◇◆
俺は今入部届けを持って職員室の前にいる。これを担任の先生に出せば、悲願のサッカー部に入部出来る。
担任の先生が目の前を通った。
柊「あっ、先生!入部届けを持ってきました。」
先生に入部届けを渡した。フハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ、これで これでやっとサッカー部に入ることができ
「ん?サッカー部?お前野球に入部届け出してたろ?残念ながらウチの学校は、部活の掛け持ちは駄目なんだよ。」
ないだと……
柊「先生、俺入部届けを出したのは、これが初めてですけど」
「あ~お前はな、水嶋が持ってきたぞ、何でもお前が大事な用事があって出せないから、代わりに持ってきてくれたぞ、優しい友達を持ったな。」
まさか、水嶋がやるとは…いつもは、翔がやるから翔にしか注意してなかった。クソまた、サッカーが出来なかった。トホホ……
野球部を辞めて、サッカー部に入部すればと思う人もいるだろうけど、それが出来ればどんなに良かったか!ウチの家の掟で一度入ったら、最後までやれ的なものがあるんだけど、それを破ると……………思い出したくない、あんなこと
これで高校三年間は野球部か、どうせ母さんにもバレてるし、無駄な足掻きは、しないで素直にやるか、ハァ~
◇◆◇◆
放課後になり、野球部はグランドに集まって軽く自己紹介をして、自分がやりたいポジションの所に行った。
さて、どうするか?
駿河「朔は、どのポジションにする?」
迷っていると、翔が話しかけてきた。
柊「迷ってるんだよね、ぶっちゃけ、どこでもいいんだよね。翔は、キャッチャーだろ?」
駿河「まあ、そうだな、慣れてるポジションだしな。」
水嶋「じゃあ、ピッチャーやってみたら、小学生の時はやってたよね?」
翔と話してたら、後ろから声をかけられた。
ピッチャーか、懐かしいなぁでも
柊「ヤダよ、何であんなに疲れるポジションをやらなきゃいけないんだよ。」
駿河「確かに、朔の球を受けてみたいな
朔がピッチャー………面白いかも」
翔までも便乗してきた。
水嶋「だよね~中学生の時だって、朔ちゃんだけが色々なポジションをしていたじゃん。」
そう何故か俺だけが、色々なポジションをしていたでもスタメンとして試合には出ていた。
駿河「あ~それは、朔がどのポジションでも完璧にこなすから、監督と話して固定のポジションを決めなかったんだよ。」
おいおい、凄く評価されてるし、つーかめっちゃトンネルとかしてたし試合中に…
柊「とりあえず外野にするわ。」
水嶋は不満そうな顔をしていたが気にしない。
◇◆◇◆
内野ノックから始まった。俺は、ふとショートを守っている奴のプレーを見ていた。
(あのプレーどこかで………!!もしかして、でも何でここに?)