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第百三十八話 ロシア軍基地壊滅


※ ※  ※


ロシア軍基地の外では、他の日本団メンバーが激しい戦いを繰り広げていた。


大刀、霧島、イザナ、藤堂、白石、それぞれがスキルを駆使し、近代兵器の猛攻を圧倒していた。


「邪魔だ、どけっ!」


大刀が大剣を振り下ろし、雷を纏った刃がT-90戦車を一刀両断した。


【スキル:蒼雷斬】

効果:雷属性を纏った一撃で敵を圧倒する。


戦車の装甲が焼け焦げ、機能を完全に停止する。周囲の兵士たちはその光景に目を見開き、後退するしかなかった。


「お前らには悪いが、俺が通るぞ!」


大刀が豪快に笑いながら次の標的に向かう。


敵兵士たちはその迫力に圧倒され、逃げ腰になっていた。


「なんだあの力は……!?」


兵士たちは恐怖で武器を構える手が震えていた。


戦車が簡単に破壊される様子は、彼らの常識を覆していた。


※ ※  ※


「遅すぎるな……もっと速く動けないのか?」


霧島が双剣を構え、影のように動き回りながら敵の陣形を崩していく。


【スキル:シャドウステップ】

効果:目にも止まらぬ速さで敵を翻弄しながら連続攻撃。


彼の双剣が鮮やかな軌跡を描き、ミサイルランチャーの発射台を切り裂く。


その場にいた兵士たちは武器を構える暇もなく無力化された。


「終わりかな」

霧島が最後に回り込むようにして一閃を放ち、残った敵の武器を全て弾き飛ばした。


「おい、動け! あいつを止めろ!」


指揮官らしき兵士が叫ぶが、霧島の速さに誰も対応できなかった。


※ ※  ※


「くそっ、撃て! 全弾ぶち込め!」

敵兵士たちがマシンガンを乱射する。


しかし、その弾丸はすべて藤堂の防御魔法に弾かれた。


「残念だったな」


藤堂が盾を掲げる。


【フォートレスウォール】

効果:広範囲に防御壁を展開。


透明な防御壁が彼の前に展開され、銃弾が虚しく弾け飛ぶ。


その間にも、藤堂は冷静に次の指示を周囲に送っていた。


「こっちは全員無力化した。そっちはどうだ?」


「問題なし!」


白石が笑みを浮かべながら答える。


彼女の光の魔法が敵兵士たちを一時的に視覚を奪い、行動不能にしていた。


【光の閃光】

効果:眩い光で敵の視界を奪う。


「な、なんて奴らだ……!」


兵士たちは目を押さえながらその場に座り込んでいた。


彼らにとって、光の魔法は未知の脅威そのものだった。


※ ※  ※


その間、イザナは静かに手を掲げ、重力魔法を発動していた。


【グラビティフィールド】

効果:周囲の空間を歪め、敵の動きを封じる。


重力の圧力が広範囲に広がり、敵兵士たちは全く身動きが取れなくなっていた。


銃や兵器も重さに耐えられず地面に押し付けられている。


イザナが手を下ろすと同時に、周囲が静寂に包まれる。


兵士たちは全員無力化され、一人の犠牲者も出すことなく戦闘が終結した。


「よし、これでひと段落だな」


イザナがそう言い、全員が深く息をついた。


「次は……指令室か?」


藤堂が確認するように呟いたその瞬間、基地の中から足音が聞こえてきた。


「出てきたぞ!」


霧島が剣を構え直す。


その先には、天城蓮の姿があった。


彼の横には、しっかりと拘束されたザハロフ将軍がいる。


「……やったのか?」


イザナが尋ねると、天城は軽く頷いた。


「はい、その通りです」


イザナがニヤリと笑い、剣を肩に担ぐ。


「ミッションコンプリートだな」


  ※  ※  ※


「はい、その通りです」


天城蓮ーー俺は、そうイザナに伝えた。


「ミッションコンプリートだな」


イザナがニヤリと笑い、剣を肩に担ぐ。


「やっぱり天城くんはやるときはやるね!」


白石が微笑みながら言うと、藤堂が盾を掲げながら肩をすくめた。


「俺たちがここで暴れている間に、きっちり仕事を終わらせるとはな」


「ま、お前ならやると思ってたぜ」


大刀が豪快に笑いながら俺の肩を叩く。


その中で俺は、小さく息をつきながら剣を納めた。


その時、基地の奥から重い足音が響き、全員が警戒態勢に入る。


「誰だ!?」


霧島が剣を構え、藤堂が盾を前に出す。


その先には、イワンが現れた。


深い傷を負いながらも堂々と歩くその姿に、全員の視線が集まる。


「油断しないで! きっとストレンジャーよ!」


白石が驚きの声を上げる。


だが、俺はすぐに手を挙げて制止した。


「この人は大丈夫です。信用できます」


「……どういうことだ?」


イザナが眉をひそめながら尋ねると、俺はしっかりとイワンを見据えたまま答えた。


「彼は戦いの中で、俺たちを認めてくれました。敵意はありません」


イワンがゆっくりと立ち止まり、苦笑を浮かべながら口を開いた。


「あんたら、古代ダンジョンに挑むんだろう」


その言葉に全員が静まり返る。


「なら、そのナビゲートは俺にやらせてくれ」


「……お前が?」


藤堂が疑わしげに問いかけると、イワンは小さく笑いながら頷いた。


「俺はストレンジャーだ。お前たちと同じく、ダンジョンの危険さは身に染みて知っている。その俺が、道案内をするのが最善だろう?」


イザナがじっとイワンを見つめた後、静かに頷いた。


「いいだろう。天城くんが信じるなら、俺たちも信じよう」


その言葉に、俺は安堵の表情を浮かべた。



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